ZMOT (Zero Moment of Truth)

ZMOTとは、Zero Moment of Truthの略で、2011年にGoogleが提唱した購買行動に関するマーケティングモデル概念のこと。商品やサービスを購入する際に、事前に検索で調べて意志決定をするその瞬間「意思決定のゼロ地点」のことを指す。読みは「ジーモット(ズィーモット)」。

「消費者は実際の購入行動を起こすよりもずっと前に積極的に情報収集を行い、店舗に到達するときにはすでに購買の意思決定を済ませている」ことが多くなった。スマートフォンの普及に伴い検索行動が日常的に行われるようになったことに起因し、購買行動の下調べの「ゼロ地点」であるZMOTに向けて商品に関する情報ソースの最適化が重要となる。


▲ZMOTとFMOT、SMOTとの関係を表すモデル(「Winning the Zero Moment of Truth eBook (2011)」より)

FMOT (First Moment of Truth) と SMOT (Second Moment of Truth)

ZMOTの前提となるモデル「FMOT (First Moment of Truth)」は、2004年にアメリカP&G社によって提唱された。FMOTとは消費者が店頭で商品を選択する瞬間のことを指す。当時はテレビCMなどでの認知獲得は重要であるものの、それよりも店頭で商品を選ぶ消費者の視点の方が重要であり、商品のパッケージデザインや陳列棚でのディスプレイ、POP、店員の接客などの最適化が行われた。

FMOTの次のフェーズとして、消費者が実際にその商品を体験する「SMOT (Second Moment of Truth)」がある。商品を利用した体験を通して商品の良さを理解し、継続的な購入の判断をする瞬間のことを指す。

Winning the Zero Moment of Truth eBook (2011) – Think with Google