出口戦略(イグジット)

出口戦略(exit strategy)とは、大きな損失が見込まれるために市場や経営から撤退する際、できるだけ損失を最小限にして撤退するための戦略のこと。必ずしも「撤退の際」ではない場合もある(後述)。もともとは戦時中に軍や人命などの損害を最小限にして撤退するための軍事的な作戦のことだったが、経営や経済、投資などの領域でも用いられるようになった。

ビジネス領域においては、スタートアップ企業や企業再生などにおける投資資金の回収のことで、創業者や投資ファンドが株式を売却​​して利益を得ることを指すことが多い。この場合、必ずしも撤退の際の戦略というわけではなく、新規株式公開(IPO)、株式譲渡などのM&A、経営陣による買収(MBO)などによって利益を手にすることも含まれる。「イグジット (exit)」や「ハーベスティング (harvesting)」ともいう。

経済においては、金融危機の際に景気回復のため国が行ったゼロ金利やマイナス金利などの極端な金融緩和政策を、経済や市場を混乱させることなくいかに正常化していくかという「出口政策」のことを表す。