ゼロパーティデータ(zero-party data, ZPD)とは、ユーザーが何らかの対価を得るために企業(広告主)に対して意図的に提供するデータのこと。企業からのオファーを受けるのと引き換えに、そのユーザー固有のデータ利用をオプトインで承諾するというものである。趣味嗜好や購入意向といったユーザーのみが持ち合わせているデータであることが多い。
企業が自ら収集したデータ「ファーストパーティデータ」の一種とも言えるが、「同意の上でユーザー自らが提供するデータ」として区別しようというものである。ゼロパーティデータの収集により、よりパーソナライズされたマーケティングや広告などのコミュニケーションに活用できるとされる。アメリカの調査会社フォレスターリサーチ社が2018年に提唱した。
GDPRやCCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法)の施行と関連して企業による個人データの収集や利用がセンシティブになる中で、ユーザーがプライバシーを管理しつつも興味のあるブランドや企業には自らの趣味嗜好を理解してもらうために、意識的に共有されるデータである。