ガバナンス

ガバナンス(governance)とは、「統治、支配、管理」などを意味する英語で、さまざまな領域での統治の仕組みやプロセスを指すが、関係者自身が主体的に意思決定や合意形成を行って規律や制度を設け、管理、統制していくシステムのことである。必ずしも権力者による拘束的な支配統治というわけではない。

ビジネス領域においては、健全な企業経営のための企業自身による管理体制「コーポレートガバナンス(企業ガバナンス、企業統治)」の意味で「ガバナンス」と用いられることが多い。ITシステムを最適な状態で維持するための組織的な投資やリスク管理の仕組み「ITガバナンス」としても用いられる。

コーポレートガバナンスは、経営者を含む従業員やその企業文化がコンプライアンスに違反する事案や不祥事を起こすことを防止するために、自発的な意思と合意の元で規律を設け、管理統治していく。社外の取引先なども関係者に含まれ(ステークホルダー)、社外に監査役を置くといったガバナンス体制をとるケースもある。

ガバナンスに対し、国家や政府といった権力的な立場による法的拘束力のある統治のことを「ガバメント (government)」という。