イノベーション

イノベーション(innovation)とは、もとは「革新、刷新」を意味する英語だが、ビジネス領域では既存の仕組みにとらわれずに新しい軸で製品を開発したり手法を導入したりして、新しい経済発展を起こそうとする概念を指す。「新機軸」「革新」などと訳されている。

オーストラリアの経済学者ヨーゼフ・アロイス・シュンペーター(Joseph Alois Schumpeter)が1912年の著書『経済発展の理論』で説き、広まった。シュンペーター氏は、イノベーションとして以下の5つの類型を提示している。

  1. 新しい財貨の生産
  2. 新しい生産方法の導入
  3. 新しい販売先の開拓
  4. 新しい供給源の獲得
  5. 新しい組織の実現

これらのいずれかによって経済や社会を発展させるとした。

狭義として「技術革新」の意味で用いられることがあるが、技術革新にとどまらずプロセスや組織をも刷新し、新しい価値を生む活動全般を指すものである。

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MAU/DL(アクティブ率)

MAU/DLとは、アプリをダウンロードしたユーザーが実際にどの程度利用しているのかというアクティブさを測る指標のこと。MAU(月間アクティブユーザー数)をダウンロード数(DL数)で割って算出される。

アプリのKPI「アクティブ率」の定義や算出方法はさまざまであるが、この「MAU/DL」がアクティブ率として扱われる場合がある。

アプリのダウンロード数は、対外的にはアプリのユーザー数の規模を推し量る指標の一つにはなるが、インストール後も利用し続けているかを判別できない。そのため、その時点での利用規模を反映した指標MAUを用いてダウンロード数で割ることで、アプリのアクティブさを測ろうとするものである。

一方で、ダウンロード数は大々的な宣伝を行ったりインセンティブのあるキャンペーンを行ったりすると、過度に大きい数字になることがある。またアプリの運用が長期間になれば大きくなりやすい。そのため、「MAU/DL」を「アクティブ率」として他との比較に用いるには不適切なケースもあり、代わりに「DAU/MAU比率」が用いられることがある。

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ターンアラウンド

ターンアラウンド(turn around)とは、もとは「回転する、方向転換する」という意味の英語だが、ビジネス領域では危機に陥った事業を再生する取り組みのことを指す。業績不振に陥った企業の事業構造や組織構造、収益構造を本質的に改善し、中長期的に企業価値を向上させることを目的とする。「事業再生」「経営改革」。

一般的にはターンアラウンドマネージャーと呼ばれる事業再生責任者が経営に直接関わり、トップダウンで財務や事業、組織の改革が行われる。

スタックする

「スタックする」とは、もともとは自動車がぬかるみや深い雪などにはまって動けなくなること。そこから転じて、物事が行き詰って立ち往生したり、停滞してお手上げ状態になったりすることを表す。

ビジネス領域では、プロジェクトの進展が何らかの理由で止まってしまったり、複数のトラブルによって「詰んで」しまったりする際などに用いる。

英語の「stick」の過去形や過去分詞形である「stuck」に由来し、日本語として動詞化したものである。「stick」には「(尖ったもので)突き刺して動けなくさせる、立ち往生させる」という意味があり、「stuck」は「行き詰まった、立ち往生して困った」という意味の形容詞としても用いられる。

英語の「stack」と間違われることがある。「stack」は「積み重ねたもの、棚、コンピューターのデータ構造」などの意味を持つが、「スタックする」はこの「stack」ではない。

ガラホ

ガラホとは、OSをはじめとした技術基盤はスマートフォンから転用しつつ、操作などは日本国内向けフィーチャーフォン(ガラケー)に準じた特徴を持つ携帯電話のこと。

端末の値段や通話料金はスマートフォンよりも安く、スマートフォンと同様にブラウザーで制限なくWebサイトを閲覧でき、使い勝手はフィーチャーフォンとほぼ同じといったメリットがある。

「ガラホ(galaho)」という言葉はKDDIによる商標登録である。同様の端末をNTTドコモでは「spモードケータイ」、ソフトバンクでは「進化したガラケー」と呼ぶが、このカテゴリーの端末の総称として「ガラホ」が用いられることがある。「Androidガラケー」「進化型携帯」などとも呼ばれる。

リムる

「リムる」とは、相手との接点や関係性を絶つことを意味し、特にTwitterやInstagramをはじめとしたソーシャルメディア(SNS)にてフォローしていた相手アカウント(フォロイー)のフォローを解除することを指すことが多い。英語で「取り除く、除去する」を意味する「remove」に由来し、そこから日本語化したインターネットスラングである。

「リムる」「リムられた」などのように用いる。多くはネガティブなニュアンスで用いられる。

リムる – Twitter検索

JOMO (joy of missing out)

JOMOとは、「joy of missing out」の略で、常にインターネットやソーシャルメディアに接続したりつながったりしていなければならないという不安から解放され、いま目の前のことを楽しみ、自分を取り戻そうとすること。「取り残されることの喜び」といった意味の英語の略語。読みは「ジョーモ」。

2012年にAnil Dash氏が自身のブログで用いたのが初めとされる。
JOMO! – Anil Dash

「何かを見逃すことへの不安、取り残されることへの恐れ」といった意味の英語「FOMO (fear of missing out)」や、「取り残される謎」の「MOMO (mystery of missing out)」からの反動として、派生して生まれた言葉である。

詳しくは「FOMO (fear of missing out)」を参照のこと。

MOMO (mystery of missing out)

MOMOとは、「mystery of missing out」の略で、友人がソーシャルメディアで何も投稿していないことで、自分に対して隠し事や知らせたくない体験をしているのではないかといった妄想を広げたり、そこから不安になったりする状態のこと。「取り残される謎」といった意味の英語の略語。読みは「モーモ」。

「何かを見逃すことへの不安、取り残されることへの恐れ」といった意味の英語「FOMO (fear of missing out)」から派生して生まれた言葉である。詳しくは「FOMO」を参照のこと。

フォローバック(フォロバ)

フォロバとは、SNSにてフォローされたフォロワーを自分もフォローしてフォロイーにすること。フォローを返して相互フォローになること。TwitterやInstagramなどで用いられるインターネットスラング。英語の「フォローバック(follow back, followback)」に由来して日本語化した表現である。

「フォロバする」「フォロバありがとうございます」などのように用いる。

フォロバ – Twitter検索

Instagramでは、まだフォローしていないフォロワーへのフォローボタンのラベルとして「フォローバック」は公式に用いられている。

FOMO (fear of missing out)

FOMOとは、「fear of missing out」の略で、自分が知らない間に何か楽しいことがあったのではないか、大きなニュースを見逃しているのではないか、と気になって落ち着かない状態のこと。「何かを見逃すことへの不安、取り残されることへの恐れ」といった意味の英語の略語である。読みは「フォーモ」。

パーティーなどのイベントに欠席した際、そこで展開された話題から取り残されていると感じて不安になる様子が例として挙げられる。2010年頃からは、最新情報やフォロワーからの反応が気になるなどで、スマートフォンでTwitterのタイムラインやInstagram、Facebookを常にチェックしてしまうといった「SNS依存」「ソーシャルメディア疲れ」と関連して用いられるケースが多い。

Dan Herman氏が1996年にこの事象を確認し、2000年に『The Journal of Brand Management』にて発表した。

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