間接部門

間接部門とは、企業の部門の中で、企業の利益に直接影響を与える「直接部門」を支援する部門のこと。間接的に企業の利益に影響を与える部門である。経理や総務、人事、法務、情報システムといったバックオフィス業務、コーポレート部門が該当する。

事務作業などの業務もあるため、業務の効率化や品質向上の対象になりやすく、社外へアウトソーシングされやすい。

コストセンターと該当部門が似ており、近しい意味で用いられることがあるが、企業によっては間接部門でも何らかの取り組みで利益に貢献してプロフィットセンターへ転換している企業もある。

SERP(検索エンジン結果ページ)

SERPとは、Search Engine Result Pageの略で、ユーザーが検索エンジンで検索した際に表示される検索結果ページのこと。読みは「サープ」。複数形で「SERPs」と表記されることもある。

SERPでは、検索したキーワードに関する情報が表示され、検索エンジンが選んだWebサイトページ、画像や動画、地図情報に加えて、検索連動型広告(リスティング広告)が表示されることもある。

近年では、SERPにユーザーが知りたい情報そのものが提示されることがあり、SERPだけでユーザーの検索行動が完結するケースがある(ゼロクリック検索)。例えばGoogleが提示するナレッジグラフ、強調スニペットをはじめとしたアンサーボックスでは、人や場所や出来事の基本情報、言葉の意味などを知ることができる。

コンテンツシンジケーション

コンテンツシンジケーション(content syndication)とは、コンテンツや記事を発信元のWebサイトの中だけの掲載にとどめるのではなく、第三者のWebサイトに記事配信、記事提供して再配布する仕組みのこと。大手メディアサイトへ記事配信をした場合、より多くのユーザーにリーチし、認知度の拡大につながるといったメリットがある。

第三者のWebサイトに配信した記事からは、元記事にリンクをはったりcanonical属性で元記事のURLを正規化指定するなどで発信元に誘導することができる。しかしそれができない場合、オリジナルの元記事よりも配信記事の方が検索エンジンの検索結果の上位に表示されるなどで、検索エンジンからの流入が減少するリスクがある。

スーパーアプリ

スーパーアプリ(Super App)とは、プラットフォームの位置づけのスマートフォンアプリの中に、SNSやEC、支払いや各種サービスを利用できるミニアプリがそろい、シームレスに利用できる統合アプリのこと。ユーザーは、用途ごとに異なるアプリを複数起動させることなく、一つのスーパーアプリの中で利便性高く目的を完遂できる。その結果、そのアプリは可処分時間の中での占有率が高くなる。

例えば中国では、AlipayとWeChatがスーパーアプリとして普及している。メッセージングのコミュニケーションから食事のデリバリー、シェアサイクルやタクシー配車、決済まで、多くのことをスーパーアプリで行える。インドネシアではGo-Jekが普及している。

日本では、2019年にYahoo! Japan親会社のZホールディングスとLINEが経営統合を発表した際、スーパーアプリ化を目指すPayPayの戦略を加速させるものとして大きく取り上げられ、注目を集めた。

スーパーアプリを目指すPayPay。ソフトバンク株式会社 2020年3月期 第2四半期決算資料より
ソフトバンク株式会社 2020年3月期 第2四半期決算資料より

飛び道具

飛び道具とは、もともとは遠方の敵や目標に向けて攻撃する弓矢や銃などの武器のことだが、そこから転じて突然現れた意表を突く正攻法ではないモノや人、アイデア、ネタなどを指す。近年では武器から転じた後者の意味での使用が多い。

一見、突拍子もないアイデアのように見えるが、多くは事前に仕込まれたもの、あるいはもともと備わっている性格、能力であり、異端で邪道でありながら斬新で効果的な要素や手法を指す。

デバイスフィンガープリンティング

デバイスフィンガープリンティング(device fingerprinting)とは、Cookieや端末IDなどに依存せずにスマートフォンやパソコンなどの個々のユーザー判定、デバイス判別をする“指紋”データ作成の技術のこと。「デバイスフィンガープリント」、単に「フィンガープリンティング」「フィンガープリント」と呼ぶこともある。

通信時に取得したユーザー環境の情報やユーザーエージェント文字列、例えばOSの種類とバージョン、デバイスの解像度、ブラウザーの種類とバージョン、タイムゾーンや言語、インストール済みのフォント、ネットワーク環境などを組み合わせて、特定の端末を推定、識別する技術である。

アプリでのアクセス解析やスマートフォンアプリへのターゲティング広告など、Cookieを使えない環境でのユーザー追跡の代替手段として利用されている。

2018年より、ブラウザーのChromeやFirefoxでは、プライバシーの観点からデバイスフィンガープリンティングを用いたユーザーの追跡を制御する取り組みを開始している。

デシル分析

デシル分析とは、全顧客の購入金額の高い順に10等分の顧客グループを作り、各グループ(デシル1~10)の購入金額比率などを算出する顧客分析の手法のこと。購入金額比率によって、どれぐらいの上位グループに対してマーケティング施策を行うべきかを把握できる。

「デシル」はラテン語の「10等分」を意味する。

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ベビーフェイス効果

ベビーフェイス効果(baby-face bias)とは、赤ちゃん顔の特徴をもつ人やモノには、大人顔の人やモノよりも無邪気で正直、純粋無垢であるといった好感を抱きやすい心理的現象のこと。ハロー効果の一つ。あらゆる年齢層や文化において見られ、人以外の哺乳類にもその傾向が見られる。

赤ちゃん顔の特徴には次のようなものが挙げられる。

  • 丸い顔
  • 大きな目
  • 小さな鼻
  • 広い額
  • 短い顎
  • 明るめの肌

人や製品のデザインに顔の特徴が大きな部分を占める場合は、ベビーフェイス効果を取り入れると好感を得やすい。一方で、権威性や信頼性、専門性の獲得には適していない。

RF表

RF表とは、顧客分析のRFM分析のうち、Recency(リーセンシー、最新購入日)とFrequency(フリークエンシー、購入頻度・購入回数)の2つの指標軸だけを使った分類、分析で用いる表のこと。

ビジネスによっては、RFM分析のMonetary(累計購入金額)はFrequency(購入回数)と相関することがあり、Monetaryを除いたRecencyとFrequencyだけで分析を行うことがある。

RF表には、顧客をRecencyとFrequencyの座標軸にプロットするものや、月次での顧客の転換率(RFスイッチ率)を表すものがある。

RF表
▲顧客をRecencyとFrequencyの座標軸にプロットしたRF表の例

RFM分析

RFM分析とは、Recency(リーセンシー、最新購入日)、Frequency(フリークエンシー、購入頻度・購入回数)、Monetary(購入金額)の3つの指標軸を用いて顧客を分類する顧客分析の手法のこと。顧客のLTV向上に必要な要素が網羅された分析手法である。

Recency、Frequency、Monetary

Recency(リーセンシー、最新購入日)

Recency(リーセンシー)は、いつ買ったのか、最近購入したのかという直近の購入時期を表す。

Frequency(フリークエンシー、購入頻度、購入回数)

Frequency(フリークエンシー)は、一定期間にどのぐらいの頻度で購入したのか、累計何回購入したのかという購入頻度を表す。

Monetary(マネタリー、購入金額)

Monetary(マネタリー)は、累計でいくら購入したのかという金額を表す。

顧客分類

これらの指標に企業独自の重み付けでスコアリングし、顧客をいくつかのグループに分類する。例えば「最新購入日○日以内」「購入回数○回以上」「購入金額○万円以上」といった定義を設け、各指標で何段階かに顧客を分類、ランク付けを行う。必ずしも3つの指標を用いるわけではなく、RFだけ、FMだけというように2つの指標で分類することもある。

顧客の分類には決まった型はないが、それぞれのグループに対して施策を行うことになるため、3~10程度の分類が現実的である。「優良顧客」「安定顧客」「新規顧客」「離反顧客、休眠顧客」「非優良顧客」といったラベリングでの分類が多い。