ファブレスメーカー

ファブレス(fabless)、もしくはファブレスメーカー(ファブレス企業)とは、製造業でありながら自社で工場を持たない会社のこと。製造施設を自前で持たず、企画開発した商品の製造を外部の工場に委託して行う企業である。ファブレス経営。

「工場」を表す「fab (fabrication facility)」を「持たない(less)」に由来する。

製造設備の大規模な投資を抑えられ、企画や研究開発をはじめコアコンピタンスに集中投資でき、市場の変化にも柔軟に対応しやすいというメリットがある。その一方で、情報漏洩のリスクがあったり、社内にノウハウを蓄積しにくく品質維持や管理が難しいというデメリットがある。

ファブレスメーカーによる製造依頼を受託する生産専門の企業のことを、「ファウンドリメーカー(企業)」という。

フリクロ

フリクロとは、古着を使ったコーディネート「古着コーデ」のこと。Instagram投稿のハッシュタグ「#フリクロ」として使用されることが多い。

フランス語で古着屋を意味する「fripier(フリピエ)」と、英語の「clothing(衣類)」を掛け合わせた造語「フリピエ・クロージング」の略称。古着屋に勤務していた mahoさん(@mhpht_) とブランドのデザイナー Sleepy boy(D)さん(@sleepyboy_zzz) が考案し、Instagramのハッシュタグとして2017年6月頃より使用したのがきっかけで広まった。

#フリクロ – Instagram

ヨルグラ

ヨルグラとは、夜遅くまで勉強やトレーニングなどの「夜活」をした報告をInstagramに投稿すること。

「夜」と「Instagram」を掛け合わせて生まれた造語。ハッシュタグ「#ヨルグラ」として使用されることが多い。Instagramだけでなく、Twitterなどでも多く投稿される。何時までの活動を指すのかには定義はないが、活動報告を23時から深夜に投稿する「夜活」が多く見られる。

学生や受験生、資格取得を目指す人たちによる勉強報告のアカウント「勉強垢」を中心に用いられ、ルーティンとしての自己管理や意識作り、勉強アピールやお互いを励ますニュアンスを含むものとして投稿されている。それ以外に、スポーツや趣味などの「夜活」の報告としてでも、広く用いられる。

ヨルグラと同様に、朝に早起きして勉強などの「朝活」をした報告をInstagramに投稿することを「モニグラ」という。

#ヨルグラ – Instagram

モニグラ

モニグラ(morningram)とは、朝に早起きして勉強やトレーニングなどの「朝活」をした報告をInstagramに投稿すること。朝の何時からの活動を指すのかには明確な定義はないが、午前4時や5時といった朝早くからの活動に対して用いられる。

朝の「モーニング」と「Instagram」を掛け合わせて生まれた造語。ハッシュタグ「#モニグラ」として使用されることが多い。Instagramだけでなく、Twitterなどでも多く投稿される。

学生や受験生、資格取得を目指す人たちによる勉強報告のアカウント「勉強垢」を中心に用いられ、ルーティンとしての自己管理や意識作り、お互いを励ますニュアンスを含むものとして投稿されている。それ以外に、スポーツやトレーニング、趣味などの「朝活」の報告としても用いられる。

モニグラと同様に、夜遅くまで勉強などの「夜活」をした報告をInstagramに投稿することを「ヨルグラ」という。

#モニグラ – Instagram

パーチェスファネル(購買ファネル)

パーチェスファネルとは、消費者の購買プロセスを「漏斗(ろうと、じょうご)」の形で表現した、マーケティングの考え方の一つ。商品の認知から見込み顧客になり、購買に至るまでの行動や状態の遷移を、売り手側の視点で表現したものである。「購買ファネル」や、単に「ファネル(ファンネル)」と呼ばれることもある。

欧米で広く用いられる「AIDA」モデルや、日本で広く知られる「AIDMA」モデル、株式会社電通が提唱したインターネット普及後の購買行動「AISAS」モデルなどが、パーチェスファネルに該当する。

各購買プロセスで停滞や離脱する消費者が一定数いるため、一般的にはプロセスの上層から下層にかけて状況が変化するたびにその対象は減少していくことになる。パーチェスファネルの多くのモデルは、上層の段階をいかに広げるか、離脱を減らして下層への遷移をいかに増やすかが、購買プロセスの改善となる。

企業のマーケティング視点ではあるが、カスタマージャーニーの一種とも言える。

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焼畑商法

焼畑商法とは、特定の地域に乗り込み、資金力や知名度に物を言わせてそこの需要を大きく競合から奪い取り、独占的なビジネスを展開した挙げ句、需要に陰りが見えたり採算が合わなくなったりすると撤退するというビジネス手法のこと。あるいは特定の市場に乗り込み、派手な施策や炎上商法などを用いて一過性のビジネスを展開して市場を荒らした上で、市場のイメージ悪化や売上低下が見られると撤退し、別の市場で同様の事業展開をする手法のこと。読みは「やきはた しょうほう」。

後に残された地域や市場に壊滅的な打撃やイメージ悪化を与えたり、市場の崩壊を招いたりする様子が「焼畑農業」を連想させ、そう呼ばれるようになった。ただし、地力や市場が回復しない点や土壌を育てることを目的としない点などが、焼畑農業とは異なる。

大手企業が地域に大型ショッピングセンターを出店し、地域商店街の個人商店や中小スーパーマーケットのビジネスに大きな打撃を与えて市場を独占した上で、施設の老朽化や売上低下を機に撤退、地価の低下を招くという一連の流れが例に挙げられる。

OODAループ

OODAループとは、状況に応じた意思決定のためのビジネスメソッドの一つで、観察(Observe)、状況判断(Orient)、意思決定(Decide)、行動(Act)の頭文字からとったもの。状況を観察して理解し、それに基づいて行動を決定、実行するという一連のプロセスで意志決定や改善を進めるものである。読みは「ウーダ・ループ」。

  • Observe(観察):自分以外の外部状況に関する「ローデータ」の収集
  • Orient(状況判断、方向づけ):ローデータを「価値判断に使える情報」に変換
  • Decide(意思決定):価値判断に使える情報に基づき、計画を決定
  • Act(行動):計画を実行、再び「Observe(観察)」のフェーズに戻る

アメリカ空軍パイロットの意思決定のために考えられた理論だが、ビジネスをはじめ、あらゆる分野に適用できる一般理論とされる。

ダニング=クルーガー効果

ダニング=クルーガー効果(Dunning–Kruger effect)とは、能力や成績が低い人ほど自らのそれに対して過大評価を行い、自信にあふれるという認知バイアスのこと。自身の能力の客観的な認識(メタ認知)ができないことによって生じる。一方、能力や成績が高い人ほど自らのレベルを低く評価するようになる。

能力や成績が低い人は自身の能力の客観的な認識ができず、また他人の能力も正しく測ることができない。ただし、自分の能力を自覚し、短所を改め長所を伸ばすといった取り組みを重ねることで、その認知バイアスから逃れることができるとされる。

コーネル大学のデイヴィッド・ダニング(David Dunning)とジャスティン・クルーガー(Justin Kruger)が1999年に論文で発表し、後にイグノーベル賞心理学賞を受賞した。

カニバる(カニバリゼーション, 自社競合)

「カニバる」とは、複数の自社製品(サービス、ブランド)同士が同じカテゴリーで競合関係になり、市場シェアを奪い合うこと。社内で競合関係になること。「自社競合」。

新しい製品を投入した際に、同じカテゴリーの既存製品や類似カテゴリーの製品の需要を奪ってしまい、意図しない全体売上の停滞や損失、製品としてのシェア拡大の失敗などが発生する。

「共食い」を表す「カニバリゼーション (cannibalization)」から派生して日本語化した表現である。ビジネス領域で用いられることが多いビジネススラング。名詞は「カニバリ」。やや品位に欠ける表現のため、文書や公的な場での発言では「自社競合」など他の表現を用いた方が良い。

製品に対する顧客層の認知や理解が似ているほど、カニバリゼーションは起こりやすい。

ティッピングポイント

ティッピングポイント(tipping point)とは、物事がある一定の閾値を超えると一気に全体に広まっていく際の閾値やその時期、時点のこと。

なかなか売れなかったものがある時点から急に売れ出すというように、それまで小さく変化していた物事が急に爆発的に流行、普及して社会に広まる際の「きっかけ、時点」を指すことが多い。

2000年にMalcolm Gladwell(マルコム・グラッドウェル)が書籍『ティッピング・ポイント』で提唱した。Malcolm Gladwellは書籍の中で、ティッピングポイントを「あるアイディアや流行もしくは社会的行動が、敷居を越えて一気に流れ出し、野火のように広がる劇的瞬間」としている。

ティッピングポイントには、以下の3つの力が影響を及ぼすとしている。

  • 情報伝達能力に長けた少数者
  • 情報を記憶に残すための粘りの要素
  • 割れ窓理論など行動を誘発する背景