スリーパー効果

スリーパー効果(sleeper effect)とは、情報の信憑性や信頼性が当初は低かったものの、時間の経過とともにその信頼性が高まる現象のこと。また当初は信頼性の高かった情報が、時間の経過とともに信頼性が低下する現象も該当する。

時間の経過に伴い発信者への信頼性と情報の信頼性が切り離され、相手の意見を変えたり相手に受け入れられたりする情報の「説得効果」が変化することによって生じる。信頼性の低かった情報は当初は説得効果が小さかったが徐々に増大し、一方で信頼性の高かった情報は当初は説得効果が高かったが徐々に減少する、というものである。

第二次世界大戦中に、アメリカの心理学者カール・ホブランド(Carl Iver Hovland)が最初にこの効果を報告した。再現性が限定的で効果は認められないという議論もあるが、説得力のある情報に対して情報元などに信頼性の低い要素が伴うときにスリーパー効果が起こるとされる。