偽の合意効果(フォールス・コンセンサス効果)

偽の合意効果(ぎのごういこうか)とは、自分の考え方や行動が正当あるいは多数派で、他の人も同じ意見のはずだと錯覚する心理的傾向のこと。認知バイアスの一つ。他の多くの人との合意(コンセンサス)を得ていると錯覚していることに由来する。「フォールス・コンセンサス効果(false consensus effect)」「総意誤認効果」とも呼ばれる。

自分の意見や判断、行動などを、同じ状況下であれば皆にとって「一般的」「常識的」「普通」「多数派」で適切なものであると過大評価し、それ以外のものを少数派で普通ではないと捉え、ときに非常識だとすることもある。自分のグループの意見がより大きなグループの意見と一致しているときに顕著であるとされる。

このような心理的傾向は古くから確認されていたが、1977年にアメリカの心理学者リー・ロス(Lee Ross)とその同僚らが論文で初めて「フォールス・コンセンサス効果(false consensus effect)」と命名した。