ESGとは、「Environment(環境)」「Social(社会)」「Governance(ガバナンス)」のそれぞれの頭文字を取ったもので、投資家や金融機関の投資基準を変えるために国連が2006年に提唱した「責任投資原則(PRI)」にて用いた用語である。読みは「イーエスジー」。また環境や社会、ガバナンスに対して積極的な取り組みをする企業に対して投資すること「ESG投資(ESG Investing, Sustainable Investing)」という。
企業が持続可能性(サステナビリティ)を確保して長期的な視点で成長するにはESG(環境、社会、ガバナンス)への取り組みが重要となり、そのような企業への投資が市場の一般的な投資方法の1つになっている。
企業のESGへの取り組みに対する評価は、金融の国際的な格付け機関であるMSCIやFTSEなどが独自の基準で行ったりするが、世界共通の標準的な評価基準は存在しない。
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SDGsとESGの違い
SDGsとは「Sustainable Development Goals」の略で、持続可能なより良い世界を目指すために2030年までに世界が達成すべき目標のこと。2015年9月の国連サミットにて採択された。日本語では「持続可能な開発目標」と呼ばれる。17の目標、169の達成基準、232の指標がある。
SDGsは国際的な目標であり、それに向かって取り組む企業に対する投資視点での評価基準がESGである。
CSRとESGと違い
CSRとは「Corporate Social Responsibility」の略で、企業が経営や事業活動を通じて社会に自主的に貢献する責任のこと。日本語では「企業の社会的責任」と呼ばれる。さまざまなステークホルダーからの信頼を高めるために企業が行う活動の根底となるものである。
CSRは企業視点による社会的責任のことで、ESGは投資家による投資視点である。