デフォルト効果

デフォルト効果(default effect)とは、人間の意思決定や選択が最初に設定されている初期値(デフォルト)に影響されるという心理的傾向のこと。変える必要のないものに対して思考エネルギーの消費を回避しようとしたり、現状からの変化を「安定の損失」と認識したりする「現状維持バイアス」などによって、初期値を受け入れるという傾向である。

取得しているものに高い価値を感じ、それを手放すことに強い抵抗を感じる「保有効果(授かり効果)」と類似する。

企業が顧客の意思決定をできるだけ期待するものへと誘導する際の手法「ナッジ」の一つとして利用されている。例えばサービスプランを申し込む際に、任意だが利用可能なオプション項目がデフォルトで選択されている場合、それを受け入れやすいという例が挙げられる。電子機器の初期設定やメールマガジン受信への同意、契約の自動更新などがある。