エアリプ(空リプ)

エアリプとは、主にX(Twitter)において「@アカウント名」のメンションの付与や標準のリプライ機能を使用せずに投稿された、特定の誰か宛ての(と推測される)返信や言及のこと。「空リプ(からリプ)」とも呼ばれる。

「エアー (air)」は本来の英語「空気」「空中、空」の意味から派生した「~しているように見せる」「~のフリをする」を意味する日本固有のスラングであり、返信機能「リプライ (reply)」と組み合わされた造語である。

世代や状況によって使用のニュアンスは異なるが、以下の用途で用いられることが多い。

  • 特定の誰かに対して何かを察してほしいとき
  • 特定の誰かに直接伝えるにはストレートすぎるので間接的に意見を言いたいとき
  • はっきりと伝えたいわけではないが、フォロワーなどを含めて反応を知りたいとき
  • 会社や学校から自分自身やフォローの関係性を特定されたくないとき

検索避け

検索避けとは、文章中の特定されそうなキーワードを避けて伏せ字や余計な文字を混ぜたり、隠語を使ったりして検索されにくくすること。読みは「けんさくよけ」。

親しい間柄や趣味嗜好が近い人たちのコミュニケーションの手法の一つとして用いられる。一般の人や「公式の存在」に見つけられたり特定されたりしてほしくないが、わかる人には伝わるようにするために用いられる。アイドルやタレントの人名、作品名などをはじめ、さまざまなものが対象となる。

かつては、ややアンダーグラウンドな文化の領域にてGoogle検索にインデックスされないようにする用途で用いられた。後にソーシャルメディア(SNS)での検索も一般的になったのに伴い、さまざまな趣味嗜好の領域へと利用は広まっている。自分にとっては熱心な趣味嗜好の対象である「推し」だが、一般の人にとってはそうではなかったり多様な意見があったりすることを踏まえて、同じ趣味嗜好の人たちの中でコミュニケーションするために用いられる。反対に、対象についてネガティブな投稿をする際にも用いられる。

「あ/い/う/え/お」と記号を含めるもの、「○いうえお」「某いうえお」と伏せ字を用いるもの、「藍上尾」のように無関係な変換を用いるもの、「ア行」のように関連性は高いが異なる単語を用いるものなど、さまざまな方法がある。

ピッチ

ピッチ(pitch)とは、「(的に向かって)投げる」「(投手がボールを)投げる」「繰り返しの周期や距離、度合い」などを意味する英語だが、ビジネス領域においては「短い時間で相手に提案し売り込むこと」を意味する。

通常のプレゼンテーションとは異なり、数分や数十秒といった非常に短い時間にて、キーパーソンをはじめとした限られた人数に対して簡潔に提案するものを指す。特にIT業界スタートアップ企業や起業家が投資家などに対して事業計画をプレゼンテーションするものが該当する。エレベーターが相手の行先の階に着くまでに提案を売り込む「エレベーターピッチ (elevator pitch)」、投資家などが審査員となり出資やメンタリングを募る「ピッチコンテスト」などがある。

アメリカのサンフランシスコにあるシリコンバレーで生まれた言葉とされる。

ログライン

ログライン(log line, logline)とは、書籍や映画、テレビ番組、脚本やストーリーなどを一言で表した簡潔な要約のこと。一文の文章であることが多い。

単なる要約ではなく、例えば「どのような映画なの?」に対する答えとして非常に魅力的で見たいと思わせられるもの、あるいはその人の好みではないと明確に伝えられるものである必要がある。

ログラインに含まれる主な要素として、背景設定、主人公、出来事、障害や対立、目標や解決などがある。

データポータビリティ

データポータビリティ(data portability)とは、個人がサービス利用などで企業に提供した利用履歴などの個人データを、本人の意志によって他のサービスへ容易に移動できること、もしくはその仕組みのこと。個人データを構造化された形式で受け取り、それの第三者への移行が容易になることで、データの再利用や価値の発展が期待できる。一方で、プライバシー保護とセキュリティー対策が課題となっている。

欧州連合(EU)は2018年5月の「GDPR(EU一般データ保護規則)」の施行に伴い、個人情報保護と合わせて個人データをコントロールする権利(データポータビリティ権)の保障を規定した。

スキャナビリティ

スキャナビリティ(scannability, scanability)とは、コンテンツの全体をざっと見渡したときにそれは読みやすそうか、あるいは理解しやすそうかを表したもの、もしくは読みやすそうと感じてもらえるような技術や効果のこと。

例えばほとんどの人がWeb上のコンテンツを一言一句きちんと読まないという前提に立った上で、それでもWebページをざっと見たときにユーザーを惹きつけられるかどうかを左右するような「読みやすさ、理解しやすさ」のことである。Webページのコンテンツに対して用いられることが多いが、必ずしもデジタルコンテンツのみが対象というわけではない。

Nielsen Norman Groupによる1997年の調査では、ユーザーがWebページにアクセスしたときに、79%のユーザーは「読むに値するか」を判断するために見出しや画像など目立つ要素をざっと眺める(スキャンする)程度で、最初から一言一句読むユーザーは16%に過ぎなかった。その後の他の調査でも類似した報告が見られる。

ユーザーは探しているコンテンツがそのページにあるかどうか、もしくは自分にとって興味があるかどうかを10~20秒といった短い時間で判断し、ページ上の情報を把握しようとする。スキャナビリティが低いと判断されると、ユーザーはすぐにページから離脱してしまう。

一定のスキャナビリティを確保したコンテンツのことを「スキャナブルコンテンツ(scannable content)」という。

BYO (bring your own, 各自持参, 持ち込み可能)

BYOとは、「bring your own」の略で、「各自持参のこと」を意味する英語表現である。レストランにて「BYO」や「BYO restaurant」の表記があれば「酒類の持ち込み可能なレストラン」の意味となる。類似表現の「BYOB」は「bring your own bottle」の略で、同様に「酒類持ち込み可能」の意味である。

他にも、スーパーマーケットにて使い捨てビニール袋の代わりのマイバッグ持参を求める表現として「BYO」を用いたり、テイクアウト販売を行っているカフェ(コーヒーショップ)であれば「マイボトル持参OK」の意味として「BYO」を用いたりする。

優越の錯覚(レイク・ウォビゴン効果)

優越の錯覚(illusory superiority)とは、自分の資質や能力が他の人と比較して優れていると過大評価する心理的傾向のこと。自己に関する肯定的な錯覚、認知バイアスの一つである。

この心理的傾向は、過去のさまざまな研究によって繰り返し報告されている。車を運転する人の多くが「自身は全ドライバーの上位30%である」と評価したり、学生の多くが「自分の人気は平均よりも上である」と回答したりなど、さまざまな調査結果がある。

アメリカの作家ギャリソン・キーラ(Garrison Keillor)が司会と制作を務め、小説『レイク・ウォビゴンの人々 (Lake Wobegon Days)』としても描いたラジオ番組『A Prairie Home Companion』で登場する架空の地名「レイク・ウォビゴン」にちなみ、「レイク・ウォビゴン効果 (the Lake Wobegon effect)」とも呼ばれる。レイク・ウォビゴンでは「女性は皆強く、男性は皆かっこよく、子供は皆平均以上である」という設定となっている。「レイク・ウォビゴン効果」の名称はアメリカの医師John Jacob Cannellが1987年に用いた。

能力や成績が低い人ほど自らのそれに対して過大評価を行い、自信にあふれるという認知バイアス「ダニング=クルーガー効果」とも類似する。

モブ

モブ(mob)とは、もともとは「群衆」「統制の取れない暴徒」「野次馬」などのやや否定的なニュアンスを持つ意味の英語だが、日本ではその意味に加えて「その他大勢の名もなき人々(人)」のことを表す。アニメやマンガに登場する主要なキャラクター以外の群衆の中の一人や通行人、ストーリーにおいて重要性の低い出演者、端役などが該当する。アニメや漫画、ゲームなどのポップカルチャー由来の言葉である。

インターネットスラングとして、アニメやマンガの登場人物の「メインキャラクター」「ネームド」に対する「モブキャラ(モブキャラクター)」などのように用いられる。モブキャラは個別に詳細を描かれることはなく、ストーリーに直接影響を与えることも少ない。視覚的にはあまり目立たず一般的な外見をしている。

そこから転じて、現実の世界においても「特徴がなく影の薄い存在」「集団の中で特に注目されない存在」のことを「モブ○○」と呼ぶことがある。あまり目立たないような女子を「モブ女子」、これと言って特徴や個性のない顔を「モブ顔」、大活躍するわけではない平凡な社員を「モブ社員」などと呼んだりする。

フォロイー

フォロイー(followee)とは、フォローの対象となる人のこと。ソーシャルメディアのフォローする・されるの関係において、そのアカウントがフォローし購読している人がフォロイーに該当する。

  • フォロイー(followee):そのアカウントがフォローしている人
  • フォロワー(follower):そのアカウントをフォローしている人

本来は上記の意味だが、日本では「そのアカウントがフォローしている人」のことを「フォロワー」と呼ぶ人もいる。

ムーブ(ムーヴ)

ムーブ(move, ムーヴ)とは、日本で用いられるスラングとしては「定番の立ち回り」「勝ちパターンの一連の動き」を意味する。主にゲーム界隈で用いられ、その人がよく用いる定石の手法や一連の所作、動きの順番、ゲームにおける戦略のことを表す。英語で「動く」を意味する「move」に由来する。

そこから転じて、一般でも「○○らしい立ち振る舞い、仕草」「○○っぽい言動や所作」の意味で「○○ムーブ」と使用される。彼氏(彼女)っぽい振る舞いを「彼氏ムーブ(彼女ムーブ)」、後輩(先輩)らしい立ち振る舞いを「後輩ムーブ(先輩ムーブ)」、精神的に不安定な様子であることを匂わせてアピールする「メンヘラムーブ」などのように用いる。

サイドローディング

サイドローディング(sideloading)とは、もともとは端末間のデータやファイルの転送を「ダウンロード」「アップロード」以外の手段で行うことを指す。ケーブルによる物理的な直接接続による移動、SDカードやUSBメモリなどを介した移動、BluetoothやWi-Fiを介した転送などが該当する。

ここから転じて、本来の正規のルートとは異なる手段でファイルを転送、またはアプリやソフトウェアをインストールすることを指すことも多い。ベンダーが承認した配布手段やアプリストア経由ではなく、または本来推奨している導入方法ではなく、それ以外の手段でファイルを転送、アプリのインストールを行うことが該当する。

例えば、Androidのスマートフォンアプリは通常Google Playの公式アプリストアからダウンロード、インストールを行うが、開発途中のAPKファイル(Android application package)などを別のルートでインストールすることもでき、これがサイドローディングに該当する。アップル社によるiOSのアプリは正規のApp Store経由での配布を必須としており、サイドローディングは認められていない。

tmr (tomorrow, 明日)

tmrとは、「明日(の)」を意味する英語の「tomorrow」の省略表記、インターネットスラングである。「tomorrow」の文字数が多いため、短縮した表記としてソーシャルメディア(SNS)やチャット、メールやショットメッセージといったデジタルコミュニケーションで用いられる。

小文字で表記されることが多いが、「TMR」の大文字の場合もある。

HHH戦略(3H戦略, Hero/Hub/Help)

HHH戦略(hero-hub-help content marketing strategy)もしくは3H戦略とは、グーグル社が提唱した動画をはじめとするコンテンツマーケティング戦略のこと。

2014年にグーグルはYouTubeにおける動画コンテンツのマーケティング活用として「Hero / Hub / Help」のモデルを発表し、これを推奨した。グーグルはYouTubeに投稿された動画を分析し、企業やブランドが顧客層に向けて提供すべきコンテンツを「Hero」「Hub」「Help」の3つに分類したものである。

3つ目の「Help」は、紹介する人やメディアによっては「Hygiene」に置き換えて用いられることがある。

潜在顧客や顕在顧客、既存顧客までの過程の全体を見据え、それぞれに対して適切なコンテンツを多様化して準備することで、顧客層との関係性を構築することができる。

動画コンテンツの活用の側面で提唱されたが、コンテンツマーケティング全般において当てはまる考え方として用いられている。


▲「Hero / Hub / Help」。コンテンツの数としてはHeroコンテンツは数多くを生み出せず、Helpコンテンツは多く作成しやすい。Think with GoogleのTwitter投稿より


▲コンテンツの潜在的なターゲット層は個々のHelpコンテンツでは少なく、Heroコンテンツでは大きい。Think with Googleの記事より

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スナッカブルコンテンツ

スナッカブルコンテンツ(snackable content)とは、短い時間で手軽に楽しめるような小さくシンプルな形式のデジタルコンテンツのこと。スナック菓子のように「つまみ読み」「ながら視聴」するのに適したコンテンツである。

「視覚的に魅力的」「コンパクトでおもしろい」といった要素を備える。短い可処分時間にてモバイル端末で受動的に消費され、ソーシャルメディアでさらに共有されることを前提に設計されていることが多い。写真や短い動画、インターネットミームなどを多く使用する。

手軽に利用されるためメッセージを素早く広められ、そこから長編のコンテンツに誘導できるといった利点がある。

レガシー企業

レガシー企業(legacy company)とは、数十年といった長い歴史を持ち、また従業員や売上にて大きな規模を有したり、創業から現在にわたって何代もの社長が務めたりするような企業を意味することが多い。過去からの歴史と業績が著しく、また何世代かにわたってそれが引き継がれている伝統ある企業のことである。

過去からの遺産や財産や業績、世代から世代へ受け継いだもの「レガシー」を企業に当てはめたものである。非常に安定感があり、長い歴史を持つことから「老舗」と呼ばれたり、財閥に起源あるいは関連したりする企業であることも多い。自社のことを指して呼ぶことは少ない。

本来はネガティブな意味合いを持たない言葉だが、「堅苦しい」「変化を嫌い柔軟性に欠ける」「新規性やバイタリティがない」といったネガティブなニュアンスを伴って用いられることがある。そのニュアンスでは「JTC (Japanese Traditional Company)」に類似する。

「レガシー産業」「レガシー業界」も、「レガシー企業」と同じニュアンスでの「レガシー」の意味を用いている。

レピュテーション

レピュテーション(reputation)とは、「評判、風評」を意味する英語である。

ビジネスにおいては、企業やブランドに対して世間やステークホルダーが抱く評判や風評のことを指す。レピュテーションを高く維持することでブランド価値は維持され、マーケティングや採用などにおいて非常に良い影響をもたらす。

企業やブランドに対するネガティブな評判が広まり、信用やブランド価値が低下するリスクを「レピュテーションリスク (reputational damage)」と呼ぶが、本来の英語の「reputation」はネガティブな意味よりも「良い評価」のようにポジティブな意味合いを持つ。

ITやセキュリティの領域においては、通信対象のサーバーやファイルが安全であるかどうか、悪質で危険であったりスパムであったりするかどうかを過去の利用実績から評価する仕組みや技術のことを指す。

スポークスパーソン

スポークスパーソン(spokesperson)とは、政府や組織、企業を代表して、あるい著名人の代理として、適切な発表や報道機関などからの取材へのコメント対応を行う広報責任者やそれに類する担当者のこと。かつて用いられた「スポークスマン (spokesman)」「スポークスウーマン (spokeswoman)」に代わる性差のない用語である。「スポークスピープル (spokespeople)」ともいう。

通常の広報業務の責任者というよりも、突発的な取材時などのメディア対応として適切でポジティブなメッセージを対外的に与える役割を担う。

スポークスパーソンのうち、より商業的な広報活動において、依頼を受けて組織外の人が好意的な発信を行う人のことを「ブランドアンバサダー(ブランド大使)」と呼ぶ。この場合、著名人などが担うことも多い。

ステートメント

ステートメント(statement)とは、自らの見解や意見、方針を公式に発表した声明、宣言、もしくは声明書のこと。政府による声明書、ビジネス領域においては企業の目指す方向を示したもの(ブランドステートメント、ミッションステートメント)、金融機関による取引明細書などがある。

ITの領域においては、コンピュータプログラムにおける特定の指示を記した文のことを指す。

クッキースタッフィング

クッキースタッフィング(cookie stuffing, cookie dropping)とは、ユーザーがWebサイト上のオンライン広告を見たりアフィリエイト広告のリンクをクリックしたりした際、悪意ある第三者がブラウザーのCookieを上書きして自社の広告の貢献と偽装して、本来の広告主に支払われるべき広告収益を不正に奪い取る仕組みや技術のこと。オンライン広告における広告詐欺「アドフラウド」の一つ。特にアフィリエイト広告において見られる。

ユーザーがWebサイトを閲覧した際に、それとは無関係のWebサイトのサードパーティCookieを渡す仕組みなどが用いられる。