ダークトラフィックとは、主にウェブサイトのトラフィックにおいてリファラー情報(参照元)が不明なトラフィックのこと。
アクセス解析では、リファラー情報を持たない流入を「直接アクセス」「ノーリファラー」と称して分類している。しかし「ブラウザーブックマーク経由」「URLの直接入力やオートコンプリート(候補の補足表示)」以外に、リファラー情報を取得できないケースは多い。
「一部状況下においてサイト流入のリファラー情報を取得できない」事象は、インターネットが始まったときから起きていた。しかし、アプリやソーシャルメディアの興隆、セキュリティ面での対応増加に伴い、直接アクセスやノーリファラーと判別されてしまう流入が増加し、その原因となるトラフィックも多様化してきた。そういったトラフィックを「ダークトラフィック」と呼ぶようになった。
ダークトラフィックに該当するもの
以下のようなトラフィックがダークトラフィックに該当する。何らかの対処なしにそれぞれを判別することは難しい。
- ブラウザーブックマーク経由、履歴経由
- URL直接入力、オートコンプリート
- メールソフトやローカルアプリケーション経由
- スマートフォンアプリ経由(SNS、チャットメッセンジャー、ニュース)
- QRコード経由
- アドオンなどによるブラウザー機能やセキュリティソフトによるリファラー送信拒否
- rel属性に「noreferrer」が付与されたaタグのリンク経由
- 一部のJavaScriptリダイレクト
- httpsからhttpへのリンク経由
- Flash埋め込みリンク経由
ダークトラフィックのうち、SNSなどのモバイルアプリやショートメッセージなどのソーシャルツールからの流入を「ダークソーシャル」と呼ぶ。
ダークトラフィック回避のための対応
SNSやメール、QRコードなどは、誘導先のURLに判別用のパラメータを付与することで、どういったトラフィックかを判別できる。
一部のモバイルアプリやショートメッセージなどは、何らかの方法でリファラー情報を付与していることがある。TwitterやFacebookなど一部のソーシャルメディアは、モバイルアプリやWeb経由でも、リダイレクト時にリファラー情報を付与させて、「Twitter経由」「Facebook経由」が判別できるように対処されている。しかし、さまざまな理由でリファラー情報が不明になる状況が一定量存在し、一部はダークトラフィックに該当している。