柔らか青豆の温サラダ
「柔らか青豆の温サラダ」は、サイゼリヤのグランドメニューで提供されている前菜メニューの一つです。現在の体裁は、柔らかく茹でた青豆(グリーンピース)に半熟卵がのり、グランモラビアチーズがかけられています。前菜メニューながら、他のチェーン店ではあまり見られないサイゼリヤを代表する個性的なメニューの一つです。
概要および青豆について
「柔らか青豆の温サラダ」は、柔らかく茹でた青豆(グリーンピース)と半熟卵を中心とした前菜メニューです。体裁は何度か変更しており、現在は「青豆に半熟卵がのり、グランモラビアチーズがかけられたバージョン」で提供されています。かつてはパンチェッタが入ったり、ペコリーノロマーノチーズがかけられていた時期もありました。
メニュー名にて「青豆」と付けられていますが、サイゼリヤの青豆はグリーンピースです。アメリカ産のグリーンピースを使用しています。一番甘くやわらかい早熟のタイミングで収穫し、すぐに冷凍して甘さを閉じ込めて温度管理した状態で日本に輸入しています。そのため一般に流通しているグリーンピースで感じる青臭さがほとんどなく、甘さとやわらかさ、みずみずしさを実現していています。
現在のメニューでは「グリーンピース」の表記はなく、代わりに「ベビーピー」の表記が使用されています。「最高級のベビーピー」といった表現から品種を連想させますが、該当する品種を確認できないため、「ベビーピー」は食材流通時の品名や通称の可能性があります。
イタリア料理にはグリーンピースを使った料理があります。イタリア北部のヴェネト州はエンドウ豆(グリーンピース)の産地で、「リージ・エ・ビージ(Risi e bisi, エンドウ豆と米のスープもしくはリゾット)」などエンドウ豆を使った郷土料理があります。エンドウ豆とパンチェッタを煮込む料理もあり(Piselli stufati con pancetta)、サイゼリヤの「青豆の温サラダ」はそれをモチーフにしていると考えられます。
変遷(体裁とメニュー名)
メニュー名や体裁は過去に何度か変更しています。これまでの変遷を紹介します。
年 | 内容 |
---|---|
2004年以前 | 「青豆ときのこの温サラダ」が登場 |
2004年後半 | 「青豆とベーコンの温サラダ」が登場 |
2008年 | メニュー名を「柔らか青豆の温サラダ」に変更 |
2019年10月 | 派生メニュー「ペコリーノチーズの柔らか青豆の温サラダ」が登場 |
2022年3月 | 体裁を変更、メニュー名も「柔らか青豆とペコリーノチーズのサラダ」に変更 |
2023年4月 | メニュー名を「柔らか青豆の温サラダ」に再び変更 |
2024年2月 | 体裁を変更、グランモラビアチーズを使用する内容に |
「青豆ときのこの温サラダ」(2004年以前)
2004年頃に「青豆ときのこの温サラダ」のメニューを確認できます(登場時期不明)。「青豆、きのこ、にんじんなどをあっさりとしたスープで煮込んだサラダ。半熟卵入り」と説明があります。価格も399円と、この後の類似メニューと比べてもやや高い値段です。
「青豆とベーコンの温サラダ」が登場(2004年)
2004年後半に「青豆とベーコンの温サラダ」のメニューがグランドメニューに登場しています。この後の「柔らか青豆の温サラダ」と近い体裁です。
メニュー名を「柔らか青豆の温サラダ」に変更(2008年)
2008年にメニュー名を「柔らか青豆の温サラダ」に変更しています。この「青豆とパンチェッタと半熟卵」の組み合わせによる体裁は、この後2022年3月まで約14年続きました。
派生メニュー「ペコリーノチーズの柔らか青豆の温サラダ」が登場(2019年10月)
2019年10月のグランドメニュー改定で、派生メニュー「ペコリーノチーズの柔らか青豆の温サラダ」が登場しました。「青豆とパンチェッタと半熟卵」の組み合わせの「柔らか青豆の温サラダ」に、ペコリーノ・ロマーノ(ペコリーノチーズ)をかけたメニューです。
それまでもメニュー上ではペコリーノ・ロマーノの追加トッピングをおすすめとして紹介していましたが、独立した1メニューとして扱われるようになりました。
この派生メニュー「ペコリーノチーズの柔らか青豆の温サラダ」は、2020年9月まで約1年間提供されました。
体裁を変更、メニュー名も「柔らか青豆とペコリーノチーズの温サラダ」に変更(2022年3月)
2022年3月のグランドメニュー改定で、体裁とメニュー名が変更になりました。「青豆に半熟卵がのり、ペコリーノ・ロマーノがかけられた体裁」に変更になり、メニュー名も「柔らか青豆とペコリーノチーズの温サラダ」に改められました。
これは2022年から日本でイタリア直輸入のハムソーセージ類の入手が困難になったことに起因します。イタリアでのアフリカ豚熱の発生に伴い、日本では2022年1月より農林水産省がイタリアからの豚肉製品等の一時輸入停止措置を取りました。その影響によりサイゼリヤでもイタリア産のハムソーセージ類はその時点での在庫限りとなり、2022年半ばにはすべてのイタリア産ハムソーセージ類の提供が休止になりました。
それまでの「柔らか青豆の温サラダ」でもイタリア産パンチェッタが使用されていたため、パンチェッタを使用しない「青豆と半熟卵とペコリーノチーズの体裁」に変更になりました。体裁が変更になったことの周知のため、メニュー名も同時に「柔らか青豆とペコリーノチーズの温サラダ」へ変更になりました。
その後、サイゼリヤで使用されるパンチェッタは2022年12月頃(推測)より国産パンチェッタに切り替えるなどで少しずつメニューにパンチェッタを使用するものが戻ってきましたが、このメニューの「青豆と半熟卵とチーズの体裁」は継続しています。
メニュー名を「柔らか青豆の温サラダ」に再び変更(2023年4月)
2023年4月のグランドメニュー改定時にメニュー名が再び変更になり、「柔らか青豆の温サラダ」に戻りました。体裁の変更はなく、お客様に馴染みのある名称に戻した形となりました。
体裁を変更、グランモラビアチーズを使用する内容に(2024年2月)
2024年2月のグランドメニュー改定で、体裁が変更になりました。それまで使用されていたペコリーノ・ロマーノ(ペコリーノチーズ)に代わり、グランモラビアチーズがかけられる体裁になりました。これはサイゼリヤで食材としてのペコリーノ・ロマーノの取り扱いが停止になったことに起因します。
派生メニュー
ペコリーノチーズの柔らか青豆の温サラダ
「柔らか青豆の温サラダ」の派生メニューとして、ペコリーノ・ロマーノがたっぷりかかった「ペコリーノチーズの柔らか青豆の温サラダ」が2019年10月から2020年9月まで提供されました。「青豆とパンチェッタと半熟卵」の組み合わせの「柔らか青豆の温サラダ(当時)」に、ペコリーノ・ロマーノ(ペコリーノチーズ)をかけたメニューです。
それまでもメニュー上ではペコリーノ・ロマーノの追加トッピングをおすすめとして紹介していましたが、独立した1メニューとして扱われるようになりました。
青豆を使用した他のメニュー
サイゼリヤでは、過去に以下のメニューなどで青豆を使用したことがあります。
- 青豆とじゃがいもの冷たいスープ(2004年)
- 青豆とパンチェッタのリゾット(期間限定メニュー、2013年)
- 青豆のリゾット(ランチメニュー、2014年)
- 青豆のクリームスパゲッティ(グランドメニュー、2017年3月~2018年3月)
- たっぷりコーンのピザ(グランドメニュー、2019年4月~7月)
- ラムのランプステーキ[付け合わせとして](一部店舗限定メニュー、2020年)
- 青豆とパンチェッタの煮込み(一部店舗限定メニュー、2024年)
情報
メニュー名 | 柔らか青豆の温サラダ 青豆とベーコンの温サラダ 柔らか青豆とペコリーノチーズの温サラダ |
カテゴリー | 前菜 |
メニューの種類と提供時期 | グランドメニュー(2006年頃?~現在) |
価格 | 189円→199円→200円 |
食べた時期 | 2010年頃以降 |