ブランド再認

ブランド再認とは、消費者がブランド名やロゴ、広告や製品といったブランド要素に接した際に、その助けを借りて記憶から当該ブランドを判別できること。ブランド認知のプロセスの一つ。助成想起と同義。

ある商品を与えられたときに、消費者が過去にそのブランドを見たり聞いたりしたことがあると正確に区別できることを指す。ブランドアイデンティティ、自己同一性に関わるものである。

ブランド論の第一人者Kevin Lane Keller氏によれば、ブランド認知には「ブランド再認」と「ブランド再生」の2つのプロセスがある。ニーズが発生した際に当該ブランドを想起する「ブランド再生」と合わせて、ブランド認知の深さに関わってくる。

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ブランド再生

ブランド再生(brand recall)とは、消費者にその製品カテゴリーへのニーズが発生したときに、消費者が記憶の中から当該ブランドを思い起こすこと。ブランド認知のプロセスの一つ。純粋想起と同義。

「○○といえば」など、ニーズやカテゴリーといった限られた要素が提示された際に特定ブランドを想起するのは、そのブランドをすでに知っているだけでなく特徴や満足感も理解していることになり、ブランド認知が高いことを示す。

ブランド論の第一人者ケビン・レーン・ケラー(Kevin Lane Keller)によれば、ブランド認知には「ブランド再認」と「ブランド再生」の2つのプロセスがある。「ブランド再認」は、消費者がブランド名やロゴ、広告や製品といったブランド要素に接した際に当該ブランドを判別できることであり、限られた要素から想起する「ブランド再生」の方が認知のレベルが高い。ブランド再認とブランド再生はともにブランド認知の深さに関わってくる。

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レベニューチャーンレート(MRRチャーンレート)

レベニューチャーンレート(Revenue Churn Rate)とは、顧客に対する解約で算出する「チャーンレート(解約率)」のうち、収益ベースで算出するチャーンレートのこと。「MRRチャーンレート (MRR Churn Rate)」と呼ぶこともある。

顧客数ベースの解約ではなく、本来得られた収益をどれぐらい損失したのかを把握するために用いられる。顧客数ベースの場合は「カスタマーチャーンレート」を用いる。

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カスタマーチャーンレート

カスタマーチャーンレート(Customer Churn Rate)とは、顧客に対する解約で算出する「チャーンレート(解約率)」のうち、顧客数ベースで算出するチャーンレートのこと。一般的にチャーンレートと呼ぶ場合は「カスタマーチャーンレート」のことを指していることが多い。

アカウント(契約者)あたりのチャーンレートであれば、アカウントチャーンレート(Account Churn Rate)もしくはロゴチャーンレート(Logo Churn Rate)という。

SaaSなど継続ベースのビジネスにおいて、より良い条件を求めて解約し他社に乗り換えるユーザー顧客「チャーン」の割合を示す指標である。どれだけ顧客を維持できているかの把握に用いられる。

顧客数ベースではなく、本来得られた収益をどれぐらい損失したのかを把握する場合は「レベニューチャーンレート(MRRチャーンレート)」を用いる。

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SaaS Quick Ratio

SaaS Quick Ratioとは、SaaSビジネスの収益構造の健全性や成長性を測る指標の一つで、増加分のMRR(月間経常収益)を損失分のMRRで割ることで算出される。たとえチャーン(解約)が発生していても、新規顧客獲得や既存顧客へのアップグレードが良好かどうか、定期的な売上を成長させる可能性を持つかどうかを測るものである。

初期のフェーズでは意味をなさず、2年目以降など軌道に乗ったフェーズから見る指標である。

2015年にベンチャーキャピタリストのMamoon Hamid氏が提唱した。

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YOLO (You Only Live Once)

YOLOとは、「You Only Live Once」の略で、「人生は一度きり」という意味の英語のスラング。「たった一度の人生なので、思い切り生きよう、冒険しよう、楽しまないとね」というニュアンスで用いられる。読みは「ヨーロー」。

古くからある表現だが、2011年にカナダ出身のラッパーDrakeが発表したヒット曲「The Motto」の中で「You only live once: that’s the motto nigga YOLO」と歌詞に歌われ、ソーシャルメディアの普及もあって広まった。Instagramなどでのハッシュタグ「#YOLO」も多く用いられる。

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ARPA(1アカウントあたりの平均売上)

ARPAとは、Average Revenue Per Accountの略で、通信サービスやWebサービスなどにおける1アカウント(1契約者)あたりの平均売上を表す指標のこと。読みは「エーアールピーエー」。

携帯電話キャリアなど通信事業者をはじめ、WebサービスやSaaSなど契約ベースのサブスクリプションのビジネスで用いられる。「ARPU (Average Revenue Per User)」は1ユーザー単位の平均売上だが、1ユーザーが複数端末で利用できるサービスや1契約で複数ユーザーが利用できるサービスの場合は、契約単位である「ARPA」の方が適切である。

1か月単位で表すことが多く、1か月間にアカウントあたりいくら売り上げているかを表す。サービスの健全性を測る指標の1つ。

ギグワーカー

ギグワーカー(gig worker)とは、インターネット上のプラットフォームサービスを介して単発の仕事(ギグワーク)を請け負う労働者のこと。多くは企業に属さないフリーランスや個人事業主だが、企業に雇用されながら副業として取り組む人も一定数いる。そのようなワークスタイルを基盤とした経済形態「ギグエコノミー」における、サービス提供者側である。2010年代半ばから台頭した。

インターネット上のプラットフォームサービスにて、そのサービス利用者(発注者)とマッチングされる仕組みで業務を請け負う。契約上はギグワーカーとプラットフォームサービス間での業務委託であり、発注者と直接契約を結んで請け負う仕事を含まない点が通常のフリーランスと異なる。この形態で行われる業務がギグワークである。

配車サービスのUberやフードデリバリーのUber Eats、宿泊施設仲介のAirbnbや家事代行サービス、クイックコマースなどが例として挙げられる。データ入力やコンテンツ制作、Webサイト制作やプログラミングといったより専門性の高い業務を依頼できるクラウドソーシングも含む。

ギグワーカーは気軽に取り組め、自分の裁量でスキルや時間を切り売りし、多様な働き方や生活を送れるようになる。また専門性の高い人材が特定の企業に属さずに、プラットフォームサービスを通じて仕事を請け負える。一方で、仕事の獲得が不安定であったり、競合の増加と単価の下落、トラブル時の大きな責任負担といった問題を抱える。

音楽領域の英語で、ライブハウスでの短い演奏セッションやクラブでの一度限りの演奏を意味するスラング「ギグ(gig)」に由来する。

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ギグエコノミー

ギグエコノミー(gig economy)とは、企業に属さずにインターネットを通じて個人で単発の仕事を請け負う働き方、あるいはそのワークスタイルを基盤とした経済のこと。インターネット上のプラットフォームサービスを介して、そのサービス利用者(発注者)と提供者(ギグワーカー)がマッチングされる仕組みで成立する。2010年代半ばに登場した。

配車サービスのUberやフードデリバリーのUber Eats、宿泊施設仲介のAirbnbや家事代行サービス、クイックコマースなどが例として挙げられる。データ入力やコンテンツ制作、Webサイト制作やプログラミングといったより専門性の高い業務を依頼できるクラウドソーシングも含む。

ギグワーカーは企業に雇用されることなく、自分のスキルや時間を切り売りして多様な働き方や生活を送れるようになる。専門性の高い人材が特定組織に属さずに仕事を請け負え、発注者も利用コストを下げられるといったメリットがある。一方で、ギグワーカーは仕事の獲得が不安定であったり、単価の下落や競合の増加、トラブル時の責任負担が大きいといった問題を抱える。

音楽領域の英語で、ライブハウスでの短い演奏セッションやクラブでの一度限りの演奏を意味するスラング「ギグ(gig)」に由来する。

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NRR(売上継続率)

NRRとは、Net Revenue Retention (Rate)、もしくはNet Retention Rateの略で、既存顧客の売上を前年比で維持できているかを計る指標のこと。「売上継続率」「ネットレベニューリテンションレート」。「NDR (Net Dollar Retention)」と同義。

既存顧客の売上(MRR, 月間経常収益)が前年度からどの程度増減しているかから、翌年度の売上を推測するものである。NRRの数値が100%を上回っていれば、契約のエクスパンションやアップグレードが良好であり、安定した経営ということになる。NRRと売上の成長率は長期にわたり相関関係を維持し、NRRが1%改善すれば売上成長率も1%改善する。

目安として、アメリカの上場SaaS企業のNRRの中央値は117%といわれる。

SaaSなど契約ベースのサブスクリプションのビジネスでよく用いられる。「チャーンレート(解約率)」や「顧客維持率 (CRR)」とともに、顧客の継続性を計る指標である。

NRRの計算式

NRRは以下の計算式で算出される。

NRR (%) = 前年度の顧客の今月のMRR / 前年度の顧客の同月のMRR