コンウェイの法則

コンウェイの法則(Conway’s law)とは、組織がシステム開発を行う際、その組織のコミュニケーション構造と同じ構造の設計を行ってしまうという法則のこと。1967年にアメリカのコンピュータープログラマーのメルヴィン・コンウェイ(Melvin Edward Conway)が提唱した。

これは、組織のコミュニケーションパターンが、結果として作られるシステムの構造に大きな影響を与えるというものである。システムやソフトウェアの開発には組織やメンバー間のコミュニケーションが不可欠である。組織の境界によってその関係性が阻害されていればコミュニケーションは阻まれ、統合されたシステムの開発は難しくなる。そのため、システムの構造は組織構造に依存したものになり、コミュニケーションがうまくいっていない領域のシステム連携には課題が多くなる。

コンウェイはほとんどの技術領域において当てはまるとしている。組織構造が複雑であればシステムも複雑になりがちで、組織間の連携がスムーズでない場合はシステム間の連携もスムーズに行えない。組織が機能別に分かれていればシステムも機能別に開発される傾向がある。

システムやソフトウェアの開発においてはアーキテクチャと整合性の取れた組織構造や円滑なコミュニケーション構造が求められ、そうでなければ構造上の欠陥を生むリスクを負うことになる。