黒い羊効果(black sheep effect)とは、非好意的に評価している内集団(自分が所属する集団)のメンバーに対して、同程度に非好意的に評価している外集団(自分が所属しない集団)のメンバーよりもさらに低く評価し、差別や除外すること。
内集団のメンバーと外集団のメンバーへの態度や評価の際に関する「内集団バイアス(内集団ひいき)」と類似するが、黒い羊効果では内集団のメンバーに対しては外集団のメンバーよりも高く評価する一方で、嫌悪する内集団メンバーに対しては同程度に嫌悪する外集団メンバーよりも低く評価する点が異なる。
「黒い羊 (black sheep)」は一般的な白い羊の群れの中では異質な存在であり、排除されるという古くからのヨーロッパでの言い伝えや事象に由来する。黒い羊毛は商業的に価値が低く、また悪魔の象徴など否定的なニュアンスで捉えられることがあった。