タイムパフォーマンスとは、あるものに費やす時間とそれによって得られるものや満足度を対比させた度合いのこと。できるだけ短い時間で得られるものが大きい場合、「タイムパフォーマンスが高い」と表現する。
費用対効果を意味する「コストパフォーマンス(コスパ)」の「コスト」には金額だけでなく時間の概念も含むが、そのコストパフォーマンスから派生した言葉である。「コスパ」と同様に「タイパ」「タムパ」と略されることもある。和製英語。
スマートフォンの普及後、自分の意志で自由に使える時間「可処分時間」は短時間化の傾向にあり、まとまった量の可処分時間を確保するのが難しくなっている。その限られた可処分時間に対する満足度をできるだけ大きくしたい、損をしたくないという意識がZ世代など若い世代を中心に広がり、「タイムパフォーマンス」の概念が登場したといえる。
タイムパフォーマンスに対する意識は特にコンテンツ消費の領域で顕著で、「タイパ消費」とも呼ばれる。利用に長時間を要する映画(動画)やマンガ、ゲーム、書籍といったコンテンツにおいて、タイムパフォーマンスが高いかどうか、誰かがオススメしていたりダイジェスト版を視聴できたりするかどうかが事前の関心事項の一つになる。そのため、短い時間で効率よく楽しめる(が違法性の可能性もある)「ファストコンテンツ」に対する需要が高く、コンテンツを倍速で視聴するといった行動も見られる。