リテンション(retention)とは、「保持、維持」「記憶」を意味する英語だが、マーケティングの領域においては「既存顧客の維持」「顧客との契約の継続」の意味で用いられる。新規に獲得した顧客をリピーターに転換したり、既存顧客との関係性を維持し離反を防いだりするような場面で、リピーターへの転換や契約の継続更新などの全般を「リテンション」と呼ぶ。
新規顧客の獲得コストや販売コストは、既存顧客への販売コストあるいは顧客維持コストの5倍かかるといわれる(1:5の法則)。新規顧客の獲得以上に既存顧客の維持と関係性構築は重要であり、関係性維持に関するマーケティング活動をリテンションマーケティングと呼んだりする。
人事におけるリテンション
人事の領域においては「人材の維持、定着」の意味で用いられる。退職や転職といった従業員の流出を防ぐ活動全般を指すこともあり、待遇改善や職場の環境作りなどの「リテンション施策」、評価制度やコミュニケーションなどの整備「リテンションマネジメント」のように用いる。