規模の経済

規模の経済(economies of scale)とは、製造業などにおいて事業規模が大きくなり製品の生産量が増えるほど単位あたりのコストが低下し(費用逓減)、競争上有利になること。

製造に伴う変動費は生産量に比例して変動するため生産量の増加と共に増え、生産量の減少と共に減少する。一方で、設備費や人件費、研究開発費といった固定費は生産量に関係なく概ね一定であり、生産量の増加とともに単位あたりのコストを低減できる。

企業間の競争において市場シェアの大きい企業に有利に働きやすい。そのためM&Aといった戦略が取られることがある。

製品の累積生産量の増加に伴って単位コストが減少する経験法則を示した曲線を「経験曲線(エクスペリエンス・カーブ)」という。業界や製品によって異なるが、一般的には累積生産量が2倍になると単位コストは20~30%減少するとされる。