信用スコアとは、個人の持つ社会的な信用度を数値化したもの。算出方法は国やサービスによって異なるが、年齢や学歴といった個人特性、資産やクレジットカードでの購買状況といった支払い能力、借り入れ状況や返済履歴、個人のさまざまなデータを元にスコアリングされる。欧米や中国などで利用が普及し始めている。
サービス利用時の事前チェックに信用スコアが用いられたり、信用スコアの高低によってサービス内容や価格が変化したり、リクエストやアップグレードが可能になったりすることもある。
中国では、アリババグループが展開する「芝麻信用」が普及している。芝麻信用では、Alipayをはじめとしたアリババのサービスが所有するデータだけでなく、政府が一部オープンにしている契約不履行者リストなどの素行データなども活用し、AIを用いて算出される。
アメリカでは、クレジットカードの支払履歴や借入残高などの利用状況から「クレジットスコア」を算出し、ローン借り入れ額やクレジットカードの利用可能額が変化するサービスが普及している。
信用スコアは、個人や法人の与信の確認を容易にする一方で、不用意な「個人情報による格付け社会」の扇動や、スコアを不正に上げる詐欺サービスの登場といった課題がある。
日本でも、みずほ銀行とソフトバンクの合弁会社「J.Score」をはじめ、NTTドコモやヤフー、LINEなどが取り組み開始、参入している(その後ヤフーは2020年8月に終了)。