タイポグリセミア現象

タイポグリセミア現象(typoglycemia)とは、文章に含まれる単語を構成する文字を並べ替えても、多くの人間はその文章を問題なく読めてしまう現象のこと。

人間は単語を、一文字ごとの理解ではなく一つの集合として視覚的に認識しており、人間の脳が単語を瞬時に予測、補正しているため、読むことができるとされる。ただし、脳による予測や補正は個人の知識やボキャブラリーに依存するため、現象の発生には年齢差や個人差がある。

タイポグリセミア現象を引き起こすには、「単語の最初と最後の文字は正しいものにする」などの条件が必要となる。日本語では「単語を構成する文字は6文字前後以内」などの条件が加わる。

「typo(タイポ、誤植)」と「hypoglycemia(ハイポグリセミア、低血糖)」の組み合わせによる造語。

タイポグリセミア現象の例

  • 「タイポグリセミア現象とは、文章に含れまる単語を構成する文字を並べ替てえも、多くの人間はその文章を問題なく読てめしまう現象のこと」(3箇所)
  • 「脳による予測や補正は個人の知識やボキャラブリーに依存るすため、現象の発生には年齢差や個人差がある」(2箇所)

話題になった例

2018年、富山県の老舗どら焼き店「中尾清月堂」によるタイポグリセミア現象を利用した広告が話題となり、多くのどら焼きを売り上げ、富山県の優秀なデザインに送られる「富山ADC賞」を受賞している。


▲中尾清月堂のプレスリリースより