WTP (willingness to pay, 支払意思額)

WTPとは、「willingness to pay」の略で、製品やサービスに対して消費者が自ら喜んで支払う価格のことを表す。消費者が「これくらいなら支払ってもいい」と思える金額のことで、製品やサービスの需要を予測する上で重要な要素の一つである。「支払意思額」ともいう。アンケート調査で得られることが多い。

同じ製品であっても、WTPは文脈や希少性、緊急性などによって左右し、また個人差もある。顧客層やシチュエーションに合わせて、複数のWTPに合わせた価格設定をすることで顧客満足と利益を確保できる。

一方、「それぐらいの金額であれば売ってもよい」という所有物を手放す際の最小の代償金額を「WTA (willingness to accept, 受け取り意思額)」という。標準的な経済理論であればWTAとWTPの差は小さなものになるはずだが、実際にはWTAはWTPの数倍になるなど大きく乖離する。このようなWTAとWTPの乖離を「保有効果(授かり効果)」という。