リンゲルマン効果(社会的手抜き)

リンゲルマン効果(Ringelmann effect)とは、集団で共同作業を行う際に、人数の増加とともに個々のメンバーの生産性が低下する現象のこと。集団形成で起こる怠惰現象である。「社会的手抜き (ソーシャルローフィング, 社会的怠惰, social loafing)」「フリーライダー現象」とも呼ばれる。

1913年にフランスの農学者マクシミリアン・リンゲルマン(Maximilien Ringelmann)が1882年から1887年にかけての研究を元に発表した。集団のメンバーが「綱引き」や「荷車を引く」といった共同作業に取り組む際、人数が増えるほどグループの作業完了の効率性が低下するというものである。労働生産性の低下の要因として、モチベーションの喪失とメンバー間の調整の2つを挙げている。またこの現象を通して「自分以外の誰かがやるだろう」という集団心理現象「傍観者効果」と似た現象も観察されている。