高関与商材

高関与商材とは、購買時に比較検討といった消費者の思考が多く関与する商材のこと。耐久消費財、専門性の高い趣味や嗜好品、買い回り品などが該当する。

一般的には高額な商品が多い。

高関与商材は長期間に渡って利用するものが多く、購入時にはこだわりを持って選ぶため、比較検討の期間が長く、また念入りに複数の選択肢(ブランド、商品)から検討される。

高関与商材に対して、消費者の思考が購買にあまり関与しない商材を、低関与商材という。

エンゲージメントベイト

エンゲージメントベイト(Engagement Bait)とは、ソーシャルメディアのアルゴリズムを悪用して、「いいね」やシェアといったユーザーのアクションを作為的に獲得する「エンゲージメント稼ぎ」「リーチ稼ぎ」の行為のこと。

例えば「Aと思う人は『いいね』を、Bと思う人はシェアしてください」とユーザーにアクションを促す投稿は、ユーザーの意志決定とは無関係な「いいね」やシェアの機能を強要しており、不当にその投稿の評価を高めようとしている。

同様のものに、「いいねが100件に達したら発売します」や「『ほしい』とコメントした人の中から抽選で10名様にプレゼント」などがある。

ソーシャルメディアでは、高い評価の投稿はアルゴリズムによってタイムラインやニュースフィードでより露出される傾向にあり、評価稼ぎのエンゲージメントベイトはその仕組みを悪用した行為になる。

2017年12月18日、Facebookはこのようなエンゲージメントベイトを狙った投稿の評価を引き下げると発表した。

News Feed FYI: Fighting Engagement Bait on Facebook | Facebook Newsroom

インサイドセールス

インサイドセールス(inside sales)とは、社内から電話やEメールなどのコミュニケーション手段を通じて、見込み顧客への営業活動を行う内勤営業のこと。

一方、見込み顧客先に訪問して商品・サービスの提案、クロージング活動を行う営業手法を「フィールドセールス(外勤営業)」と呼ぶ。

インサイドセールスで顧客との関係を構築し、フィールドセールスでクロージングやフォローを行うことが多い。

独身の日(シングルデー, 11月11日)

独身の日(singles day)とは、中国で光棍節(こうこんせつ)として11月11日に祝われる日のこと。中国の公式の祝日ではなく、独身者を表す「1」が並ぶことにちなんで1993年に南京大学の学生が始めたとされる。「シングルデー(シングルズデー)」「W11(ダブルイレブン)」とも呼ばれる。

2009年に、中国最大のECモールを運営するアリババがオンラインショッピングを盛り上げるため、「双十一(双11)」として11月11日にセールのイベントを行った。それが定着してその後に規模も拡大、中国ではECのみならず百貨店やスーパーでもセールが行われるイベント日になった。

11月11日から1週間ほど開催され、中国の最大のオンラインショッピングの商戦日である。

その後、日本でも中国の活況に合わせて、大手ECも大きなキャンペーンを展開するようになった。ヤフーとソフトバンクなど各社は2015年に11月11日を「いい買い物の日」と制定、Yahoo!ショッピングやPayPayモールなどで11月に大規模なセールのキャンペーンを開催している。

チャットフィクション

チャットフィクションとは、チャット型メッセージアプリの形式で読む小説アプリのこと。カテゴリーとしては電子書籍になる。チャット型小説。

メッセージアプリ画面のチャットのようなUIを見ながら物語が進んでいく。2015年頃にアメリカで登場し、Hooked、Tao、Yarnなどが人気である。日本ではTELLERやBalloonなどがある。

チャット形式で話が進むこともあり、会話や文章が短く、短編が多い。読者自身がSNS(ソーシャルメディア)の会話に参加しているような感覚や、他人の会話を見ているような感覚を味わえる。

クリティカルマス

クリティカルマス(Critical Mass)とは、商品やサービスの普及が爆発的に跳ね上がる分岐点、もしくはその爆発的な普及に必要な市場普及率16%のこと。アメリカの社会学者エベレット・M・ロジャース(Everett M. Rogers)が1962年に「イノベーター理論」で提唱した。


▲「イノベーター理論

商品やサービスが市場に登場すると、最初にイノベーターと呼ばれる消費者層に受け入れられ、 次にアーリーアダプターの層を経由して徐々に保守的な消費者層に広がっていく。イノベーターとアーリーアダプターの2者まで普及するかどうかが、次のアーリーマジョリティレイトマジョリティに広がるかどうかの臨界点になる。

市場全体の2.5%のイノベーターと13.5%のアーリーアダプターを合わせた16%の分岐点が、クリティカルマスである。エベレット・M・ロジャースはこれを「普及率16%の論理」と呼んだ。

詳しくは「イノベーター理論」を参照のこと。

サブスクリプション

サブスクリプション(subscription)とは、モノを所有するものとして買い取るのではなく、一定期間の利用権やアクセス権として一定額を支払う方式のこと。コストの変動しないリカーリングの一つ。

生活に身近な領域でも採用されるケースが増え、日本では2016年頃から「サブスク」の呼称も使われるようになった。

「定期支払いで利用権を得られる会員制の仕組み」の意味であり、「使い放題」の意味はない。

「サブスクリプション」は元々は雑誌の定期購読や年間購読を意味するが、そこから転じてソフトウェアやWebサービスのライセンス契約の一形態として採用されるようになった。1か月をはじめとする複数月の単位、高額なものは1年から複数年の単位で契約が交わされる。

2010年代頃からは消費者に身近な領域に進出し、音楽やファッション、化粧品や消費財などの日用品、食品、自動車などでも採用されるケースが増加した。

ラブ・オーバー・ヘイト

ラブ・オーバー・ヘイトとは、マクドナルドが2014年頃から異物混入等の騒動で上場以来最大の赤字を記録した後、2016年に業績回復を遂げるに至った際の取り組みで社内で用いられたとさせる合言葉、キーワードフレーズ。

顧客志向の取り組みをより積極的に行うことで、世の中に広まってしまったブランドのネガティブなイメージや情報を、ポジティブな顧客体験やイメージで乗り越えていく、塗り替えていくというもの。

2015年4月に発表されたカサノバ社長主導による「ビジネスリカバリープラン」や、2015年10月にマーケティング本部長として招聘された足立光氏による功績が大きいとされる。

参照:
マクドナルドの復活で見落とされがちな本質 – 東洋経済オンライン

アスレジャー

アスレジャー(athleisure)とは、ジムやヨガで着るようなスポーツウェアにモードの要素を加えて、普段着として身につけるようなファッションスタイルのこと。「アスレチック(athletic)」と「レジャー(leisure)」を組み合わせた造語である。

健康と運動に意識の高いアメリカの女性を中心に、2015年頃からソーシャルメディアのインフルエンサーやセレブなどによって流行が大きく広まったとされる。レギンスやスニーカーなどが、アスレジャーを構成するファッションアイテムとなる。

ファブレット

ファブレット(phablet)とは、大画面のスマートフォン端末のことを指す。タブレット(tablet)とフォン(phone)の中間的な存在という意味を表す造語。

明確な定義はないが、画面サイズが5.5インチ以上7インチ未満(あるいは5インチ以上7インチ未満)のスマートフォンとされる。通話機能が標準で準備されていることもあり、カテゴリーとしてはスマートフォン端末の一分類である(タブレット端末は通話アプリをインストールすることで通話可能になる)。

iPhone 7 Plus、iPhone 8 Plus、iPhone X、Galaxy S8などがファブレットに該当する。

自宅の外で動画視聴やゲームを利用するユーザーの多い中国やアジア諸国で人気がある。