ギグワーカー(gig worker)とは、インターネット上のプラットフォームサービスを介して単発の仕事(ギグワーク)を請け負う労働者のこと。多くは企業に属さないフリーランスや個人事業主だが、企業に雇用されながら副業として取り組む人も一定数いる。そのようなワークスタイルを基盤とした経済形態「ギグエコノミー」における、サービス提供者側である。2010年代半ばから台頭した。
インターネット上のプラットフォームサービスにて、そのサービス利用者(発注者)とマッチングされる仕組みで業務を請け負う。契約上はギグワーカーとプラットフォームサービス間での業務委託であり、発注者と直接契約を結んで請け負う仕事を含まない点が通常のフリーランスと異なる。この形態で行われる業務がギグワークである。
配車サービスのUberやフードデリバリーのUber Eats、宿泊施設仲介のAirbnbや家事代行サービス、クイックコマースなどが例として挙げられる。データ入力やコンテンツ制作、Webサイト制作やプログラミングといったより専門性の高い業務を依頼できるクラウドソーシングも含む。
ギグワーカーは気軽に取り組め、自分の裁量でスキルや時間を切り売りし、多様な働き方や生活を送れるようになる。また専門性の高い人材が特定の企業に属さずに、プラットフォームサービスを通じて仕事を請け負える。一方で、仕事の獲得が不安定であったり、競合の増加と単価の下落、トラブル時の大きな責任負担といった問題を抱える。
音楽領域の英語で、ライブハウスでの短い演奏セッションやクラブでの一度限りの演奏を意味するスラング「ギグ(gig)」に由来する。