URL (Uniform Resource Locator)

URLとは、Uniform Resource Locatorの略で、Web上の情報リソースの場所を特定するための文字列もしくはそのルールのこと。インターネット上のWebページの住所に該当する。

World Wide Web(WWW)を考案したティム・バーナーズ=リー(Timothy John Berners-Lee)が1991年に「Universal Resource Locator」と命名し、その後「Uniform Resource Locator」に改められた。

情報リソースの概念を拡張した「URI(Uniform Resource Identifier)」の概念の一部である。

URLの形式

URLは、スキームやホスト名、ドメイン名、ディレクトリ名など、特定の形式で指定する。

URLの形式
▲URLの形式

スキーム

スキーム(URI scheme, URL scheme)とは、情報リソースを取得する方法のことで、先頭で用いる。多くの場合は定義されたものを指定する。データ通信の通信方式「プロトコル」の方で呼ばれることもあるが、プロトコル以外のスキームもある。

Webページの場合は、httpプロトコルまたはセキュアバージョンのhttpsを用いることがほとんどである。

ホスト名

ホスト名(host name)とは、接続先のサーバーに付けられた識別用の名前のことである。ドメイン名の前でドット「.」区切りで指定する。上図では「www」に該当する。「ホスト名+ドメイン名」によって特定のサーバーを識別できることになる。

例えるなら、マンションにおける部屋番号に該当する。

後述のとおり、「FQDN(ホスト名+ドメイン名)」のことを文脈によって「ホスト名」と呼ぶ場合がある。

ドメイン名

ドメイン名(domain name)とは、インターネット上のIPアドレスを識別しやすくするために付けられた識別名のこと。上図では「example.com」に該当する。「トップレベルドメイン」「セカンドレベルドメイン」「サードレベルドメイン」のように階層別に管理され、他と重複のない一意のものである。

例えるなら、マンション名までの住所に該当する。

後述のとおり、「FQDN(ホスト名+ドメイン名)」のことを文脈によって「ドメイン名」と呼ぶ場合がある。

FQDN(完全修飾ドメイン名)

FQDNとは、「fully qualified domain name」の略で、ホスト名とドメイン名をつなげたものである。「完全修飾ドメイン名」「絶対ドメイン名」などとも呼ばれ、インターネット上の特定のサーバーを指定する文字列である。厳密には末尾に「.」を付与する。上図の場合「www.example.com.」となる。

例えるなら、マンションの部屋番号までを含む完全な住所に該当する。

文脈によって、FQDNのことを「ドメイン名」「ホスト名」と呼ぶことがある。文脈上「ホスト名」と「ドメイン名」を区別しなくても支障がない場合に、ホスト名とドメイン名をつなげたFQDNが「ドメイン名」「ホスト名」と呼ばれる。

ポート番号

ポート番号(port number)とは、接続先のサーバーの技術的な「ゲート」のことである。通常、URLとしては省略される。「ドメイン名」もしくはIPアドレスの末尾にコロン「:」区切りで指定し、httpプロトコルであれば80、httpsプロトコルでは443を指定する。上図では「433」に該当する。

例えるなら、マンションの部屋の玄関に該当する。

ディレクトリ名

ディレクトリ名(directory)とは、接続先のサーバー内のフォルダの位置を表したものである。上図では「/about/」に該当する。さらに下層階層にサブディレクトリを設ける場合もある。

例えるなら、マンションの部屋の中の個別部屋に該当する。

ファイル名

ファイル名(file)とは、接続先のサーバー内のフォルダにある情報リソース、ページのことである。上図では「index.html」に該当する。

パス

パス(path)とは、接続先サーバーにおける、ファイルの位置を表したものである。「ディレクトリ名」と「ファイル名」で構成される。上図では「/about/index.html」に該当する。

後述のパラメータやフラグメントは含まない。

パラメータ(引数)

パラメータ(URL parameter)とは、情報リソースに接続する際の追加の送信情報、変数のことである。「クエリパラメータ」「クエリ文字列」ともいう。パラメータは「引数」ともいう。上図では「?page=2&key=value」に該当する。

「パス」の末尾にクエスチョンマーク「?」を付け、「パラメータ名=パラメータ値」の形式で指定する。パラメータが複数ある場合はアンパサンド「&」で区切る。

サーバー上のプログラムに対して命令する場合は「GETパラメータ」と呼ばれる。

フラグメント

フラグメント(URL fragment)とは、情報リソース内の特定情報の場所を指定するために用いられる識別子である。「アンカー」と呼ばれることもある。上図では「#table01」に該当する。

URLの最も末尾に「#」を付け、該当の情報リソース(ページ)内のリンク先位置 (id属性) を指定する。通常はサーバーにリクエストされず、ブラウザーなどのクライアント側が処理する。

パーマリンク(恒久リンク)

インターネット上の情報へのアクセスをより確実にするために、ページは常に存在しそのURLは決して変らないようにすべき、という考えがある。そのように、恒久的、半永久的に付与された固定URLのことを、「パーマリンク」と呼ぶ。「パーマネント」(permanent)と「リンク」(link)が掛け合わされた造語である。「恒久リンク」ともいう。

2000年頃から興隆したブログサービスにて、ブロガーが他の投稿記事へリンクを張る際の利便性が高くなるようにと、ブログの各投稿記事やカテゴリー一覧ページのURLのことを「パーマリンク」と呼び、一般に普及した。