ネガティブチェック

ネガティブチェックとは、ビジネスの領域においては、短所や弱み、欠点や悪い点などの否定的な要素を事前に調査、評価すること。

サービスの導入や人材の採用、海外展開時の製品のネーミングなどにおいて、リスク回避の手段の一つとして行われる。複数候補からの適切な選択の際に役立つ。

主に採用する側が行うが、提案や応募する側が行う「採用されるための事前チェック」もネガティブチェックと呼ぶことがある。おそらく日本のビジネス用語である。

また、文章に間違いがないかを大まかに校正することも「ネガティブチェック」「ネガチェック」と呼ばれる。

スティッキネス(粘着性)

スティッキネス(stickiness)とは、ビジネス領域においてはユーザーがそのサービスにいかに惹きつけられ、熱中しているかを表す状態のこと。「粘着性」とも訳される。一般的には、ユーザーがそのサービスに接している時間の長さや、利用する頻度を元に推し量られる。

  • ユーザーのサービスの利用時間、Webサイトの滞在時間
  • ユーザーのサービスの利用頻度、リピート頻度、アクティブさ

必ずしも両者を満たす必要はなく、どちらか一方をもってスティッキネスを表すこともある。

「サービスの利用時間、Webサイトの滞在時間」は、一回の利用時間の長さは必ずしも粘着性を表さないことがある。利用中に遠回りを強いられたりわかりにくいサービスであれば、一回の利用時間は必然的に長くなるからである。しかし、頻度高く利用するユーザーの長い利用時間は、粘着性をもって接していることを推測できる。ユーザーの可処分時間は有限であり、その中で占める利用時間の長さや割合、「月間総利用時間」などは、スティッキネスを表す指標として有効である。

「利用頻度、アクティブさ」は、「MAU(月間アクティブユーザー数)」「WAU(週間アクティブユーザー数)」「DAU(デイリーアクティブユーザー数)」といったアクティブユーザー数の指標、「DAU/MAU比率」「WAU/MAU比率」「ユーザー数あたりのセッション数」といったアクティブ率を表す指標などが用いられる。

類似の概念にエンゲージメントがある。エンゲージメントはあくまで積極的な関与であり、ポジネガ両方かつ一過性のものも含む。それに対しスティッキネスは、ポジティブなニュアンスを多く含み、かつ持続性の長いものとして長期にわたるリテンションやフリークエンシーを期待される。ユーザーが意志を持ってリテンションに駆られるのがスティッキネスである。

WAU(週間アクティブユーザー数)

WAUとは、Weekly Active Usersの略で、主にWebサービスやアプリなどで週1回以上サービスを利用したユーザー数を表す指標のこと。週間アクティブユーザー数。読みは「ダブリューエーユー」。

毎日何度も利用するほどではないが、平日と週末含めて1週間に数回利用するようなサービスで、利用規模や利用実態、アクティブさを表す指標として用いられる。WAUをMAU(月間アクティブユーザー数)で割った「WAU/MAU比率」でアクティブ率を測ることもある。

1日に何度も頻繁に利用されるサービスであればDAU(デイリーアクティブユーザー数)が、月に数回程度の利用頻度であればMAU(月間アクティブユーザー数)がそれぞれ用いられ、WAUと併用されることもある。

WAUは、基本的にはユーザー登録やログインをして利用するサービスで用いられる指標である。そのため、基本的にはデバイスや端末が異なっても重複してカウントしないことが求められる。一般的なWebサイトのようにログインせずに利用するサービスでは、ユニークユーザー数やユニークブラウザー数の指標を用いる。

外的参照価格

外的参照価格とは、消費者が商品を購入する際の基準となる価格「参照価格」のうち、売り場のPOPなどに掲示されているメーカー希望小売価格や当店通常価格のこと。外部で入手できる価格情報のこと。実売価格が外的参照価格よりも低い場合、相対的に「安い」と感じて購入意欲がわきやすい。

メーカーがオープン価格を採用するのは、外的参照価格をわからないようにするという目的もある。

外的参照価格に対して、過去の経験などから形成された消費者の記憶の中の価格のことを「内的参照価格」という。消費者は、内的参照価格と外的参照価格、実売価格の3種類の価格を比較し、購入の判断をする。

内的参照価格

内的参照価格とは、消費者が商品を購入する際の基準となる価格「参照価格」のうち、過去の経験などから形成された消費者の記憶の中の価格のこと。その人が妥当と考える「値頃感」であり、個人差がある。実売価格が内的参照価格よりも低い場合、相対的に「安い」と感じて購入意欲がわきやすい。

内的参照価格には、消費者の期待や願望を反映したものと、過去に購入、観察したものがある。その商品ブランドのブランド・エクイティが高い場合、内的参照価格は高くなる。

内的参照価格に対して、売り場に掲示されているメーカー希望小売価格や当店通常価格のことを「外的参照価格」という。消費者は、内的参照価格と外的参照価格、実売価格の3種類の価格を比較し、購入の判断をする。

参照価格

参照価格とは、消費者が商品を購入する際の基準となる価格のこと。実売価格が参照価格よりも低い場合、相対的に「安い」と感じて購入意欲がわく。参照価格よりも高い場合は「高い」と感じて購入意欲は減少する。

参照価格は、内的参照価格外的参照価格に分類される。内的参照価格は過去の経験から形成された消費者の記憶の中の基準価格のことで、外的参照価格は売り場のPOPなどに掲示されているメーカー希望小売価格や当店通常価格のことである。

  • 内的参照価格:過去の経験から形成された消費者の記憶の中の基準価格
  • 外的参照価格:売り場に掲示されているメーカー希望小売価格や当店通常価格

消費者は、内的参照価格と外的参照価格、実売価格の3種類の価格を比較し、購入の判断をする。

トリム平均(調整平均, 刈込み平均)

トリム平均とは、上位と下位のデータを一定の割合で取り除いて計算した平均値のこと。データの中に外れ値異常値がある場合、平均値がそれらに影響を受けないように除外できる。「刈込み平均」「調整平均」ともいう。

最小値側と最大値側からそれぞれ5%のデータを除去する場合、「5%トリム平均」という表現を用いる。25%トリム平均は「中央平均」と呼ぶ。

エクセルによるトリム平均

エクセルでトリム平均を求めるには、TRIMMEAN関数を用いる。

=TRIMMEAN(配列,割合)

上位と下位からそれぞれ5%を除去する「5%トリム平均」を求める場合、エクセルでは「上位と下位からそれぞれ5%、合計10%の割合」を指定することに注意。

使用例
=TRIMMEAN(B2:B10,0.1)

観測気球(アドバルーン発言)

観測気球とは、政治やビジネスにおいては、世論や関係者の反応を探るための意図的な発言や情報流布のこと。議論や調整が進んでいないテーマについて、関係者がどのような反応をするのかを探るために行う。「観測気球を上げる」などのように用いる。「アドバルーン発言」「観測発言」「バロンデッセ (ballon d’essai)」とも言う。

政治においてはオフレコとして匿名で情報が流されることがある。

観測記事(アドバルーン記事)

類似のものに、新聞や雑誌、Webサイトなどのメディアが公開する、ある事象の正式発表前の予想記事を「観測記事」「アドバルーン記事」「バルーン記事」という。観測記事においても、関係者がメディアへ情報を意図的にリークしてその反応を見る場合がある。

間接部門

間接部門とは、企業の部門の中で、企業の利益に直接影響を与える「直接部門」を支援する部門のこと。間接的に企業の利益に影響を与える部門である。経理や総務、人事、法務、情報システムといったバックオフィス業務、コーポレート部門が該当する。

事務作業などの業務もあるため、業務の効率化や品質向上の対象になりやすく、社外へアウトソーシングされやすい。

コストセンターと該当部門が似ており、近しい意味で用いられることがあるが、企業によっては間接部門でも何らかの取り組みで利益に貢献してプロフィットセンターへ転換している企業もある。

SERP(検索エンジン結果ページ)

SERPとは、Search Engine Result Pageの略で、ユーザーが検索エンジンで検索した際に表示される検索結果ページのこと。読みは「サープ」。複数形で「SERPs」と表記されることもある。

SERPでは、検索したキーワードに関する情報が表示され、検索エンジンが選んだWebサイトページ、画像や動画、地図情報に加えて、検索連動型広告(リスティング広告)が表示されることもある。

近年では、SERPにユーザーが知りたい情報そのものが提示されることがあり、SERPだけでユーザーの検索行動が完結するケースがある(ゼロクリック検索)。例えばGoogleが提示するナレッジグラフ、強調スニペットをはじめとしたアンサーボックスでは、人や場所や出来事の基本情報、言葉の意味などを知ることができる。