サイト越えトラッキングを防ぐ

「サイト越えトラッキングを防ぐ」とは、Apple社のブラウザーSafariのバージョン11.0から搭載されたセキュリティ機能の一つ。複数サイト間におけるユーザー行動の追跡計測(クロスサイトトラッキング)を制御する仕組み「ITP」を、ユーザーのプライバシー保護と利便性のバランスを考慮して、ユーザーがSafariで設定できる機能である。デフォルトでは「オン(有効)」になっている。


▲iPhoneでは[設定>Safari]の「プライバシーとセキュリティ」の箇所に「サイト越えトラッキングを防ぐ」の項目がある。デフォルトでは「オン(有効)」

続きを見る »

関係人口

関係人口とは、その地域に何らかの形で関わりを持つ人々のこと。総務省の定義によれば、「『定住人口』でもなく観光で来た『交流人口』でもない、地域と多様に関わる人々」のこと。

その地域に移住や定住はしていないが、「ふるさと納税」をはじめとした寄付や特産品の購入、遠隔地からの支援など、さまざまな形で地域に関与し、応援、貢献する人々のことを指す。その地域に住んでいる人々「定住人口」に対する概念として設けられていた、その地域に訪れる人々「交流人口」を、より拡張して再定義した概念と言える。

無関心から移住の間の「何らかの関係性」を包括しており、定義の曖昧さや量的把握方法の必要性といった課題もある。

2016年に「東北食べる通信」編集長の高橋博之氏が著作『都市と地方をかきまぜる 「食べる通信」の奇跡』にて、また「ソトコト」編集長の指出一正氏が著作『ぼくらは地方で幸せを見つける (ソトコト流ローカル再生論)』にて、それぞれ用いて広まった。

続きを見る »

エバンジェリスト

エバンジェリスト(evangelist)とは、もともとはキリスト教の伝道者のことだが、そこから転じてIT業界などにおいて業界の傾向や技術情報、自社製品やその技術価値をユーザーに向けてわかりやすく解説し、広く伝える役割の人、職種のこと。

技術や製品が急速に変化し、複雑化するIT業界では、一般ユーザーがその内容を的確に把握し、組織や企業にとって最適な選択をするのは難しくなっている。ビジネス基盤としてITが重要な位置を占めるようになり、企業の戦略を左右するようになった現在、製品やソリューションの適切な選択は、その背景や位置づけ、今後の展開を理解した上で向き合わなければならない。

ITベンダーがそのような需要に対して、技術や製品が登場した背景、トレンド、特徴やデメリット、顧客に提供できる価値などを、ユーザーに向けてわかりやすく伝えることを提供し始めた。そのようにして「エバンジェリスト」という職種や業務が生まれた。

対象ユーザーや企業への啓蒙活動を行うほか、セミナーやイベントなどでの講演、執筆といった業務を行う。自社製品の啓蒙活動も行うが、顧客視点を持った中立的な立場が求められる。

SKU (ストック・キーピング・ユニット)

SKUとは、Stock Keeping Unit(ストック・キーピング・ユニット)の略で、小売りや物流、流通における商品管理の際の最小識別単位のこと。企業の在庫管理のシステムによって異なり、例えば色別やサイズ別の品目を異なるものとして扱うのであれば、それぞれ一意のSKUとして個別に定義される。読みは「エスケーユー」。

在庫や販売状況を把握する際、欠品リスクや売れ残りリスクを減らすために、品目を管理しやすい単位で把握することになる。その適切な在庫管理を行うための最小の単位がSKUになる。

ファーストペンギン

ファーストペンギン(the first penguin)とは、群れで行動するペンギンのうち、魚を捕るために一番最初に海に飛び込む勇気あるペンギンのこと。そこから転じて、ベンチャー精神あふれる起業家や、必要以上にリスクを恐れずに新しい挑戦をする姿勢のことを表す。

海には天敵の存在や荒波に流されてしまうといった危険があるが、食糧でもある魚が生息する場所でもあり、より多くの魚を獲るチャンスがある。そうした恐怖と迷いのジレンマに打ち勝ったペンギンが、最初に先陣を切って崖から海に飛び込んでいく。

リスクを取ってでも期待する大きな成果を初期の段階で得ようと、初めてのことや新しいことにチャレンジするその姿から、よく似た境遇であるスタートアップ企業などの起業家のことを敬意を込めて「ファーストペンギン」と呼ぶ。ファースペンギンの存在のおかげでビジネスは活性化し、新たな市場ができて二番手やフォロワーが続いていくことになる。

2015年のNHK連続テレビ小説「あさが来た」で、主人公「あさ」が「ファーストペンギン」として表現され、話題となった。


Be The First Penguin(ファーストペンギン)マグカップ
SUZURIで詳しく見る

created by Rinker
講談社
¥1,870 (2024/04/18 19:36:36時点 Amazon調べ-詳細)

タンデム体制(二頭体制)

タンデム体制とは、ロシアの大統領と首相のポストを交換して務めるウラジーミル・プーチン氏とドミートリー・メドヴェージェフ氏の、2008年から続く二頭体制(双頭体制)のこと。タンデモクラシー(Tandemocracy)。

最高権力者が二人いる二頭政治(双頭政治)の一種だが、実質は大統領の任期の制約を回避した長期プーチン政権を実現するための体制と言える。

プーチン氏は2000年にロシア連邦の第2代大統領として就任した。ロシア連邦憲法では大統領の連続三選が禁止されていたため、2008年にメドヴェージェフ氏が大統領に就く一方でプーチン氏は首相に就任、2012年には再びプーチン氏が大統領になりメドヴェージェフ氏が首相に就いた。プーチン氏はこの体制を取ることで、長期にわたって大きな政治的影響力を維持している。

ペイドメディア

ペイドメディア(Paid Media)とは、広告費などの費用を払って情報発信や広告を掲載するメディア、コミュニケーションチャネルのこと。広告枠を持つ媒体、メディアのこと。

テレビ、ラジオ、新聞、雑誌等の広告枠、イベントのスポンサー枠、Webメディアの記事広告、リスティング広告をはじめとしたインターネット広告などを含む。

多くのペイドメディアは、不特定多数、もしくは特定セグメントの消費者との新しい接点を持つことを目的としている。消費者が目に触れる場所で情報発信することにより、既存顧客だけでなく潜在顧客にも興味を持ってもらう機会を作ることができる。オウンドメディアアーンドメディアと比べて費用が大きく、消費者からも最初から「広告」と認識されるような一方的なコミュニケーションになりやすいという特徴がある。

ペイドメディアに加えて、オウンドメディア、アーンドメディアの3つのメディア分類を、海外では「POEM」、日本では「トリプルメディア」と呼ばれる。後にその分類を改訂し、シェアードメディアを加えた4つのメディア分類「PESOモデル」も知られる。

バズる

「バズる」とは、主にインターネットやソーシャルメディア(SNS)上の口コミによって一時的に爆発的な話題になり、急速に拡散される様子のこと。

ハチがブンブンと音を立てること、また人が噂で話題にすることを意味する英単語「buzz (バズ)」から派生して日本語化した表現である。もともと口コミマーケティングを表す「バズ・マーケティング」における業界のビジネススラングとして用いられていたものが、広く普及した可能性がある。

Twitterをはじめとしたソーシャルメディア(SNS)が普及し、一個人の写真や投稿がネットニュースを巻き込んで瞬時に爆発的な拡散を生むようになり、広くネット用語として認知されるようになった。

主にポジティブな拡散の場合に「バズる」は用いられ、ネガティブな拡散の場合は「炎上」と呼ばれる。

クラムシェル

クラムシェルとは、元々は「貝殻」を意味する英語であるが、IT用語としてはノートパソコンやモバイル端末がヒンジ部分で二つ折りにたためる構造になっている形状のことを主に指す。

ノートパソコンは、液晶画面とキーボードがそれぞれヒンジでつながっており、使用する際に開き、使用しない際は閉じる。この動きが二枚貝に似ており、「クラムシェル型」「クラムシェルデザイン」と呼ばれる。

近年、キーボードが取り外せたり液晶画面が360°回転できたりタブレットとしても使える「タブレットPC」が普及し、これらと区別するためにレトロニムとして従来のノートパソコンを「クラムシェル型」と呼ぶことが増えた。

かつてアップル社が1999年に発売した、iMacと同じデザインコンセプトの廉価版ノートパソコン「iBook G3」は、貝殻に似せたデザインをしており「クラムシェル」と呼ばれた。その後、アップル社のノートパソコン「Macbook」を閉じた状態で外付けディスプレイに映像を出力し、外付けのマウスやキーボードを利用してデスクトップパソコンとして使用する形態を「クラムシェルモード」と呼んでいる。

ユニークブラウザ

ユニークブラウザ(Unique Browser)、あるいはユニークブラウザー数とは、集計期間中にWebサイトに訪問したユーザー数を表す数値、指標のこと。実態としては「ユニークユーザー(数)」と同義であるが、誤解を防ぐために「ユニークブラウザー(数)」と用いられることがある。略称は「UB」。

多くのアクセス解析ツールでは、一意のユニークユーザーの判別にブラウザーのCookie(クッキー)を利用している。ブラウザーが異なればCookieも異なるため、同一人物による利用であっても異なるユーザーの訪問としてカウントされる。

「ユニークユーザー」という表面的な言葉の意味が「一意の個人」と誤解されるのを防ぐために、インターネット関連企業がプレスリリースやIR資料などで注釈を付けて代替表現として「ユニークブラウザー」を用いるケースがある。

スマートフォン等のアプリでは、アプリ内ブラウザーでの表示の多くやWebViewでの表示は標準ブラウザーのCookieを引き継いでいない。そのため、一つのスマートフォンでも複数のCookieを保持、つまり複数ブラウザーを利用していることになり、同一人物による利用ブラウザー数は非常に多いと考えられる。