パレートの法則(80:20の法則)

パレートの法則(Pareto Principle, 80/20 rule)とは、全体の数値の大部分は構成要素の一部によって生み出されているという理論である。「パレート分布」「80:20の法則」「8:2の法則(2:8の法則)」「ばらつきの法則」とも呼ばれる。

19世紀のイタリアの経済学者ヴィルフレド・パレート(Vilfredo Frederico Damaso Pareto)が、「国家の富の8割は2割の富裕層によって占められている」という所得分布の統計結果からこの法則を見いだした。この際、ベキ分布を発見している。

パレートの法則(80:20の法則)

経済やビジネスの領域で語られるだけでなく、社会現象や自然現象をはじめさまざまな事象で引き合いに出されるが、統計的には法則に基づかない経験則のようなものや名を借りただけのものも多い。しかし「少数の要素が大きな影響を持つ」という事象からその少数要素を特定し、経営リソースを集中して施策を行えば効果的に成果につなげやすいことから、広く用いられている考え方である。

要素を重要度によってグループに分類し、それぞれの特性に応じた管理を行う際の分析手法「ABC分析」にも、パレートの法則が応用されている。

残りの8割に着目して「多種多様なニッチ商品」で全体の売上を拡大するという「ロングテール」の概念、およびそのカウンターである「ブロックバスター戦略」「モンスターヘッド」の考え方も後に生まれている。

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