ポップコーン脳(popcorn brain)とは、スマートフォンなどのデジタルデバイスやソーシャルメディアによる通知、それらによるマルチタスクに夢中になるあまり、普段の生活への関心を持てなくなる精神状態のこと。集中力が低下し、思考が次々と飛び移って一つのことを深く考えることができなくなったり、多くの情報から必要な情報を選び出すことが困難になったりする。ストレスの増加、感情コントロールを含む注意欠陥、不安の増加、人間関係への悪影響などを招きやすい。
ソーシャルメディアのタイムラインをはじめとしたインターネットで次々と新しい話題に触れたり、頻繁な通知を受ける状態に夢中になり、刺激を求め続けてそこから離れられなくなってしまうことに起因する。それらが気になるあまり、普段の生活や人間関係に支障をきたす心理的状態である。
熱いフライパンの中でポップコーンが次々とはじける様子を思考がバラバラに飛び散ってしまう状態に例えたことに由来する。アメリカのワシントン大学のデビッド・レヴィ教授(David M. Levy)が2011年の調査研究で発表した。彼の研究によれば、過去20年で人間が1つのことに集中できる時間が2分30秒から47秒にまで大きく減少したとされる。