世界の十二支の動物

古代中国を発祥とする時間や方角を表す仕組み「干支(かんし、えと)」。干支は「十干」と「十二支」の組み合わせで構成される。

十二支は「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」の12種類からなるが、国によって異なる動物が充てられている。ここでは特徴的な動物が充てられた世界各国の十二支の動物を紹介する。

国別の十二支の動物

基準となる中国と台湾以外は、特徴的な動物が充てられた世界や地域のみを紹介している。

国、地域、民族 子  丑  寅  卯  辰  未  申  酉 
中国 山羊
台湾 山羊
日本
韓国
タイ 牛/水牛 ナーガ 山羊
ベトナム 牛/水牛 山羊
タイー族
(ベトナム)
水牛 ナーガ 山羊
クメール人
(カンボジア)
水牛 ナーガ 山羊
チャム族
(カンボジア/ベトナム)
水牛 山羊
マレー人
(マレーシア/シンガポール/インドネシア等)
マメジカ ナーガ 山羊
タイ・ルー族
(中国/ラオス/タイ)
山羊
グルン族
(ネパール)
山羊 鹿
モンゴル
モンゴル民族 ヒョウ ワニ
チベット民族 牛/象 山羊 鳥/ガルダ
カザフ人
(カザフスタン/中国)
ヒョウ カタツムリ 山羊
ブルガリア民族
(ブルガリア)
虎/狼 山羊
チュルク系民族
(中央アジア/西アジア等)
ラクダ ヒョウ 魚/ワニ 山羊 ハリネズミ
ペルシア人
(イラン)
シーサーペント/クジラ/ワニ 山羊

「未」に関して、中国ではヤギ(山羊)やガゼル、ヒツジを含めた言葉を意味する。古代中国ではガゼルやヒツジは一般に見られる動物ではなく、基本的にはヤギが用いられる。英語では「goat」に該当する。

「亥」に関して、中国では「猪」の字は「ブタ(豚)」を意味する。

「卯」に関して、ベトナムではウサギに代わって「ネコ(猫)」が充てられる。「卯」の発音(Mão ~ Mẹo)がベトナム語で猫を意味する「con mèo」に似ていたため、というのが一般的な通説である。

「辰」に関して、タイやカンボジア(クメール人)、マレーシア(マレー人)などでは「ナーガ (Nāga)」と呼ばれる蛇神が充てられることがある。ナーガはインド神話に起源を持つ水蛇の神様である。

「丑」に関して、東南アジア各国では牛に代わって馴染みのある「水牛」が充てられることがある。

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