キオスク端末(情報キオスク)

キオスク端末(Kiosk端末、情報キオスク)とは、店舗や公共施設などに設置される小型の情報端末のこと。一般の人がタッチパネル操作などを通じて情報にアクセスしたり、サービス利用や支払い、各種手続きなどで用いる。利用者の利便性の向上につながるほか、店舗や施設の提供側としては有人対応の代わりを担い、人件費削減やサービス訴求などにつなげられる。

施設内の案内や受け付け、情報提供、チケットの予約や購入、各種手続きや支払い、商品の注文など、さまざまな用途で用いられる。

スマートフォンやタブレットなど、本来は一般での利用を想定して設計されているが、キオスク端末としての利用を可能にするモードや環境設定を「キオスクモード」と呼ぶことがある。

ワンソースマルチユース (OSMU)

ワンソースマルチユース(one source multi use, OSMU)とは、一つのデータを元にして複数の目的や用途で利用すること。コンテンツや情報の領域にて、管理された一つの素材を元にさまざまな媒体やフォーマットでコンテンツや情報を作成、生成することを指す。「OSMU」と略されることがある。

素材を当初の用途以外のさまざまな用途で流用したり二次利用したりというのも含まれるが、むしろ複数の用途や形式での利用を前提としてデータを一元管理し、構造化されたものとして扱うという概念で捉えたものである。

さまざまな用途への変換の過程や権利契約面が確立されていないことがあり、課題の一つとして挙げられる。

レジ流し

レジ流しとは、他の小売店の売り場スペースの一角を借りて出店するが、販売する従業員やレジによる精算も貸主の小売店に委託する営業手法のこと。出店者は商品の定期的な在庫管理と商品補充のみを行い、貸主に売上の一部を手数料として支払う。大型店の一角や催事場での営業スタイルの一つとして採用されることがある。

一方、小売店のレジカウンターにて商品のスキャンや精算などの一連のレジ業務の通称を「レジ流し」と呼ぶ場合もある。

プリンシパル

プリンシパル(principal)とは、「主要な」「第一の」「最も重要な」を意味する英語だが、ビジネスにおいては「最も重要な人」を表すことが多い。役職や立場としてその領域のトップの地位にいる人のことで、基準はその企業や組織によってさまざまである。

「プリンシパルコンサルタント」「プリンシパルエンジニア」「プリンシパルデザイナー」のように「上級の○○」としての利用も多い。経営トップとしての最高経営責任者(CEO)や学校長などを指す場合もあれば、役職と責任者の区別として用いられるケースもある。

類似の表現に同様の「上級の(役職)」を意味する「シニア (senior)」もあるが、シニアよりもプリンシパルの方がより上級であることが多い。

一般的な利用としては、バレエ団のトップの階級にいるダンサーを「プリンシパル」と呼ぶのが知られている。

リトリート

リトリート(retreat)とは、自宅などの普段の生活拠点から離れた環境に数日間身を置き、日常を忘れてリフレッシュする過ごし方のこと。宗教上のものとして心身の回復を図る内省の活動に由来するが、休暇や旅行における時間の過ごし方の一つとして一般にも取り入れられている。「避難」「引きこもり」「静養所」「瞑想期間」などを意味する英語である。

通常の旅行とは異なり観光を主な目的とはせず、自分自身と向き合い、ヨガや瞑想の軽いアクティビティや食事など、ゆったりと時間を過ごすことで心身のリフレッシュやストレス解消を図るというものである。

日常生活を離れていつもと異なる環境に身を置くことで得られるリラックス効果である「転地効果」「転地療養」や、デンマークで居心地のいい空間や時間を表す「ヒュッゲ (hygge)」と類似する。

デッドストック(流通在庫品)

デッドストック(dead stock)とは、消費者に購入されることなく長期間にわたって在庫として保管されていた商品のこと。売れ残り品の一種で「流通在庫品」とも呼ばれる。主にアパレルなど服飾品で用いられることが多い。「dead (死んでいる、廃れた)」と「stock (在庫品)」を組み合わせた言葉である。

長期間にわたって在庫として放置されているため、型遅れや型落ちになっている商品が多くを占める。店舗にとっては不良在庫であり、安価で放出されることが多い。そのため、消費者にとっては新品でありながら安く購入できたり、年代物の商品を良いコンディションで購入できたりといったメリットがある。

ゼロクリックコンテンツ

ゼロクリックコンテンツ(zero click content)とは、検索エンジンの結果ページ(SERP)やソーシャルメディアなどにおいて、クリックする必要がなくそれ単体で価値や魅力を持つコンテンツや情報のこと。該当コンテンツからリンク先に誘導するクリック要素が設けられていることがあるが、そのクリックを必要としないほどの価値あるコンテンツのことである。

2010年代後半から、ユーザーが検索エンジンで検索を行った際にSERPに表示されたコンテンツに知りたい情報を見つけるも、リンクをクリックすることなく検索行動を終える「ゼロクリック検索」が注目されるようになった。またソーシャルメディアもユーザーにプラットフォーム内での滞在を求める意向を強め始めた。InstagramやTikTokのようにそもそもコンテンツにリンクを設けにくかったり、Twitterなどでもリンクのないコンテンツの評価を優遇するアルゴリズムが設けられるようになった。

その流れの中で、Webサイトなど従来まで基盤と捉えられていた領域にリンクで誘導することなく、それ単体で価値や魅力を持たせようと作成されたコンテンツの流通が増加している。

2022年にSparkToro社のAmanda Natividadによる記事で注目を集めた。

Zero-Click Content: The Counterintuitive Way to Succeed in a Platform-Native World – SparkToro

リファービッシュ(メーカー再生品)

リファービッシュ(refurbish, リハービッシュ)とは、初期不良品や中古品として返却された製品を製造元の会社が修理、整備して正規品に準ずる状態にすること、もしくはそのような状態で再出荷された製品のこと。「メーカー再生品」「修理再生品」「整備済み品」などと呼ばれることもある。

企業にとって初期不良品をそのまま廃棄するよりも不具合箇所を修理した方がコスト負担が小さく、自然環境にも負担をかけない。消費者にとっても新品と比べて安い価格で購入でき、通常の中古品よりも状態が良いといったメリットがある。

もともとは「改修する」「修理調整する」「磨き直す」を意味する英語である。

正規の製造元による修理、整備ではなく無関係の企業による再生品も「リファービッシュ」と呼ばれることがある。その場合は正規品に準ずる品質が保証されない。

ベロシティ

ベロシティ(velocity)とは、ビジネス領域においてはアジャイル開発を担当するチームの進行速度を数値化したもののこと。開発チーム(スクラム)が一つの開発サイクルで完了するストーリーポイントの合計数や時間で表す。作業完了時期の予測や開発チームの成長度合いを把握するのに役立つ。

一般的には「速さ、速度」を表す英語である。音楽の領域においてはMIDI音源をはじめ電子楽器における音の強弱を表す数値のことで、これは楽器の鍵盤や弦を叩く速さに由来する。

Points of X (POD / POP / POF)

「Points of X (POX)」とは、マーケティングのポジショニング分析において競合と比較して自社や自ブランドの特徴を明確にするための分析フレームワークのこと。略してPOXと表されることがある。

競合に対するポジショニングを「Difference (違い、便益)」「Parity (類似、必要最低条件)」「Failure (失敗、不出来)」の観点で捉え、自社が選ばれる価値や理由を明確にするというものである。

  • Point of Difference (POD):選ばれる理由、差別化要素
  • Point of Parity (POP):類似要素、必要最低要素、同質化
  • Point of Failure (POF):選ばれない理由。劣っている要素、脱落要素

Point of Difference(POD, ポイント・オブ・ディファレンス)は、顧客にとって価値を感じる便益であり、競合に対する差別化要素のことである。それに対してPoint of Parity(POP, ポイント・オブ・パリティ)は、競合を含めてそのカテゴリーには備わっていて当たり前の要素、必要最低条件のことである。一方Point of Failure(POF, ポイント・オブ・フェイラー)は競合と比べて劣っている要素で、顧客にとって選ばれない理由となる。

POD / POP / POF

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