判断に関するキーワード(44件)

テンション・リダクション効果

テンション・リダクションとは、緊張状態から解放されたときに反動で注意力が散漫になり、寛大な気分になったり判断力が低下すること。マーケティングの領域で応用され、その効果を「テンション・リダクション効果」と呼ぶことがある。 例えば高額な商品の購入を検討しているとき、事前に入念な調査や [……]

ゼロリスク・バイアス

ゼロリスク・バイアス(zero-risk bias)とは、特定の小さなリスクを完全に無くすことに対して高い意識を持っているが、それよりも重要な全体のリスクには注意を払わない傾向のこと。部分的なリスクを過度に評価して完全な排除を望み、それを全体のリスク低減よりも優先させようとする心 [……]

メタ認知

メタ認知(metacognition)とは、自分が物事を認知している状態を客観的に捉えて制御すること。つまり「認知していることを認知すること」である。 メタは「高次の、超越した」の意味であり、知覚、情動、記憶、思考などの自己の認知活動を高次の第三者視点から俯瞰して認識することであ [……]

ヒックの法則(ヒック・ハイマンの法則)

ヒックの法則(Hick’s law)あるいはヒック・ハイマンの法則(Hick–Hyman law)とは、選択肢の数と人の意思決定にかかる時間の関係において、選択肢の数が増えると意思決定にかかる時間も対数的に長くなるという心理学的な法則のこと。1951年にイギリスの心理 [……]

生存者バイアス(生存バイアス)

生存者バイアス(survivorship bias)もしくは生存バイアスとは、何らかの成功を遂げた一部の人物や企業、物事のみを基準とすることで誤った判断をしてしまうこと。 事象や手段を評価する際に、成功せず失敗に至った数多くの事象を考慮することなく、一部の成功事例のみをもって判断 [……]

バイアスの盲点(バイアスブラインドスポット)

バイアスの盲点(bias blind spot, バイアスブラインドスポット)とは、自分の判断は他人よりもバイアスの影響を受けていないと思っている認知バイアスのこと。誰もが世の中にあるさまざまなバイアスや偏見の影響を受けていることを理解しながらも、自分自身についてはその影響は他人 [……]

デフォルト効果

デフォルト効果(default effect)とは、人間の意思決定や選択が最初に設定されている初期値(デフォルト)に影響されるという心理的傾向のこと。変える必要のないものに対して思考エネルギーの消費を回避しようとしたり、現状からの変化を「安定の損失」と認識したりする「現状維持バイ [……]

タブロイド思考

タブロイド思考(tabloid thinking)とは、複雑なものごとを表面的に単純化、類型化して判断する思考のこと。複雑な要素が絡み合って解決や判断が難しい問題に対して、固定観念や一方的な視点で捉え、単純化したわかりやすい答えや結論を求めようとする思考などが該当する。 事象の複 [……]

気分一致効果

気分一致効果(mood-congruent effect, mood-congruency effect)とは、特定の感情状態と一致する感情的な記憶の想起が促進される心理的現象のこと。そのときの気分が思考に影響を与えるというものである。 ポジティブな気分のときには楽しかった出来事 [……]

ゼロサム思考(ゼロサム・バイアス)

ゼロサム思考(zero-sum thinking)とは、物事を白黒(0か100か)で判断したり選択肢を極端な2択に絞り込んだりしてしまう思考のこと。「ゼロサム・バイアス (zero-sum bias)」。 経済学の「ゼロサム」の概念から「社会関係もゼロサムゲームである」と極端に解 [……]

マインドセット

マインドセット(mindset)とは、個人もしくは集団が持っているものの見方、考え方、思考傾向のセットのこと。信念や心構え、価値観や判断基準、暗黙の了解、思い込みや先入観などを含む。その人(集団)の価値観や哲学を根底とするものといえる。 マインドセットが確立していると、その人や集 [……]

ディドロ効果

ディドロ効果(Diderot effect)とは、これまでの生活環境になかった「理想的な価値」を持つ新たなものを手に入れた際、その新たな価値に合うような関連するもので統一しようとする心理的傾向のこと。 人は自分のアイデンティティに沿って商品を購入し、見た目や雰囲気を統一し、また自 [……]

スリーパー効果

スリーパー効果(sleeper effect)とは、情報の信憑性や信頼性が当初は低かったものの、時間の経過とともにその信頼性が高まる現象のこと。また当初は信頼性の高かった情報が、時間の経過とともに信頼性が低下する現象も該当する。 時間の経過に伴い発信者への信頼性と情報の信頼性が切 [……]

ストループ効果

ストループ効果(Stroop effect)とは、整合性がとれない2つの情報を同時に提示されたとき、両者が干渉し合って理解するまでに時間が多くかかる心理的現象のこと。赤色のペンで「黒」と書かれて文字色と文字の意味が一致していないとき、文字色を答えるのに時間を要する現象が例として挙 [……]

認知的不協和理論(フェスティンガーの認知的不協和理論)

認知的不協和理論(cognitive dissonance)とは、人は2つの矛盾した考えや価値観を同時に抱えると不快な状態になり(認知的不協和の状態)、矛盾する考えの一つを変更したり自身の行動を変更したりして不快感を低減し安定した精神状態に戻そうとする心理的傾向のこと。1957年 [……]

ゴルディロックスの原理(松竹梅の法則)

ゴルディロックスの原理(Goldilocks principle)とは、過度すぎず不足すぎない、一定の範囲内の「中間のほどよい状態」を意味する概念のこと。 イギリスの童謡『3匹の熊(Goldilocks and the Three Bears)』にて、小さな女の子ゴルディロックス [……]

バーナム効果(フォアラー効果)

バーナム効果(Barnum effect)、もしくはフォアラー効果(Forer effect)とは、誰にでも当てはまるような一般的な性格や特徴を表した記述に対して、自分に当てはまる内容だと思い込んでしまう心理的現象のこと。星占いや血液型占い、心理テストなどにおいて、この効果を多く [……]

奇数の法則

奇数の法則とは、「奇数の数字の方が偶数よりも注目度が向上したり、心地よく感じたりする効果がある」とするもの。 Outbrain社とHubSpot社による2011年の調査によれば、数字を含む記事見出しのリンクは数字を含まない見出しのリンクの2倍のクリック率があり、さらに奇数を含む見 [……]

偽の合意効果(フォールス・コンセンサス効果)

偽の合意効果(ぎのごういこうか)とは、自分の考え方や行動が正当あるいは多数派で、他の人も同じ意見のはずだと錯覚する心理的傾向のこと。認知バイアスの一つ。他の多くの人との合意(コンセンサス)を得ていると錯覚していることに由来する。「フォールス・コンセンサス効果(false cons [……]

保有効果(授かり効果, 賦存効果)

保有効果(endowment effect)とは、対象のものを取得する際の支払意思額(Willingness to Pay, WTP)よりも、その対象物を手放す際の価値(受け取り意思額, Willingness to Accept, WTA)の方を大きいと感じ手放したがらない現象 [……]

アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)

アンコンシャス・バイアス(unconscious bias)とは、無意識なものの見方の偏り、ゆがみのこと。人間が過去の経験や知識、習慣や価値観を基にして認知や判断を行う際に、素早く判断できるよう機能する重要な役割の一つである。「無意識の偏見」「無意識バイアス」「無意識の思い込み」 [……]

選択のパラドックス

選択のパラドックス(the paradox of choice)とは、現代の自由主義の社会においては選択肢が多いほど人は不幸を感じやすくなるという心理作用のこと。「選択の自由のパラドックス」。 欧米社会では従来「選択肢が多いほど人は自由で幸せである」とされてきた。しかし、現代社会 [……]

ソーシャルプルーフ(社会的証明の原理)

ソーシャルプルーフ(social proof)とは、自分の判断よりも周囲からの評価の方が信頼性を持つように感じる心理的傾向のこと。「社会的証明(の原理)」ともいう。 周囲の人の方がこの状況下についてより詳しいはずだという仮定のもと、周囲の評価をもって自身の意見の妥当性を確認しよう [……]

センターステージ効果

センターステージ効果(center stage effect)とは、複数の選択肢で構成されたラインナップを提示されたとき、人は中央にあるものを選択する傾向があるという現象のこと。並べられた選択肢が類似の性質を持っている場合に起きる。中央という注目度の高い位置にあるからというよりも [……]

傍観者効果

傍観者効果(bystander effect, bystander apathy)とは、目の前で起きた他者を救助すべき状況において、周囲に自分以外の多くの人がいることによって対処する行動が抑制される集団心理現象のこと。傍観者が多いほどその心理現象は強くなる。 傍観者効果が生じる要 [……]

多数派同調バイアス(集団同調性バイアス)

多数派同調バイアス(majority synching bias)とは、どのように行動してよいか迷ったときに周囲の人と同じ行動を取ることが安全と判断する心理傾向のこと。認知バイアスの一つ。「集団同調性バイアス」ともいう。 「多くの人がそう考えたり行動したりするのであれば、それが正 [……]

スポットライト効果

スポットライト効果(spotlight effect)とは、自分が実際よりも注目されていると錯覚してしまう現象のこと。常に自分にスポットライトが当たって欠点や過ちが強調され、多くの人に注目されていると過剰に意識してしまうというもの。自分が他人に与える影響を過大評価してしまい、他人 [……]

成果バイアス

成果バイアス(outcome bias)とは、過去の出来事の過程にかかわらず、その出来事の結果を過度に強調して評価してしまう心理的傾向のこと。特に良い結果よりも悪い結果が起きた場合に、結果のみを強調して倫理的な非難が起こるのは成果バイアスによるものである。 結果を知った後にそれが [……]

後知恵バイアス

後知恵バイアス(hindsight bias)とは、物事が起きる前よりもその結果を知った後の方が、それが予測可能だったと考えてしまう心理的傾向のこと。認知バイアスの一種。読みは「あとぢえバイアス」。 物事の結果を知ってから「そうなると思っていた」と結果論を主張するなど錯覚してしま [……]

アフォーダンス

デザイン領域におけるアフォーダンス(affordance)とは、物や環境の物理的特徴がその機能に影響を与えるという属性、概念のこと。説明なしであっても、その物をどのように扱えばよいのかのヒントや手掛かりを与えてくれる要素になる。実態のある物や環境に対して用いられる。 デザインに内 [……]