リバース・イノベーション

リバース・イノベーション(reverse innovation, trickle-up innovation)とは、新興国や途上国にて現地のニーズから開発した製品や技術、アイデアを、先進国市場に普及させてグローバル市場のシェアを拡大する戦略のことをいう。先進国の技術や製品を新興国へ流通させる、従来の「グローバリゼーション」「グローカリゼーション」とは「逆の」転移であることが、由来となる。

アメリカのダートマス大学のビジャイ・ゴビンダラジャン教授とクリス・トリンブル教授が、2009年に提唱した。

研究開発やマーケティングといった企業の中核部門を新興国に置くことで、新たな発想や需要を白紙から見つけ出し、また新興国の優秀な人材を確保できるメリットがある。

アメリカのGEヘルスケア社は、インド市場向けに価格を抑えて小型軽量化した携帯型心電計を開発し、その後それらはアメリカやヨーロッパ市場にも広く普及した、といった例がある。