パワーユーザーカーブ

パワーユーザーカーブ(power user curve)とは、ユーザーが該当の製品やサービスを1カ月(もしくは1週間)の間にアクティブに利用した日数によってユーザーのエンゲージメントを把握しようとするヒストグラム(分布のばらつき)のこと。該当の製品やサービスを毎日のように頻繁に利用し、高いエンゲージメントや愛着をもって夢中になっているユーザー「パワーユーザー (power user)」の存在を把握するのに用いられる。

SaaS領域などのスタートアップ企業において、パワーユーザーの存在は貴重で大きな価値を持つ。そのパワーユーザーの存在や状況の把握としてパワーユーザーカーブが用いられる。1カ月間アクティブな利用日数として1日から30日をグラフの横軸に置き、そのユーザー数をヒストグラムで表す(このパワーユーザーカーブの表現を「L30」と呼ぶことがある)。

パワーユーザーカーブ(L30)
▲パワーユーザーカーブ(L30)

グラフの右側で日数が増えるほどユーザー数が再び多くなってカーブが上がっている場合、一定のパワーユーザーが存在していることになる。

製品やサービスによっては、30日間ではなく1週間の7日間のヒストグラムで表現する方が適している場合がある(この表現を「L7」と呼ぶことがある)。ビジネス利用の多いサービスであれば、営業日数である「5日間」に向けてカーブが上昇しているかを確認する。

パワーユーザーカーブ(L7)
▲パワーユーザーカーブ(L7)

類似する視点で製品やサービスのアクティブ率を測ろうとする「DAU/MAU比率」は単一の数値で表すため、全体としての状況把握にとどまりやすい。それに対してパワーユーザーカーブは熱心なユーザーの存在や多様なユーザーのそれぞれの利用状況の把握に役立つ。

参照