フライホイール

マーケティング領域におけるフライホイールとは、消費者の行動プロセスもしくは企業による消費者へのマーケティングアプローチを、循環型の「弾み車(フライホイール)」の形で表現したフレームワークのこと。伝統的なパーチェスファネルの考え方との対比や比較の文脈で用いられることがある。

顧客は「パーチェスファネルを通して抽出された成果」ではなく、推奨者が新たに顧客となる消費者の興味や行動を喚起するような、消費者中心の自動で回るサイクルである、という考え方のこと。

アメリカのマーケティングソフトウェア会社ハブスポット社が、2018年に提唱した。

HubSpot Japanが事業展開報告会を開催 本社CMOが企業成長戦略グローバルトレンドを紹介 | ニュースリリース | ハブスポット

プライミング効果

プライミング効果とは、先に受けた刺激が無意識にその後の考え方や行動に影響を及ぼす心理学的な効果、現象のこと。先に受ける刺激を「プライマー」「プライム」「プライム刺激」、後に影響を受ける刺激を「ターゲット」と呼ぶ。

例えば、事前に情報を得ておくと、その後の判断が迅速になったり記憶しやすくなったりする。後続刺激「ターゲット」の処理が促進される効果だけでなく、処理が抑制される場合もある。

プライマーとターゲットが同一の場合に見出される効果を「直接プライミング」または「反復プライミング」と呼ぶ。プライマーは特定の処理に影響を与えるだけでなく、その処理と同じカテゴリーに属するものにも影響を与えるとされ、プライムとターゲットが異なる場合に見られる効果を「間接プライミング」と呼ぶ。

フォト・オポチュニティ

フォト・オポチュニティとは、シャッターチャンスや撮影チャンスのこと。特に、芸能人や政治家などの有名人がメディア関係の取材者やカメラマンに対して与えた、宣伝用の写真撮影の機会やその時間、場所のことを指す。

加えて、テーマパークや遊園地において、入場者が人気キャラクターと一緒に有償や無償で写真を撮影できるフォトスポット施設も、フォト・オポチュニティと呼ばれる。

マージンミックス(相乗積管理)

マージンミックスとは、粗利益率の高い商品と低い商品を組み合わせて販売することで、全体の粗利益率を向上させる販売方法のこと。「相乗積管理」とも呼ばれる。

流通業界などでは商品ごとに原価率が異なるため、マージンミックスを用いると全体の粗利益率を一定水準に維持向上できるメリットがある。

マージンミックス(相乗積管理)のためには、各商品が全体の利益にどれだけ貢献しているかを把握する必要がある。「相乗積」はもともと「複数の計算結果を掛け合わせた数値」の意味だが、流通業界などにおいては「各商品の利益への貢献度」を示す指数として用いられる。この意味での「相乗積」は「利益相乗積係数」である。

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インフルエンサー

インフルエンサーとは、世間に大きな影響を与える人のこと。その中でも特に、消費者の購買意志決定に強い影響を与える人のことを指すことが多い。

近年、インターネットやソーシャルメディアの普及により、従来のマスメディア型著名人でない「一般人だがインターネットやSNS上で有名な人、フォロワーが多いアカウント」も、消費者の購買意志決定に影響を与える人物として「インフルエンサー」と扱われるようになった。

「フォロワー数が何人以上だとインフルエンサー」といった標準的な定義はないが、アメリカではフォロワー数が1万人~数万人以上のSNSアカウントを「インフルエンサー」とし、フォロワー数が1万人には至らないが特定コミュニティやジャンルで影響力のあるアカウントは「マイクロインフルエンサー」と呼ばれる。

多くの読者やPVを獲得するブログを持つ「ブロガー」、YouTubeで人気のチャネルを持つ「ユーチューバー(YouTuber)」、Instagramで多くのフォロワーや「いいね」を獲得する「インスタグラマー(Instagrammer)」なども、インフルエンサーである。

サービス・ドミナント・ロジック

サービス・ドミナント・ロジック(service-dominant logic)とは、事業や製品販売といった経済活動をすべて「サービス(service)」として捉え、企業は顧客と共に価値を創造していくという「価値共創」の視点からマーケティングを組み立てる考え方のこと。「S-Dロジック」「SDL」などと表記することがある。

サービス・ドミナント・ロジックでは、商品やサービスを顧客が利用して初めて価値(使用価値、経験価値)が生まれる、としている。企業のみでは価値を最大化できず、企業と顧客が一緒になって価値共創をするという視点に立ったマーケティングの考え方である。

従来のマーケティングでは、企業が商品(goods)の価値つまり価格を決め、顧客はその対価を支払うことで商品を獲得するという「価値交換」が主流であった。これを「グッズ・ドミナント・ロジック(G-Dロジック、GDL)」と呼び、その対比として「サービス・ドミナント・ロジック」の考え方が生まれている。

この流れが、ソフトウェアのパッケージ販売の「SaaS (Software as a Service)」への変化や、自動車販売の「MaaS (Mobility as a Service)」への変化にも影響を与えていると言える。

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遅行指標

遅行指標とは、景気動向を示す経済指標のうち、景気変動にやや遅れて変化する経済指標のこと。数か月から半年程度遅行することから、事後の景気状況の把握や金融施策効果の確認として活用される。遅行指数。

代表的な景気の遅行指標としては、内閣府が発表している景気動向指数のうち、以下のものがある。

  • 第3次産業活動指数
  • 常用雇用指数
  • 実質法人企業設備投資
  • 家計消費支出
  • 法人税収入
  • 完全失業率
  • 消費者物価指数

遅行指標に対して、景気の動きに先行して敏感に動く経済指標を先行指標という。

景気動向指数の利用の手引 – 内閣府

プライベートグラフ

プライベートグラフとは、ビジネス的なつながりではない私的な人間関係やその関係性のこと。特に、Web上の関係あるいはソーシャルメディア上の人間関係であるソーシャルグラフにおける、さらに細分化された関係性の一つとして指すことがある。

公な側面での関係性である「パブリックグラフ」や、ビジネス的なつながりである「ビジネスグラフ」との対比として、「プライベートグラフ」とくくられる。