返報性の原理

返報性の原理(norm of reciprocity)とは、相手が自分にしてくれたことに対して、自分も同じようにお返しをしなければならないと思う心理的傾向のこと。相手から施しや好意を示されたとき、そのままでは心理的に居心地が悪く罪悪感を感じてお返しをしなければ申し訳ないと考えたり、あるいは相手と同じ立場に立ちたいと思ったりするというものである。

人付き合いだけでなく、ビジネスにおいても相手に小さな貸しを作って見返りを得るといったマーケティング手法などに応用されている。

ドア・イン・ザ・フェイス」のセールステクニックは、最初に過大な要求を提示して相手に断られた後に、本命の要求を出すという方法で、「一度断った」という罪悪感に対する返報性の原理を利用したものである。

無料のお試しや試食なども、好意に対する返報性の原理を利用している。