ウェブトゥーン(縦スクロールマンガ)

ウェブトゥーン(webtoon)とは、Webやアプリなどオンラインでの閲覧を前提に制作されたマンガ、デジタルコミックの一種である。スマートフォンでの閲覧に適した「縦スクロール形式」で展開されるのが特徴である。出版を前提としないため、多くは白黒ではなくカラーで表現される。「縦読みマンガ」「縦スクロール漫画」とも呼ばれる。

「web」と「cartoon (マンガ)」を組み合わせた造語である。2000年前後に韓国で登場し、その後インターネット回線とスマートフォンの普及に伴って世界中に人気が広まった。ウェブトゥーンポータルの配信サービス経由で提供される作品が多い。

縦スクロールでストーリーが展開するため、ページや見開きといった概念がない。日本であればページの右上から左下、英語圏であれば左上から右下といった「マンガの読み方、ストーリーの進行方向の違い」がないといった特徴を持つ。

ジョイントベンチャー(合弁企業)

ジョイントベンチャー(joint venture)とは、複数の企業や組織が共同で出資し合って新しい会社を立ち上げ、事業を行うこと。「合弁企業」「合弁事業」などとも呼ぶ。

互いの経営資産を持ち寄って経営が行われ、かつそれぞれの企業の技術やノウハウを生かせるため、低リスクでスピード感のある立ち上げを推進できる。海外の企業との合弁の場合はその国独自の制約を避けつつ文化に合わせることができ、早期の市場開拓が期待できる。

企業のM&A(合併や買収)と提携(アライアンス)の中間に位置するものとして扱われることが多い。合併や買収ほど企業に影響を及ぼすものではなく、資本関係のないアライアンスほどの関係性の弱さでもなく、ある程度の一体感と強制力を持った座組みといえる。

フリーランチ

フリーランチ(free lunch)とは、サービスの受け手側の視点としては「容易にありつける利益」の意味で用いられるビジネス用語である。何かを条件にすることで受け取ることができる無料の商品やサービスなどが該当する。

サービスの提供側の視点では「顧客層にアピールするために無料で商品(の一部)を提供し、その商品以外から利益を得ようとする販売手法」であり、「フリーミアム」のビジネスモデルと類似する。

19世紀頃からのアメリカのバーにて、ビールなどの飲み物を注文した常連客に対して提供された無料のランチに由来する。無料ランチにはハムやチーズ、クラッカーなど塩分の強い食べ物を含み、お店は追加で何杯ものビールの注文を受けることで利益を得ていた。

一方で、「フリーランチはない」という文脈で用いられることも多い。「No Free Lunch(ノーフリーランチ)」「There ain’t no such thing as a free lunch. (TANSTAAFL:タンスターフル)」の表現とともに「無料で何かを得ることなどない」「うまい話などこの世にない」という意味の格言として用いられる。日本語の「ただより高いものはない」の表現と同義。

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ダンバー数(ダンバーズナンバー)

ダンバー数(Dunbar’s number, ダンバーズナンバー)とは、人間が安定的な社会関係を維持できる人数のことで、それは約150人であるというもの。知り合いでかつ社会的交流を維持している間柄の人数であり、交流が途絶えた知人は含まない。

1990年代にイギリスの人類学者ロビン・ダンバー(Robin Ian MacDonald Dunbar)によって提唱された。霊長類の脳の大きさと平均的な群れの大きさとの間に相関関係を見つけ、人間にとって平均150人(100~230人)が「それぞれと安定した関係を維持できる個体数の認知的上限である」としている。

ダンバー数を超えると、社会関係の維持に向けてより拘束性のある規則などが必要になる。企業をはじめとした組織の構成やマネジメントなどに応用されている。

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口座を開く(口座を開ける)

ビジネス会話における「口座を開く」とは、「(与信の調査などを経て)企業間取引を開始する」を意味するビジネス用語であることが多い。銀行など金融機関の口座を開くという意味ではなく、相手企業の顧客台帳に追加された状態を指す。「口座を開ける」「口座を作る」「口座を持つ」ともいう。

この場合の「口座」は、相手企業が安全な取引先かどうかを審査する与信調査や新規取引手続き、基本契約書の締結などを経て、発注や請求、支払いなどが可能な状態の企業アカウントのことを指す。企業内の顧客リストに含まれることで担当者が発注や請求、支払い依頼などを行うことができる。

顧客台帳に登録されている状態を「口座がある」、などのように用いる。

デジタルツイン

デジタルツイン(digital twin)とは、現実空間にあるさまざまな情報をIoTを介して収集し、仮想空間上に再現する技術のこと。再現したデジタルツインを元に、データ分析や未来予測など限りなく現実空間と近い環境下でのシミュレーションを可能にする。デジタル環境にそっくりにコピーした「デジタルの双子」の意味でそう称される。

仮想空間でのシミュレーションであれば、物理的、環境的、時間的な制約を受けずに低コストかつ短期間で実施できる。リアルタイムでのデータ収集も可能でさまざまな条件で試行錯誤を重ねることができ、結果を現実空間へフィードバックすることにより将来起こりうる変化に事前に備えることができる。

デジタルツインの概念そのものは古くからあり、1960年代に米国国家航空宇宙局(NASA)が開発しアポロ計画で用いられた「ペアリングテクノロジー」が最初とされる。

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ハイレベルサイトマップ

ハイレベルサイトマップ(high-level sitemap)とは、全体像の把握を目的としてWebサイトの設計者が図式化する「サイトマップ」(Webサイトのコンテンツ構成を表す階層図や一覧)のうち、主要なコンテンツの構成や関係を示しつつ詳細のページ構成を省略したものを指す。上位階層で構成される図式化したサイトマップのこと。

第1階層や第2階層といった上位ディレクトリまでに留められており、それよりも下層のディレクトリや詳細なページ構成は省略される。

詳細のページ構成までは不要だが俯瞰して主要コンテンツの構成やユーザー動線を把握することを目的としたサイトマップである。企画時などの初期段階、アクセス解析など分析の際などで用いる。

規模の経済

規模の経済(economies of scale)とは、製造業などにおいて事業規模が大きくなり製品の生産量が増えるほど単位あたりのコストが低下し(費用逓減)、競争上有利になること。

製造に伴う変動費は生産量に比例して変動するため生産量の増加と共に増え、生産量の減少と共に減少する。一方で、設備費や人件費、研究開発費といった固定費は生産量に関係なく概ね一定であり、生産量の増加とともに単位あたりのコストを低減できる。

企業間の競争において市場シェアの大きい企業に有利に働きやすい。そのためM&Aといった戦略が取られることがある。

製品の累積生産量の増加に伴って単位コストが減少する経験法則を示した曲線を「経験曲線(エクスペリエンス・カーブ)」という。業界や製品によって異なるが、一般的には累積生産量が2倍になると単位コストは20~30%減少するとされる。

ジェネレーティブAI(生成系AI)

ジェネレーティブAI(generative AI)とは、画像や文章、動画といったさまざまなコンテンツを生成できる機械学習手法、人工知能のこと。コンテンツに関するデータを学習し、プロンプトと呼ばれる指示によって創造的で実用的な新しいアウトプットを短時間で生み出すことができる。「生成系AI」「生成AI」とも訳される。

2022年から画像生成AI「Midjourney」や「Stable Diffusion」、テキスト生成AI「ChatGPT」などが登場し、一般での利用が広まった。文書作成や校正、要約や翻訳、プログラムの作成、調査、分析、ブレインストーミングなど、さまざまな領域で活用できる。業務の飛躍的な効率化などが期待できるが、仕様上は一定の誤りや虚偽を含むため、扱いには注意が必要となる。

AIにはいくつかの種類がある。文字や画像、音声などから情報や物事を認識して特定する「識別系AI」、チャットボットなどでの入力内容に対してアルゴリズムを介して適切な回答を出力する「会話系AI」、過去データから未来予測や異常の検出を行う「予測系AI」、機械の操作や制御を行う「実行系AI」などがある。ジェネレーティブAIはこれらと区別し、創造的なコンテンツを新規に生成するものとして「生成系AI」と括られる。

今後さまざまな市場への影響が大きいと想定される一方で、フェイクコンテンツの大量生成が引き起こす悪用リスクの懸念などが指摘されている。

XD (笑い)

XDとは、笑顔を表すアルファベットを用いた横向きの顔文字である。絵文字😆を90度回転させたような表現である。「笑い」「大笑い」などを意味し、英語圏をはじめ海外で用いられる。小文字を用いた「xd」「xD」の表現もある。

チャットやショットメッセージといったデジタルコミュニケーションにてカジュアルな表現として用いられるスラングの一種である。日本のデジタルコミュニケーションにおける表現「(笑)」「w」「www」と近く、フォーマルな場面での使用は好まれない。

類似する表現に以下のようなものがある。