スキャナビリティ

スキャナビリティ(scannability, scanability)とは、コンテンツの全体をざっと見渡したときにそれは読みやすそうか、あるいは理解しやすそうかを表したもの、もしくは読みやすそうと感じてもらえるような技術や効果のこと。

例えばほとんどの人がWeb上のコンテンツを一言一句きちんと読まないという前提に立った上で、それでもWebページをざっと見たときにユーザーを惹きつけられるかどうかを左右するような「読みやすさ、理解しやすさ」のことである。Webページのコンテンツに対して用いられることが多いが、必ずしもデジタルコンテンツのみが対象というわけではない。

Nielsen Norman Groupによる1997年の調査では、ユーザーがWebページにアクセスしたときに、79%のユーザーは「読むに値するか」を判断するために見出しや画像など目立つ要素をざっと眺める(スキャンする)程度で、最初から一言一句読むユーザーは16%に過ぎなかった。その後の他の調査でも類似した報告が見られる。

ユーザーは探しているコンテンツがそのページにあるかどうか、もしくは自分にとって興味があるかどうかを10~20秒といった短い時間で判断し、ページ上の情報を把握しようとする。スキャナビリティが低いと判断されると、ユーザーはすぐにページから離脱してしまう。

一定のスキャナビリティを確保したコンテンツのことを「スキャナブルコンテンツ(scannable content)」という。