ピア効果(peer effect)とは、組織や集団に身を置くことでその同僚や仲間などの関係性の近い人から影響を受けること。所属するメンバーに触発されて、お互いの意識や行動に影響を与えるというものである。経済学や教育学において用いられることが多い。「peer」は「同僚」「同等の人」を意味する英語である。
能力や意識の高い集団に属すれば、お互いに競争し合い切磋琢磨することで組織全体のレベルの向上につながる。これを「正のピア効果」という。
一方で、必ずしもポジティブな効果だけではない。他のメンバーとの能力の差が大きい場合に、かえって自身の能力が低下することがあり、これを「負のピア効果」という。集団の中にネガティブな態度や能力の低いメンバーが一定数いる場合も、悪影響を受けて自身や組織全体のモチベーションの低下、レベルの低下につながる。