カクテルパーティー効果

カクテルパーティー効果(cocktail party effect)とは、たくさんの人が談笑しているパーティーのような中で、会話や雑音の中からでも「自分が関係していること」「自分が興味のある内容」をきちんと聞き取れる現象のこと。音声情報を無意識に選択して聞き取る「音声の選択的聴取」のこと。

1953年に心理学者のエドワード・コリン・チェリー氏(Edward Colin Cherry)によって提唱された。

カクテルパーティー効果は脳の「選択的注意」によって生じ、これは聴覚だけでなく視覚などでも発生する。

ARPPU(1有料ユーザーあたりの平均売上)

ARPPUとは、Average Revenue Per Paid Userの略で、オンラインサービスなどにおける1有料ユーザーあたりの平均売上を表す指標のこと。読みは「エーアールピーピーユー」。

ARPPUは無料ユーザーと有料ユーザーを擁するサービスで用いられる指標で、無料ユーザーによる売上は考慮されない。無料ユーザーと有料ユーザーといった会員区別がないサービスの場合は、1ユーザーあたりの平均売上を表す指標「ARPU (Average Revenue Per User)」を用いる。

ソーシャルゲームやオンラインゲームなどでよく用いられる指標で、1か月単位の月次だけでなく、より短いサイクルの週次や日次でその推移を追うことも多い。

ARPU(1ユーザーあたりの平均売上)

ARPUとは、Average Revenue Per Userの略で、通信サービスやWebサービスなどにおける1ユーザーあたりの平均売上を表す指標のこと。読みは「エーアールピーユー」。「アープ」と呼ぶこともある。

もともとは携帯電話キャリアなど通信事業者で用いられていた指標だが、SaaSなどWebサービスやアプリなどでも用いられるようになった。1か月単位で表すことが多く、1か月間に利用者一人あたりいくら売り上げているかを表している。サービスの健全性を測る指標の1つ。

単純に利用者あたりの売上を表す際はARPUが用いられるが、無料ユーザーと有料ユーザーを擁するサービスの場合、ARPUでは会員種別ごとに区別ができない。その際は「1有料ユーザーあたりの平均売上」を表す指標「ARPPU (Average Revenue Per Paid User)」を併用して用いる。

1ユーザーあたり複数端末で利用できるサービスや1契約にて複数ユーザーが利用できるサービスの場合は、契約単位である「ARPA (Average Revenue Per Account)」の方が適切である。

MAU(月間アクティブユーザー数)

MAUとは、Monthly Active Usersの略で、主にWebサービスやアプリなどで月1回以上サービスを利用したユーザー数を表す指標のこと。月間アクティブユーザー数。読みは「エムエーユー」。

その時点での利用を反映したMAU(月間アクティブユーザー数)は、サービスの利用規模や利用実態を表す指標としてよく用いられる。高い頻度で利用されるサービスであれば、DAU(デイリーアクティブユーザー数)WAU(週間アクティブユーザー数)を利用する。

登録会員数や総ダウンロード数といった指標では、サービス登録後に一度も利用しなかったユーザーや利用を停止した休眠ユーザーを含み、サービスの利用規模や利用実態を表すには適していない。MAUやDAUといったアクティブユーザー数や、アクティブさを測る「DAU/MAU比率」や「MAU/DL」を用いることで、利用の実態を把握できる。

MAUは、ユーザー登録やログインをして利用するサービスで用いられる指標である。そのため、デバイスや端末が異なっても重複してカウントしないことが求められる。一般的なWebサイトのようにログインせずに利用するサービスでは、MAUではなくユニークユーザー数やユニークブラウザー数の指標を用いる。

KOL (Key Opinion Leader)

KOLとは、Key Opinion Leaderの略で、中国の消費者の購買意志決定に影響力を持つインフルエンサーのことを主に指す。ソーシャルメディアにおいて、特定のカテゴリーやジャンルに特化して影響力を持つことが多い。もともとは医療業界で製薬企業の販売促進に影響力を持つ医師などの専門家のことだった。

フォロワー数の多いWeiboやWeChatのアカウントや、動画SNSのMiaopai(秒拍)のアカウント、著名なブロガーなどが該当する。市場規模が大きく、フォロワー数が1億を超えるようなKOLも多く存在する。

マスメディアの情報がそれほど大きな信頼を得ていない中国では、KOLを活用したマーケティングやプロモーションが普及し、消費者も専門的な新しい情報を得るためにKOLアカウントをフォローしている。

幅広い情報を扱いより消費者に近い立場のインフルエンサーは「KOC (Key Opinion Consumer)」と呼ばれる。

ソーシャルグラフ

ソーシャルグラフ(social graph)とは、Web上の関係あるいはソーシャルメディア上の人間関係やその関係図のこと。

友達関係、知り合い関係、フォロワー関係などが該当する。代表的な例として、「Facebook」「Twitter」などのSNS(ソーシャルネットワークサービス)が挙げられる。「いいね」やコメント、情報や体験の共有などの機能が、その関係性を促進し、ソーシャルグラフを形成する。

アメリカのプログラマーBrad Fitzpatrickが2007年に提唱した。

一方で、人の趣味や嗜好、興味関心を軸としてつながる仕組みや関係性のことを「インタレストグラフ」という。料理を軸にしてつながる「クックパッド」、飲食の趣味嗜好でつながる「食べログ」、利用しているコスメごとにつながる「@cosme」などが、インタレストグラフ系のサービスの代表例として挙げられる。

ソーシャルメディアが一般に普及したことで、インタレストグラフとソーシャルグラフの境目はあいまいになり、互いに作用し合う関係になっている(ソーシャルウェブ)。実際の社会と同様、趣味嗜好で人間関係が形成されることもあれば、人間関係を起点に同じ趣味嗜好になるケースもある。

インタレストグラフ

インタレストグラフ(interest graph)とは、人の趣味や嗜好、興味関心を軸としてつながる仕組みや関係性のこと、またはその関係図のこと。モノやコト、趣味などを共通項として形成される。

料理を軸にしてつながる「クックパッド」、飲食の趣味嗜好でつながる「食べログ」、利用しているコスメごとにつながる「@cosme」、動画の趣味嗜好でつながる「YouTube」「ニコニコ動画」などが、インタレストグラフ系のサービスの代表例として挙げられる。

一方で、Web上の関係、あるいはソーシャルメディア上の人間関係やその関係図のことを、「ソーシャルグラフ」と呼ぶ。友達関係、知り合い関係、フォロワー関係などが該当する。代表的な例として、「Facebook」「Twitter」などが挙げられる。

ソーシャルメディアが一般に普及したことで、インタレストグラフとソーシャルグラフの境目はあいまいになり、互いに作用し合う関係になっている(ソーシャルウェブ)。実際の社会と同様、趣味嗜好で人間関係が形成されることもあれば、人間関係を起点に同じ趣味嗜好になるケースもある。

パーマリンク(恒久リンク)

パーマリンク(permalink, permanent link)とは、Webサイトの各ページに個別に付与された固定のURLのこと。恒久的、半永久的なURLという意味で、「パーマネント」(permanent)と「リンク」(link)が掛け合わされた造語である。「恒久リンク」ともいう。

2000年頃から興隆したブログサービスにて、ブロガーが他の投稿記事へリンクを張る際の利便性が高くなるようにと、ブログの各投稿記事やカテゴリー一覧ページのURLのことを「パーマリンク」と呼び、一般に普及した。CMSが普及した現在は、ブログに限らず、Webサイトの各ページに対してもパーマリンクの考え方は適用される。

その根底には、インターネット上の情報へのアクセスをより確実にするために、ページは常に存在しそのURLは決して変らないようにすべき、という考えがある。

オンボーディング

オンボーディング(on-boarding, onboarding)とは、企業が新しく採用した人材を組織に配置し、その一員として文化や仕事の進め方に慣れ、知識やスキル、行動を身につけてもらう教育プロセスのこと。新人研修。

そこから転じて、サービスやソフトウェアの新規ユーザーに対し、機能の使い方に慣れて継続的な利用を促す一連のプロセスやコンテンツのこともオンボーディングと呼ばれる。アクティブユーザー化、顧客化、継続利用に向けた初期のカスタマーサクセスのプロセスの一つ。チュートリヤルやガイドツアー、ゴールまでのステップ表示などが該当する。

ウォールド・ガーデン

ウォールド・ガーデン(walled garden)とは、もともとは「壁に囲まれた庭」の意味だが、そこから転じて「クローズド・プラットフォーム」の意味を持つ。一部のユーザーに利用を限定して、そのユーザーにできるだけそのプラットフォームの中で活動してもらうような仕組み、戦略のこと。プラットフォーマーは、そのウォールド・ガーデン内のアプリケーションやコンテンツを制御できる。

マイクロソフトのWindowsやアップルのiOSの事業、Google、Facebookなどのビジネスは「できる限りその場所にとどまらせる」仕組み、つまりクローズドなプラットフォームであり、ウォールド・ガーデンと表される。テクノロジーとデータを活用し、ユーザーへのコンテンツ提供や活動を自らのプラットフォーム内にあるエコシステムで賄うことができる。

GoogleやFacebookが一部の国で無料や低価格のWi-Fiを提供したり、通信費の一部を負担したりしている取り組みも、ウォールド・ガーデンの一環である。