カリギュラ効果

カリギュラ効果とは、禁止されるとかえって興味関心を強く引き、禁止に背く行動をしてしまう心理効果のこと。例えば「閲覧禁止」と言われるとかえって見たくなるといった心理現象が挙げられる。日本固有の表現である。

行動や選択の自由を制限、侵害された際に、反発した態度をとって自由を回復しようとする「心理的リアクタンス」の一種。類似の英語表現に「Banned in Boston(ボストンでは禁止)」がある。コミュニケーションの送り手の意図に反して受け手の態度が意図から反対の方向へと変わる「ブーメラン効果」とも類似する。

暴君で有名だった第3代ローマ皇帝カリグラをモデルにした1980年のアメリカ映画『カリギュラ』が、その過激な内容のために一部地域で上映禁止になり、それがかえって話題になってしまったことに由来する。

「心臓の悪い人は見ないでください」「初めての方にはお売りできません」といったコピー、「絶対に箱を開けてはいけません」「絶対に覗かないでください」「絶対押すなよ」といったセリフなど、興味関心を誘発する表現としてマーケティングや広告に応用されている。