インフォマーシャル

インフォマーシャル(infomercial)とは、テレビショッピングの形式の一つで、長尺で情報量が多く訴求力のあるテレビCMや動画コンテンツのこと。インフォメーション (information) とコマーシャル(commercial)を合わせた造語である。一般的には尺の長さが60秒以上あり、長いものでは55分のものなどもある。15秒や30秒といった一般的なCMの時間的制約を受けることなく、多様な表現で商品を説明できるメリットがある。

欧米を中心とした海外では、通常のCMよりも時間をかけて1つの商品を紹介するという特徴がある。単に商品の情報を詳しく伝えるだけでなく、原料や製造工程のこだわり、消費者の体験談の紹介、商品を実際に使った様子なども内容に含まれる。

日本では、テレビショッピングの番組形式だけでなく、情報番組やバラエティ番組内の1コーナーとして設けたり、旅番組やグルメ番組の体裁を取ったり、生コマーシャルとして生放送形式で放送されたりなど、多くの種類がある。

選択のパラドックス

選択のパラドックス(the paradox of choice)とは、現代の自由主義の社会においては選択肢が多いほど人は不幸を感じやすくなるという心理作用のこと。「選択の自由のパラドックス」。

欧米社会では従来「選択肢が多いほど人は自由で幸せである」とされてきた。しかし、現代社会では選択肢が多くなると無力感を感じて選ぶのが難しくなり、選択した後も「他の選択肢の方が良かったのではないか」という後悔が残って満足を得にくい、というものである。選択の際にはより多くの時間が必要となり、他の有意義なことに費やせたはずの貴重な時間の消費も満足度を下げてしまう。

2004年にアメリカの心理学者バリー・シュワルツ(Barry Schwartz)が著書『The Paradox of Choice(なぜ選ぶたびに後悔するのか)』で発表した。翌年のTEDでの講演も話題になり、広く知られるようになった。

選択肢が少なかった頃は何も期待していなかったものが、選択肢が増えることで期待値は不用意に高まる一方で、実際に選択したものはその期待値には届かず満足を得られない「期待とは反対の状態(パラドックスの状態)」が起きる。

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POS(販売時点情報管理)

POSとは、「point of sale」の略で、販売時点情報管理のことである。小売店などにおいて、各商品の価格などの情報や販売実績情報を収集、管理する仕組み、もしくはそのシステムのこと。読みは「ポス」。「POSシステム」「POSレジ」「パソコンPOS」などのように用い、特に「POSシステム」「POSレジ」そのものを略して「POS」と呼ぶこともある。

「各商品がいつどのような価格でいくつ販売されたか」を管理し、それに基づいて売上の把握や在庫管理ができるため、マーケティングや経営には欠かせないものである。商品情報だけでなく、購入者の年齢層や性別、その日の天気なども管理するものもある。

FTW(for the win, ○○最高)

FTWとは、英単語の後ろや英語の文末で用いられる場合は「for the win」の略で、「絶対にそれ」「○○最高」「○○で決定、一番」「○○しか勝たん」という意味のインターネットスラングである。強く強調したいものや自信をもって主張したいものの後に付け加えて、それが最高で間違いないことを表す。ソーシャルメディアやオンラインゲーム、メッセンジャー、ショートメール(SMS)などで用いられる。

「Hamburger and beer FTW!」などのように用いる。

「FTW」よりもさらに強い表現として、「FTMFW」がある(「for the mother fucking win」の略)。

バックエンド

バックエンド(back-end)とは、プロセスの後部、最後の部分の工程のことを表す。

ITの領域では、ソフトウェアやシステム、サーバーにおいてフロントエンドからのリクエストに応じて処理を行う部分のことを指す。ユーザーと直接やりとりをしない部分、目に触れない部分であり、ユーザーが入力した情報のデータベースへの保存や計算、出力などを行う。クライアントサーバーモデルにおいて操作、処理する側である「サーバーサイド」と類似する。

マーケティングの領域においては、見込み顧客が顧客になった後に購入を期待する本命商品「バックエンド商材」の意味で用いられる。

バックエンドに対し、プロセスの前部、最初の部分の工程のことを、フロントエンドという。ITの領域では、ソフトウェアやシステムにおいてユーザーが閲覧や操作を目的として利用する部分のことを指す。ユーザーがソフトウェアやシステムと直接やりとりする部分であり、ユーザーはそこで情報を閲覧したり入力をしたりする。

フロントエンド

フロントエンド(front-end)とは、プロセスの前部、最初の部分の工程のことを表す。

ITの領域では、ソフトウェアやシステムにおいてユーザーが閲覧や操作を目的として利用する部分のことを指す。ユーザーがソフトウェアやシステムと直接やりとりする部分であり、ユーザーはそこで情報を閲覧したり入力をしたりする。クライアントサーバーモデルにおいて操作、処理される側である「クライアントサイド」と類似する。

マーケティングの領域においては、見込み客に向けた最初に購入する商品として準備する集客用商材「フロントエンド商材」の意味で用いられる。

フロントエンドに対し、プロセスの後部、最後の部分の工程のことを、バックエンドという。ITの領域では、ソフトウェアやシステムにおいてフロントエンドからのリクエストに応じて処理を行う部分のことを指す。ユーザーと直接やりとりをしない部分、目に触れない部分であり、ユーザーが入力した情報の保存や計算、出力などを行う。

ヘッドレスコマース

ヘッドレスコマース(headless commerce)とは、消費者とのタッチポイントであるフロントエンドと、受注や在庫管理、顧客管理などを行うバックエンドを切り離し、両者をAPIで連携したECのシステムアーキテクチャーのこと。

顧客体験側のフロントエンドとインフラ側のバックエンドを切り離して独立させることで、システム上の制限を取り払うことができる。そのため、例えば注文決済管理や商品管理、顧客管理、配送、CRMなどを変更することなく、販売チャネルを増加拡張でき、かつ相互の機能の自由度を担保、速いレスポンススピードなどを実現できる。

フロントエンドは「ヘッド(頭)」に該当し、フロントエンドがトレンドや技術の進歩で変化したとしても、独立したバックエンドとはAPI連携され、安定したECの運用基盤を維持できる。

従来のASP型ECプラットフォームなどでは、フロントエンドとバックエンドが一体型になった統合されたシステムであることが多く、カスタマイズや拡張性に制約が多い。ヘッドレスコマースでは、フロントエンドとバックエンドを自由にカスタマイズ、アップデートでき、より柔軟な顧客体験を提供できる。

ソーシャルプルーフ(社会的証明の原理)

ソーシャルプルーフ(social proof)とは、自分の判断よりも周囲からの評価の方が信頼性を持つように感じる心理的傾向のこと。「社会的証明(の原理)」ともいう。

周囲の人の方がこの状況下についてより詳しいはずだという仮定のもと、周囲の評価をもって自身の意見の妥当性を確認しようとするものである。特に自分の判断に自信が持てない場合や周囲に類似した環境の人がいる場合に、より多数の周囲の評価や意見に同調しやすくなる。

アリゾナ州立大学の心理学およびマーケティングの教授ロバート・B・チャルディーニ(Robert Beno Cialdini)が、1984年の著書『Influence: The Psychology of Persuasion(影響力の武器)』で提唱した。

例えば、長い行列ができている店舗を見た際に「あれだけの行列ができているということは、きっと良い店に違いない」と推測する心理的傾向が例として挙げられる。

メディアによる人気ランキング、ソーシャルメディアのいいね数やシェア数、ECサイトの商品レビュー、導入企業の事例紹介、著名人による推薦文などが、ソーシャルプルーフをマーケティングに利用した例である。

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ガバナンス

ガバナンス(governance)とは、「統治、支配、管理」などを意味する英語で、さまざまな領域での統治の仕組みやプロセスを指すが、関係者自身が主体的に意思決定や合意形成を行って規律や制度を設け、管理、統制していくシステムのことである。必ずしも権力者による拘束的な支配統治というわけではない。

ビジネス領域においては、健全な企業経営のための企業自身による管理体制「コーポレートガバナンス(企業ガバナンス、企業統治)」の意味で「ガバナンス」と用いられることが多い。ITシステムを最適な状態で維持するための組織的な投資やリスク管理の仕組み「ITガバナンス」としても用いられる。

コーポレートガバナンスは、経営者を含む従業員やその企業文化がコンプライアンスに違反する事案や不祥事を起こすことを防止するために、自発的な意思と合意の元で規律を設け、管理統治していく。社外の取引先なども関係者に含まれ(ステークホルダー)、社外に監査役を置くといったガバナンス体制をとるケースもある。

ガバナンスに対し、国家や政府といった権力的な立場による法的拘束力のある統治のことを「ガバメント (government)」という。

プランド・ハップンスタンス理論(計画的偶発性理論)

プランド・ハップンスタンス理論(planned happenstance theory)とは、個人のキャリアは予期せぬ偶発的な出来事によって形成されることが多く、偶然に対して積極的に取り組むことでキャリア形成につながるという考え方のこと。「計画的偶発性理論」「計画された偶発性理論」などと訳される。

スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授(John D. Krumboltz)が1999年に発表したキャリア理論である。クランボルツ教授は、18歳時点でなりたいと考えていた職業に実際に就いて働き続けている人はわずか2%に過ぎず、また社会的成功を収めたビジネスパーソンがの8割が「自分のキャリアは偶然の出来事に起因するところが大きい」と回答したという調査結果を元に、この理論を発表した。

偶然をキャリア形成につなげていくために、「好奇心(Curiosity)」「持続性(Persistence)」「楽観性(Optimism)」「柔軟性(Flexibility)」「冒険心(Risk-taking)」の5つの要素が行動指針として必要であるとしている。

  • 好奇心 (Curiosity)
  • 持続性 (Persistence)
  • 楽観性 (Optimism)
  • 柔軟性 (Flexibility)
  • 冒険心 (Risk-taking)

変化が激しく予測困難な状況の続くVUCAな現代において、プランド・ハップンスタンス理論は変化への対応を前提とするものであり、注目を集めている。

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