「Points of X (POX)」とは、マーケティングのポジショニング分析において競合と比較して自社や自ブランドの特徴を明確にするための分析フレームワークのこと。略してPOXと表されることがある。
競合に対するポジショニングを「Difference (違い、便益)」「Parity (類似、必要最低条件)」「Failure (失敗、不出来)」の観点で捉え、自社が選ばれる価値や理由を明確にするというものである。
- Point of Difference (POD):選ばれる理由、差別化要素
- Point of Parity (POP):類似要素、必要最低要素、同質化
- Point of Failure (POF):選ばれない理由。劣っている要素、脱落要素
Point of Difference(POD, ポイント・オブ・ディファレンス)は、顧客にとって価値を感じる便益であり、競合に対する差別化要素のことである。それに対してPoint of Parity(POP, ポイント・オブ・パリティ)は、競合を含めてそのカテゴリーには備わっていて当たり前の要素、必要最低条件のことである。一方Point of Failure(POF, ポイント・オブ・フェイラー)は競合と比べて劣っている要素で、顧客にとって選ばれない理由となる。
ブランド論の権威、ケビン・レーン・ケラー(Kevin Lane Keller)が1997年の書籍『戦略的ブランド・マネジメント (Strategic Brand Management: Building, Measuring, and Managing Brand Equity)』にて紹介した。