ダークファネル(dark funnel)とは、マーケティングやセールスのプロセスにおいて、ユーザーが意思決定を進める際に企業側から追跡や計測が困難なプロセスのこと。いわゆる購買ファネルの一部である。特にBtoBマーケティングにてよく用いられる。
一般的なファネルは見込み顧客がどのようにして最終的に購入に至るかをステップで示すが、ダークファネルはこれらのプロセスの中でオンラインやオフラインにかかわらず見えない部分に該当する。例えば以下のような行動がダークファネルに当たる。
- ユーザーによる比較検討行動(街中や店舗、テレビ視聴など)
- ソーシャルメディア(SNS)でのクローズドなコミュニケーション
- 口コミや友人との会話
- 匿名での情報収集。Cookie非同意などを含む
これらの行動は、企業のアナリティクスツールや計測によって容易に捕捉できず見えにくいため、「ダーク」と呼ばれる。特に認知の段階であるトップオブファネルなどファネルの初期段階で顕著である。デジタルマーケティングにてプライバシーに配慮した取り組みが進み、その範囲も拡大している。
マーケティングや営業の部門は、従来のデータ分析や測定手法では顧客の全体像を把握できず、適切なタイミングでアプローチすることが難しくなる場合がある。