スラッジ

スラッジ(sludge)とは、人々の行動をより良いものへと誘導する手法や仕掛けである「ナッジ」を悪用して、それを阻んだり不利な方へ誘導したりする手法や仕掛けのこと。「負のナッジ」と言える。もともとは英語で「泥」「ぬかるみ」を意味する単語である。

行動経済学の知見に基づく「ナッジ」は、人々がより良い行動を自発的に選択するよう促すものであり、本来は合理的で正しい行動を取れずに困っている人を助けるために用いるべきものである。それに反して「スラッジ」はナッジを悪用して使用者の私欲のために利用されることが多い。

スラッジは、「その人にとって望ましくない選択に誘導する」ものと「その人にとって望ましい選択を妨害する」ものに大きく分けられる。前者には「不当に高額なプランを契約させる」、後者には「キャンセルや退会を不当に難しくする」といった例が挙げられる。いずれにせよユーザーにとっては不利益となる仕掛けであり、望ましくない手法である。

「ナッジ」を提唱したアメリカの行動経済学者リチャード・セイラー(Richard H. Thaler)と行動経済学者で法学者でもあるキャス・サンスティーン(Cass R. Sunstein)が、それと対立する概念として命名した。

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