エバンジェリスト

エバンジェリスト(evangelist)とは、もともとはキリスト教の伝道者のことだが、そこから転じてIT業界などにおいて業界の傾向や技術情報、自社製品やその技術価値をユーザーに向けてわかりやすく解説し、広く伝える役割の人、職種のこと。

技術や製品が急速に変化し、複雑化するIT業界では、一般ユーザーがその内容を的確に把握し、組織や企業にとって最適な選択をするのは難しくなっている。ビジネス基盤としてITが重要な位置を占めるようになり、企業の戦略を左右するようになった現在、製品やソリューションの適切な選択は、その背景や位置づけ、今後の展開を理解した上で向き合わなければならない。

ITベンダーがそのような需要に対して、技術や製品が登場した背景、トレンド、特徴やデメリット、顧客に提供できる価値などを、ユーザーに向けてわかりやすく伝えることを提供し始めた。そのようにして「エバンジェリスト」という職種や業務が生まれた。

対象ユーザーや企業への啓蒙活動を行うほか、セミナーやイベントなどでの講演、執筆といった業務を行う。自社製品の啓蒙活動も行うが、顧客視点を持った中立的な立場が求められる。