ムーンショット

ムーンショット(moonshot)とは、非常に困難で独創的だが、実現すれば大きなインパクトをもたらしイノベーション(新機軸や革新)を生む、壮大な計画や挑戦、目標のこと。研究分野や、地球規模もしくは国規模の課題解決、またスタートアップ企業や大手先進企業でも用いられることがある。

「あるべき姿や目標となる未来を規定し、そこから逆算していま取るべき行動を考える」というバックキャスティングのアプローチの一つともいえる。

ムーンショットは、莫大な費用がかかったりさまざまな障壁が立ちはだかる中でも、独創的なアイデアの可能性を信じるというポジティブな側面を持つ。一般的には以下の3つの要素を含む。

  • inspire:人々を魅了する
  • credible:信憑性がある
  • imaginative:独創的である

アポロ計画を開始するきっかけとなった、アメリカの第35代大統領ジョン・F・ケネディ(John Fitzgerald Kennedy)による1961年5月25日のスピーチ(*)の「月に向けたロケットの打ち上げ(ムーンショット)」が、その由来である。

* 「10年以内の1960年代終わりまでにアメリカは人間を月に送り、無事帰還させる(”First, I believe that this nation should commit itself to achieving the goal, before this decade is out, of landing a man on the moon and returning him safely to the Earth.”)」

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パブリシティ

パブリシティ(publicity)とは、企業や団体のPR活動、広報活動の一つで、製品や事業に関するプレスリリースなどをマスメディアをはじめとしたメディアに提供し、ニュース記事や報道として取り上げてもらうよう働きかける活動のこと。

パブリシティは広告とは異なり、メディアに対して企業は費用を支払わず、メディア側の責任においてニュースや記事は編集、発信される。パブリシティはメディアの信頼性の上に成り立っているため、消費者にとっても信頼のある情報として受け止められる。

効果的なパブリシティには、企業の広報担当者による適切な情報提供やプレスリリース配信、取材対応が不可欠である。

Web接客

Web接客(ウェブ接客)とは、Webサイトに来訪したユーザーに対して、実店舗での接客と同じように個別におもてなしの接客を行い、コンバージョン率LTV(顧客生涯価値)の改善、コミュニケーションの向上、リード獲得などを図ること。またこの領域を扱うツールを「Web接客ツール」という。

ユーザーの属性や過去の行動、購入状況、閲覧している商品ページの在庫状況、あらかじめ設計されたユーザーシナリオ、セールなどのキャンペーン情報などをもとに、ユーザーに最適な情報や商品、条件を提示、レコメンデーションを行うなどして、行動を誘発させたり顧客化を図ったりする。

Web接客ツールによるが、収集するデータや実施施策の範囲が多岐に渡り、実質的にはCRO(コンバージョン率最適化) の領域と重複する要素が多い。

Webサイトに来訪したユーザーにアプローチする接客方法は、「ポップアップ」型でバナー画像や情報を表示する方法と、「チャット」型でチャットボットや人による会話にて対応する方法に大きく分かれる。

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シェアードメディア

シェアードメディア(Shared Media)とは、消費者によるオフラインでの口コミや、ソーシャルメディア(SNS)での投稿や拡散されたコンテンツのこと。消費者が発信し、コントロールするメディアのこと。

TwitterやFacebook、Instagram、Pinterestなどのソーシャルメディアが中心で、投稿やコメント、「いいね」やシェアといったアクションとディスカッションも含む。

消費者が接触するメディアを3つに分類した「トリプルメディア(海外ではPOEM)」においては、ペイドメディアアーンドメディアオウンドメディアのうち「アーンドメディア」に消費者のオンラインとオフラインでの口コミは分類されていた。その後、アーンドメディアを、消費者による口コミの「シェアードメディア」とPRやパブリシティ活動の「アーンドメディア」に分割した「PESOモデル」が広まり、シェアードメディアはPESOモデルの一分類を担っている。

アーンドメディア

アーンドメディア(Earned Media)とは、PRや広報、パブリシティ活動、メディア・リレーション、インフルエンサー・リレーションフォロワー・リレーションなどによって、企業や消費者からの信頼や相互理解の獲得が必要なメディアのこと。広告によってではなく、信頼や評判を獲得して掲載されるメディアのこと。

アーンドメディアに加えて、ペイドメディアオウンドメディアの3つのメディア分類を、海外では「POEM」、日本では「トリプルメディア」と呼び、かつては消費者によるSNS(ソーシャルメディア)での投稿や拡散、オフラインでの口コミなども「アーンドメディア」の領域に分類されていた。

しかし2012年頃より、消費者によるSNSでの投稿拡散を含む口コミを「シェアードメディア(Shared Media)」としてアーンドメディアから切り離して分類する考え方が広まり、アーンドメディアはPRや広報、パブリシティ活動、各リレーションシップによるものが中心とされている。

ペイドメディア、アーンドメディア、シェアードメディア、オウンドメディアの4つのメディア分類を、PESO(PESOモデル)という。

PESOモデル

PESO、あるいはPESOモデルとは、消費者が接触するメディアを4つに分類したもので、「ペイドメディア(Paid Media)」「アーンドメディア(Earned Media)」「シェアードメディア(Shared Media)」「オウンドメディア(Owned Media)」で構成される。それぞれの頭文字から「PESO」と呼ばれる。読みは「ペソ」。

もともとペイドメディア、アーンドメディア、オウンドメディアの3つのメディア分類を、海外では「POEM」、日本では「トリプルメディア」と呼んでいた。その中の「アーンドメディア」を、消費者による口コミである「シェアードメディア(Shared Media)」と、PRやパブリシティ活動の「アーンドメディア」に分割し、4つのメディア分類にしたものがPESOモデルである。

ペイドメディア(Paid Media)
広告、有料で掲載されるメディア
アーンドメディア(Earned Media)
PRや広報、パブリシティ活動、メディア・リレーション、インフルエンサー・リレーションなど、相互理解の獲得が必要なメディア
シェアードメディア(Shared Media)
消費者によるオフラインやSNS(Twitter、Facebook、Instagram等)での口コミ投稿や拡散。消費者がコントロールするメディア
オウンドメディア(Owned Media)
自社が所有しコントロールするメディア(Webサイト、ニュースレター、ソーシャルメディアの自社アカウントなど)

それぞれのメディアで連携したコミュニケーション戦略が必要である。

Ketchum社の役員Don Bartholomewによる2010年発表の記事が、この4分類の由来の一つとされる。


▲PESOモデルのマトリックス

The Digitization of Research And Measurement In Public Relations

ブランド・アンバサダー(ブランド大使)

ブランド・アンバサダー(brand ambassador)とは、企業からの依頼で企業やブランドに対して好意的な発信や宣伝を行う人のこと。「ブランド大使」。報酬をもらって活動することがある。単に「アンバサダー」と呼ぶこともある。「スポークスパーソン」の一種。

その企業やブランドの魅力を伝え広めることで、より多くの新たなファンを獲得する役目を持つ。著名人だけでなく、近年ではソーシャルメディアでの発信を軸にした一般人やインフルエンサーも多く参加している。

それに対して、ブランド・アドボケーツは、自発的に企業やブランドに対して好意的な発信や推奨をしてくれるファンのこと。ブランド・アドボケーツは、一方的に好意や愛着を持つ企業やブランドに対して、無報酬で自らの意志で広告塔になる。

自発的に無報酬で広告塔になるのが「ブランド・アドボケーツ」であり、企業からの依頼でPR活動や広告塔になるのは「ブランド・アンバサダー」である。

プロダクト・プレイスメント

プロダクト・プレイスメント(product placement)とは、映画やテレビドラマといったコンテンツの中で背景や小道具として商品を取り込み、商品名やブランド名を表示して訴求する広告手法のこと。コンテンツになじむことで、自然な形で消費者に商品やブランドを印象づけられる。ネイティブアドの一種と言える。

人気のコンテンツは強い影響力を持つため、登場人物が実在する商品を使用したり台詞でブランド名を発することで、消費者は広告を見たと思わないまま、好印象を持ったり認知に至ったりする。

一方で、広告であることを示す明確なルールが定まっていないため、ステルスマーケティングに該当する可能性があり、表現によっては消費者にネガティブな印象を与える場合がある。

シャルパンティエ効果(大きさ重さの錯覚)

シャルパンティエ効果(Charpentier effect)とは、同じ重量の物体を比較した際に、視覚的に大きく見える物の方をより軽く、視覚的に小さく見える物の方をより重いと錯覚してしまう現象のこと。「大きさ、重さの錯覚(size-weight illusion)」ともいう。

例えば、同じ重さの「綿」と「鉄」があった場合、大きく見える綿よりも、重いイメージでかつ小さく見える鉄の方を「重い」と錯覚してしまう現象が挙げられる。

マーケティングの領域にて、商品の効能や効果を伝える際に、お客様がよりイメージしやすい量やサイズで表現するといった手法で活用されている。

  • 「これ1個にレモン10個分のビタミンCを配合」
  • 「広さは東京ドーム3個分」

フランス人医師のAugustin Charpentier(オーグスチン・シャルパンティエ)が、1891年に大きさと重さの錯覚についての実験を行ったことに由来する。

OTS (Opportunity to See)

OTSとは、Opportunity to Seeの略で、主に広告の「見られる機会」「接触される機会」を表す概念のこと。広告が実際にターゲット層にリーチしているかどうかというもの。もしくは、ターゲット層が広告にどの程度接触したかを測定する手法のこと。

ターゲット層やユーザーが実際には閲覧していなくても表示されている状態が良いのではなく、実際に見られている状態であるか、接触されている状態であるかが重要である、という概念。

インターネット領域の広告が発達するにつれ、新しい技術で広告が視界に入ったのどうかをユーザーにより近いところで計測できるようになり、「ビューアビリティ」の概念につながっていった。

セパレートURL

セパレートURL(separate urls)とは、Webサイトをデスクトップ端末(パソコン)とモバイル端末(スマートフォン)の両方に適切に対応する際、それぞれに異なるURLでコンテンツを配信すること。

例えば、デスクトップ端末向けには「www.example.com」のURLでコンテンツを配信し、そのページに対応するモバイル端末向けURLは「m.example.com」や「www.example.com/sp/」で配信する、といった状態が挙げられる。

Webサイトのモバイル端末向け対応は、「レスポンシブウェブデザイン」「動的な配信(ダイナミックサービング)」「セパレートURL」の3種類ある。検索エンジンのGoogleは「すべてのGooglebotユーザーエージェントがすべてのページにアクセス可能である限り、特定のURL形式が優先されることはない」としており、Webサイトにふさわしい方法を採用して良い。この3種類の形式の混在も許容されている。

別々の URL | 検索 | Google Developers

GAFA

GAFAとは、Google、Apple、Facebook、Amazonの4企業をまとめた呼称のこと。それぞれの頭文字を取って「GAFA」と呼ばれる。読みは「ガーファ」。

この有名で巨大なアメリカ企業4社は、インターネット分野の各市場を席巻して生活に欠かせないプラットフォームとなり、動向を見逃せない企業となっている。その一方で、一部の企業による市場の独占は他社の市場参入を阻み、またデータ活用の側面でも占有しているため、自由競争を阻害していると指摘されている。

類似の表現として、Microsoftを加えた「GAFAM(ガーファム)」が用いられることもある。あるいは、それら4社(5社)を「Big Tech(ビッグテック)」「Tech Giants(テックジャイアンツ)」などと呼ぶこともある。

ブロックバスター戦略

ブロックバスター戦略とは、スポーツや音楽、映画などのエンターテイメント業界において、ヒットが見込まれる作品に対して予算を集中的に投下し、製作とマーケティングを行う競争戦略のこと。

特定のコンテンツに集中投資してリターンを最大化させるこの戦略は、ロングテールとは対極の理論と言える。

ハーバード・ビジネススクール教授のアニータ・エルバースが、2008年にハーバードビジネスレビュー誌で提唱した。

1999年にワーナー映画のCEOアラン・ホーンが、25本の年間制作映画のうち4~5本に経営資源を投入したところ、上位2割のタイトルが全体の8割以上の利益をもたらすメガヒットとなり、会社の利益を大幅に伸ばした。

「ブロックバスター」は元々は街の区画を破壊する威力を持った爆弾を意味し、転じて映画のメガヒット作品を表す俗語として使用されるようになった。

CSV (Creating Shared Value, 共通価値の創造)

CSVとは、Creating Shared Valueの略で、企業が社会的な課題に取り組むことで、企業の生産性や経済的価値が高まるという概念のこと。社会的価値の創出と企業の経済利益活動を同時に実現すること。「共通価値の創造」。

善行的な社会貢献としてのCSR(Corporate Social Responsibility, 企業の社会的責任)に完全に置き換わるものではなく、本業によって利益を追い経済的価値の創造をしながら、同時に社会的な責任を果たし、相乗効果をもたらさなければならない。

アメリカの経済学者マイケル・E・ポーター(Michael Eugene Porter)らが、従来までの受動的CSRから戦略的CSRへの転換となる概念として2006年の論文「Strategy and Society」で提唱し、それを2011年の論文「Creating Shared Value」で発展させた。

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アドホック

アドホック(ad hoc)とは、「特定の目的のための」「その場限りの」「暫定的な」といった意味の言葉。その都度発生するものに対して個別に対応したり、一時的なものや専門性の高いものに対して使用されることが多い。「これについて (for this)」を意味するラテン語に由来するが、英語の文中でも「ad hoc」として用いる。

特定の目的のために設置される委員会は「アドホック委員会」、特定の事象を個別に分析することは「アドホック分析」、すぐに結果の把握や確認をする処理は「アドホック処理」、などといった表現がある。

ビューアビリティ

ビューアビリティ(viewability)とは、Webサイトに配信された広告が「実際にユーザーが閲覧できる状態にあるかどうか」を表す概念のこと。あるいは、Webサイトに配信された広告のインプレッション数のうち、実際にユーザーが閲覧できる状態にあったインプレッション数(ビューアブルインプレッション数)の割合を表す指標のこと。

インターネット広告を検証する仕組み「アドベリフィケーション」の検証要素の一つ。

Webサイトに配信された広告の指標としてのインプレッション数は、ページがロードされた時点で計測されるため、ユーザーが閲覧している画面の外に広告があったとしてもカウントされていた。このようなユーザーに閲覧されているかどうかという不確実性を改善するため、視認性を重視したビューアビリティという概念が生まれた。

フルファネル

フルファネルとは、購買ファネルに代表されるような、消費者の商品購買過程を行動プロセスに分けてモデル化した「ファネル」の全体に対して、認知からCRMまで一気通貫で共通のマーケティング施策やキャンペーンで消費者にアプローチしていく考え方のこと。単一の施策ではなく、関連する複数の施策を密接に連携させて、途切れることなくアプローチする場合も該当する。「フルファネル・マーケティング」。

例えば「ミドルファネルだけ」というようにファネル内のプロセスを独立して捉えるのではなく、ファネルの上層から下層までを包括的に網羅して、消費者の転換率を高めたり、顧客との関係性を深めたりしていこうという考え方が根底にある。

D2C (ダイレクト・トゥ・コンシューマー)

D2Cとは、Direct to Consumer(ダイレクト・トゥ・コンシューマー)の略で、製造から販売までを垂直統合したビジネスモデルのうち、インターネット上の自社ECサイトを中心に販売するモデルのこと。流通業者などの他社を介さずに、自社で製造した商品を自社チャネル経由で消費者に直接販売するものである。「メーカー直販EC」「DtoC」ともいう。アパレルや美容系の業界で多く見られる。読みは「ディートゥーシー」。

SPAと同様に、素材調達、製品企画、製造、流通、販売、販売促進、在庫管理といった全ての工程を一貫して自社管理するが、販売や販売促進を主にインターネットを通じて行う。ECサイトでの販売に加え、SNSやインターネット広告といったあらゆる顧客接点において、コントロールされたブランド体験を直接提供できる利点がある。

顧客とのオンラインでのコミュニケーションからプロダクトに対するフィードバックを得やすく、商品をアップデートできる「顧客共創型」のビジネスモデルである。

主な利点

  • ブランド価値のコミュニケーション
  • 顧客データの収集
  • 顧客との関係性の構築、フィードバックの獲得

コンピテンシー

コンピテンシー(competency)とは、業績が優秀な社員に共有して見られる行動特性のこと。職種や役割において、業績や成果を平均より高める要因になっている行動傾向のことで、具体的な行動で定義される。企業の人事評価や人材活用などに用いられている。

アメリカのハーバード大学のデビッド・マクレランド教授(David McClelland)が、1973年に若手人材選抜の研究にてこの概念を発表した。

コンピテンシーの把握により、採用すべき人材と採用すべきでない人材のそれぞれの特性を明確にし、採用計画に活用できるようになった。また社内の優秀な人材の発掘や育成にも応用されている。

CPF (Cost Per Follow)

CPFとは、Cost Per FollowやCost Per Fan、Cost Per Friendのそれぞれの略で、フォロワーやファン、友だちを新規獲得するのにかかるコストを表す指標のこと。

TwitterではCost Per Follow、FacebookではCost Per Fan、LINEではCost Per Friendというように、ソーシャルメディア(SNS)の仕組みによって呼び方は異なるが、「フォロワー、ファン、友だち」といった一定の関係性やつながりを有するユーザーに対しての獲得コストである。

  • Cost Per Follow:Twitter
  • Cost Per Fan:Facebook
  • Cost Per Friend:LINE

運用型広告などにおいては、いかにCPFを低く抑えてフォロワーやファン、友だちを獲得するかが、施策の指標として重視されることが多い。