USP (Unique Selling Proposition)

USPとは、「独自の売りになる特長」のこと。競合他社との差別化や市場での競争優位性を保つのに、またブランディングの側面において、重要な役割を担う。「Unique」「Selling」「Proposition」の頭文字を取った略称。

アメリカのコピーライターだったロッサー・リーブス(Rosser Reeves)が提唱した。彼は1961年の著書『USP ユニーク・セリング・プロポジション (Reality in Advertising)』にて、USPを以下のように定義している。

  • どのような広告も、顧客への提案でなければならない。言葉の羅列や誇大広告、見栄えのする広告ではなく、「この商品を買えば、このようないいことがある」と伝えなければならない
  • その提案は、競合が提供できないものでなければならない。そのブランド独自のもので、競合が同じことを謳えないようなものである。
  • その提案は、多くの人を動かす強い力を持たなければならない。新規顧客や潜在顧客の心を惹きつけなければならない。

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マインドシェア

マインドシェアとは、消費者や顧客の心の中に占める企業やブランドの占有率のこと。第一起想された企業やブランドのシェアで表される。容易には測定できないため、純粋想起率で代用することが多い。

マインドシェアは、販売シェアや市場シェアとの対比で用いられ、消費者の心の中でどれだけ強く印象付けられているかの指標となる。

一方で、マインドシェアが高くても顧客が好感度を抱いていない場合があり、必ずしも高いマインドシェアが購入に結びつくわけではない。

ZMOT (Zero Moment of Truth)

ZMOT(Zero Moment of Truth)とは、2011年にGoogleが提唱した購買行動に関するマーケティングモデル概念のこと。商品やサービスを購入する際に、事前に検索で調べて意志決定をするその瞬間「意思決定のゼロ地点」のことを指す。読みは「ジーモット」。

ZMOTには、買い物前の下調べとして、モバイル端末での検索行動をはじめ多くの情報ソースがあり、それらの最適化が重要であるとする。


▲ZMOTとFMOT、SMOTとの関係を表すモデル(「Winning the Zero Moment of Truth eBook (2011)」より)

ZMOTの前提となるモデル「FMOT(First Moment of Truth)」は、2004年にアメリカP&G社によって提唱された。FMOTとは、消費者が店頭で商品を選択する瞬間のことを指す。当時は、テレビCMなどでの認知獲得は重要であるものの、それよりも店頭で商品を選ぶ消費者の目線の方が重要であり、商品のパッケージデザインや陳列棚でのディスプレイ、POP、店員の接客などの最適化が行われた。

その次のフェーズとして、消費者が実際にその商品を体験する「SMOT(Second Moment of Truth)」があった。商品を利用した体験を通して商品の良さを理解し、継続的な購入の判断をする瞬間のことを指す。

Winning the Zero Moment of Truth eBook (2011) – Think with Google

ピラミッド・プリンシプル

ピラミッド・プリンシプル(The Pyramid Principle)あるいはピラミッド・プリンシパルとは、論理的な説明をピラミッド構造で組み立てる手法や考え方、コミュニケーションツールのこと。「ピラミッド原則」。

最上段の頂上に相手に伝えたい「結論 = メインメッセージ」を設ける。そこに根拠となる情報「サポートメッセージ」を第2階層に紐付ける。さらにそのサポートメッセージを裏付ける根拠情報や実例を第3階層に紐付けるというように、ピラミッド構造のように論理の階層を作っていく手法である。

問題や課題をピラミッド構造で捉えることで自分の思考を整理でき、読み手や受け手にとっても伝わりやすくなる。


考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則
バーバラ ミント (著)
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DAGMAR理論

DAGMAR理論(ダグマー理論)とは、広告の目標達成度合いを数値で評価する、広告の効果測定方法、モデルのこと。

ラッセル・H・コーリーが、全米広告主協会で1961年に発表したレポート「Defining Adverting Goals for Measured Advertising Results」で提言した。

売上高を最終的な広告目標に置かず、売上につながる「5段階のレベル」を設定し、各レベルにおいてコミュニケーション目標を設定、その達成度合いを数値で評価するもの。

DAGMAR理論の「5段階のレベル」は以下のもので、この5つをまとめて「コミュニケーション・スペクトラム」と呼ぶ。

  • 未知 (unawareness)
  • 認知 (awareness)
  • 理解 (comprehension)
  • 確信 (conviction)
  • 行動 (action)

広告を実施し、「5段階それぞれのレベルで、どの程度目標をクリアしたか」という達成度合いを数値で評価する目標管理の理論。広告実施前に「知名率」「認知率」「理解率」「確信率」「行動率」の5つを調査し、それを元に目標を設定する。広告実施後に再度調査を行い、前後で比較して広告効果を測定する。

PI値 (Purchase Index)

PI値とは、Purchase Indexの略で、レジ通過客1,000人あたりの購買指数のこと。POS分析の手法の一つ。読みは「ピーアイ チ」。

PI値は、商品や SKU の単位にまで細分化すれば来店客による人気度や支持度を表す指標になり、その商品の販売予測や販売金額を算出できるようになる。

数量PI値、金額PI値、客数PI値の計算式

PI値には、数量PI値、金額PI値、客数PI値などがある。それぞれの計算式は以下。

  • 数量PI値 = 購買個数 / レジ通過客数 x 1000
  • 金額PI値 = 販売金額 / レジ通過客数 x 1000
  • 客数PI値 = 識別された顧客数 / レジ通過客数 x 1000

レジ通過客500人のうち、ある商品を購入したのが25人だった場合、その商品の数量PI値は50となる。

客数PI値は、ID-POSなどで顧客識別が可能な状態で初めて算出可能になる。

ハイコンテクスト

ハイコンテクスト(high-context)とは、コミュニケーションや意思疎通を図るときに、前提となる文脈(言語や価値観、考え方など)が非常に近い状態のこと。民族性、経済力、文化度などが近い人が集まっている状態。

コミュニケーションの際に互いに相手の意図を察し合うことで、「以心伝心」でなんとなく通じてしまう環境や状況のこと。「ハイコンテクスト文化」や「ハイコンテクストな社会」などとして使われる。

日本の文化は、「空気を読む」などのように文脈理解が重視されるハイコンテクストな文化とされる。

ハイコンテクストに対して、より言語に依存したコミュニケーション文化のことを「ローコンテクスト」という。「ハイ」と「ロー」という表現を用いるが、優劣を表すものではない。

アメリカの文化人類学者エドワード・T・ホール(Edward T. Hall)が1976年に著書『Beyond Culture(文化を超えて)』で提唱した。


文化を超えて
エドワード・T. ホール (著), Edward T. Hall (原著)
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RLSA

RLSAとは、「検索広告向けリマーケティング」のことで、Google AdWordsのリマーケティングリストを検索連動型広告に活用するもの。「Remarketing Lists for Search Ads」の略。

RLSAでは、ユーザーの検索キーワードとユーザー層を組み合わせることで、過去にWebサイトを訪問したユーザーに対して広告配信をカスタマイズできる。

2015年6月からは、Google Analyticsで取得したデータを元に作成されたリマーケティングリストが利用可能になった。

ジェントリフィケーション

ジェントリフィケーション(gentrification)とは、インナーシティや都心近接低所得地域といった低所得層の居住地域を、再開発や文化的活動などによって活性化することで、中・高所得層や富裕層が流入するようになる人口移動現象のこと。「地域の高級化」「都市の富裕化」。

その地域にインフラの整備や治安向上といった恩恵をもたらすため、中・高所得者住民が定住して税収入が増加したり、新たな雇用機会が確保されたりといったメリットがある。

都市再生の取り組みの一つとして挙げられることがある。しかし、ジェントリフィケーションによって地価や家賃が高騰し、それまで生活していた低所得層が暮らせなくなって転出を余儀なくされたり、それまでの地域特性や文化を損失、改変してしまうといった新たな不平等や孤立を生む弊害がある。その点において「復興」とは異なるという指摘がある。