スーパーバイザー (SV)

スーパーバイザー(supervisor)とは、業界や企業によって意味は異なるが、概ね「監督者」「管理者」などの役職を表す。もともとは「管理者」「監督者」「主任、上司」などを意味する英語である。日本では「SV」と略されることがある。

飲食店や小売業などのサービス業では、担当地域の複数店舗を管理、監督し、店長などの現場責任者とその従業員を本部の意向に沿って指導を行う管理職のことである。エリアマネージャーと呼ぶ場合もあるが、スーパーバイザーとエリアマネージャーの役割を分けるケースもある。

コールセンターにおいては、電話を担当するオペレーターを統括的に管理する現場責任者を指す。オペレーターの指導と管理、クレーム対応などが主な役割となる。

TIL (today I learned, 今日学んだこと)

TILとは、「today I learned」の略で、「今日学んだこと」「私は今日(それを)知りました」「知らなかった」を意味する英語の略語。ビジネス領域でも用いられるインターネットスラング。ソーシャルメディア(SNS)やチャット、ショットメッセージといったデジタルコミュニケーションにてカジュアルな表現として用いられる。

2010年代半ば頃からエンジニアの界隈で、GitHubに「til」の三文字のリポジトリを作成してその日学んだことをMarkdown文書で蓄積していく文化が始まり、広まったとされる。

オブザーバー

ビジネス領域におけるオブザーバー(observer)とは、会議などにおける傍聴者のこと。その会議を充実したものにするために第三者の立場で会議の進行や内容を見守る役割を担う。もともとは「観察者」「監視員、立会人、陪席者」などを意味する英語である。

会議の傾聴と観察が主な役割であり、基本的には発言権や決定権はない。会議に第三者としてのオブザーバーが出席することで、会議のスムーズな進捗が期待できる。意見を求められた場合は客観的な立場での公平な発言に留めるか、専門家としての参加であれば専門的領域からの補足やチェックに留めるのが望ましい。

的確な助言を行うアドバイザーとは異なる。アドバイザーは専門的な知識や経験を元にした助言を行う役割を担い、積極的に会議に参加して適切な方向への進行を促すことが求められる。その点で、発言権や決定権を持たないオブザーバーとは異なる。

M&A (合併と買収)

M&Aとは、「mergers and acquisitions」の略で、企業の合併買収のこと。企業や事業の経営権の移転を伴う取引である。英語でそれぞれ「合併 (mergers)」と「買収 (acquisitions)」を意味する。読みは「エムアンドエー」。

合併には新設合併と吸収合併が、買収には株式取得と事業譲渡などがあり、一般的にはそれらをM&Aと呼ぶ。

  • 合併
    • 新設合併
    • 吸収合併
  • 買収
    • 株式取得
      • 株式譲渡
      • 第三者割当増資
      • 株式交換
      • 株式移転
    • 事業譲渡
      • 一部譲渡
      • 全部譲渡

広義の意味として、合弁会社設立や資本参加といった資本提携による経営面の協力関係もM&Aに含める場合もある。

買い手である譲受企業にとっては短期間で新規事業参入や既存事業の強化、シナジー効果獲得を図れ、事業の多角化や人材獲得といったメリットもある。売り手である譲渡企業にとっては事業継承、経営基盤の確保や強化を図れ、両者ともに経営課題解決の手段として機能する。

アクセプタンスマーク

アクセプタンスマーク(acceptance mark)とは、店舗での決済手段として利用可能なクレジットカードや電子マネーを示すために小売店やWebサイトなどに表示するロゴマークのこと。店舗であれば店頭の入口付近やレジ前のPOPとして設置されることが多い。アクセプタンスマークのロゴの一覧があることで、利用者は自分が所持する決済手段がその店舗で利用できるかどうかを事前に確認できる。

アクセプタンスマークの掲示によってその店舗での購入意向や購入単価が向上するという調査結果もあり、販促ツールとしても機能する。

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サイバーハイジーン(IT環境の衛生管理)

サイバーハイジーン(cyber hygiene)とは、手洗いやうがいといった普段の人間の衛生管理と同じように、企業が社内のIT環境をセキュリティの高い状態に維持しサイバー攻撃を未然に防ぐ取り組みのこと。「IT hygiene(ITハイジーン)」「セキュリティハイジーン」「IT環境の衛生管理」などとも呼ばれる。「hygiene」は「衛生状態」「ウイルス予防策」を意味する英語である。

サイバーハイジーンを実現するには、PCをはじめとした様々な端末のエンドポイントの定常的な把握、脆弱性への早期の修正パッチ適用を網羅的に行うなど、基礎的なセキュリティ対策を徹底する必要がある。

TCP/IPを開発し「インターネットの父」の一人であるヴィントン・サーフ(Vinton Gray Cerf)が2000年に用いたのが最初とされる。

woke (意識が高い)

woke(ウォーク)とは、差別問題や人権問題をはじめとした社会で起きている様々な問題に対して「意識的である」「意識が高い」ことを意味する英語のスラング。「目が覚める」「気付く」を意味する「wake」の過去形でもあり、「stay woke (高い意識を持ち続けよう)」などのように用いる。

アメリカの黒人文化の中で古くからある表現だが、2010年代半ばの黒人への人種差別撤廃を訴える国際的な運動「ブラック・ライヴズ・マター (Black Lives Matter, BLM)」の際にソーシャルメディア(SNS)などで改めて利用が広まったとされる。

「woke」の表現の利用が広まる中、一方で「過度に意識が高い人々」「過剰すぎる意識の高さ」に対して否定的に揶揄したり批判したりする際にも用いられるようになった。自分にとって誰かの意識の高さが目に余ったり煩わしいときに「彼らはwokeすぎる」のようにネガティブな意味で用いる。

もともとはポジティブな意味だったが言葉の流通と共にネガティブなニュアンスを含み始めた経緯を含めて、日本語の表現「意識が高い」と類似する表現といえる。

ドッペルゲンガー・ドメイン

ドッペルゲンガー・ドメイン(doppelganger domain)とは、正規のWebサイトのFQDN(完全修飾ドメイン名:ホスト名ドメイン名をつなげた表記形式)と誤認識しやすいFQDNのこと。正規のWebサイトと類似するFQDNを取得することでユーザーを偽のWebサイトに誘導する「タイポスクワッティング」など、主に悪意ある目的で使用されていると疑われるものを指す。

本来はホスト名とドメイン名の間の「.(ドット)」を除去して誤認識を誘発するFQDNを指すが、入力間違いや綴り間違いを想定したものも含めた総称として用いられるケースが多い。

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グリーントランスフォーメーション (GX)

グリーントランスフォーメーション(green transformation)とは、気候変動の原因となる温室効果ガスの排出量を削減するために、従来の化石燃料を中心とした産業構造、社会構造をクリーンエネルギーを中心としたものへと転換すること。略称は「GX」。

地球の気候変動問題の解決として、世界的に温室効果ガス排出量を実質的にゼロ(脱炭素化)にする「2050年カーボンニュートラル」の実現が求められている。それに向けて、石炭や石油をはじめとした化石燃料に依存した発電から太陽光発電や水力発電、風力発電といったクリーンエネルギーへのエネルギー政策の転換が進められている。温室効果ガスの排出量削減だけでなく、経済成長の両立を目指す取り組みであることが特徴である。

日本でも2050年カーボンニュートラル宣言がなされ、脱炭素社会の実現に向けたGXがあらゆる業界において重要な経営課題となり、ESG投資の市場の拡大も見込まれる。

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クラスタ

クラスタ(cluster, クラスター)とは、英語で「(果実や花などの)房、塊」「集団、群れ、集まり」を意味する単語だが、インターネット全般やソーシャルメディア(SNS)においては「同じ趣味や属性、ファンの人たちの集まり」を意味することが多い。「○○クラスタ(○○好きのクラスタ)」のように用いる。「クラ」と略されることもある。「○○勢」として表される「勢」とほぼ同義。

ITやコンピュータの領域においては、複数のコンピュータを組み合わせて連携して使用する際のコンピュータの集合「クラスタ(コンピュータクラスタ)」、もしくはデータを読み書きするディスクなどの記録媒体の最少単位のことを指す。